50代の女性、パート勤務の方です。結婚して27年になります。
夫はもともと短気な性格でしたが、ここ数年でさらに怒りっぽくなり、ほんの些細なことで怒鳴るようになりました。
例えば、買い物で一つ買い忘れただけで「なんでそんなこともできないんだ!」と怒鳴られたり、味噌汁の味が少し薄かっただけで「バカじゃないのか」「食えたもんじゃない」と罵られたりします。
私だって仕事で疲れているのに、家では常に夫の顔色を伺い、怒らせないように、気を張って過ごしています。
地雷を踏まないように生活する毎日に、心が磨り減っていくのを感じます。
このまま老後まで一緒にいるのは無理だなと感じ、離婚を考えるようになりました。
でも、長年連れ添った相手だからこそ、簡単には決断できずにいます。

たま先生の解説
心理のポイント
私が先ほど「人間関係はすべて映し鏡」とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、長年の関係パターンを変えていくための、いちばん深い気づきだからなんです。
これは「ご相談者様が悪いから怒鳴られている」というお話では、決してありません。
そうではなくて、「ご自分の中の自己評価」と「目の前で起きていること」は、目に見えない糸でつながっている、ということなんですよ。
長年、誰かに怒鳴られ続けてきた方は、ご自分の中に「私は責められて当然の人間」「私はダメな人間」という声を、無意識のうちに育ててしまっていることが、よくあります。
そして、その声があると、相手の小さな苛立ちにも過敏に反応してしまって、ますますご自分を委縮させてしまうんですね。
その委縮の姿勢が、また相手の「強く出てもいい相手」というスイッチを入れてしまう――こういう悲しいループが、何十年もかけて固定されてしまうことが、多いんです。
ですから、「夫を変えよう」とする前に、まず、ご自分の中の「自分への声」を、書き換えていく必要があるんですよ。
これを読んでくださっている、ご主人の怒鳴り声に毎日心を削られているあなたへ。
「私は買い忘れをする、足りない人間だ」と、ご自分を責めるのを、まず、やめてあげてください。
買い忘れは、誰だってします。味噌汁の味が、いつも完璧でなくたって、いいんです。
そして、ご自分の中で「私は十分頑張っている」「私は責められるべき人間ではない」「私には穏やかに暮らす権利がある」――そう、はっきりと、宣言してみてくださいね。
最初は嘘っぽく感じるかもしれません。でも、毎日続けていくうちに、不思議と、ご主人の怒鳴り声に、以前ほど揺さぶられなくなっていきます。
そして、ご自分の中心がしっかりしてくると――離婚するにせよ、別の道を選ぶにせよ――次の一歩を、迷いなく踏み出せるようになっていきますよ。
「長年連れ添ったから」という理由だけで、ご自分の心を消耗し続ける必要はないんです。
ご自分の人生の、これからの何十年も、まだまだ大切な時間ですからね。