30代の女性からのご相談です。
夫は夜勤の仕事、私は昼間にパートをしていて、生活リズムが全く合いません。
起きている時間帯がずれているので、会話もほとんどなく、一緒に食事をすることもありません。
たまに顔を合わせても、お互い疲れていて、ゆっくり話す余裕もなく、あっという間にすれ違っていきます。
新婚当初は「仕方ないよね」と思えていましたが、数年経った今、「夫婦として成り立っていない」と、強く感じるようになりました。
私の中で、段々と「この関係に意味があるのかな」と思う瞬間が、増えています。
このままお互いが生活をこなすだけの関係が続くなら、離婚した方がいいのではと考え、頭から離れません。
でも、すれ違いだけで離婚するのは、やっぱり早すぎるのでしょうか。

たま先生の解説
心理のポイント
私が先ほど「こうあらねばならない、ということはこの世にない」とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、夫婦関係の悩みを整理するための、いちばん大切な前提だからなんです。
私たちは、結婚すると無意識のうちに、「世の中の夫婦のイメージ」と、ご自分のご夫婦を比べてしまいます。
「みんなは一緒にご飯を食べているのに」「みんなはちゃんと会話しているのに」――そういう比較が、現実の生活の中で、じわじわと「私たちの結婚は失敗かも」という気持ちに繋がっていくんですね。
でも、ご相談者様のように、生活リズムが合わないご夫婦でも、心の中で「お互いを大切に思っている」「この人が自分の人生にいてくれて良かったと感じる」のなら――それは立派な、機能している結婚なんですよ。
ですから、まず確かめていただきたいのは、「すれ違い」ではなく「気持ち」なんです。
ご主人のことを、まだ大切に思えるか。一緒にいない時間でも、相手の幸せを願えるか。たまに顔を合わせた時、温かい気持ちが湧くか。
これらに「はい」と答えられるなら、すれ違いの問題は、生活のかたちを少し工夫することで、改善する余地があります。
逆に、「もうお互いの人生がほとんど交わっていない」「会いたいとも思わない」と感じているなら、それはすれ違いではなく、心の距離が大きく開いてしまっている、ということなんですね。
これを読んでくださっている、夫婦のすれ違いに悩んでいるあなたへ。
「離婚するか、しないか」を急いで決める前に、まず、ご自分の心の本音を、丁寧に確かめてみてください。
ノートに書き出してみるといいですよ。
「私が結婚に求めていたことは、何だったか」
「今のご主人に対して、心の奥でどんな気持ちを持っているか」
「もしすれ違いが解消されたら、満たされた夫婦でいられそうか」
書いてみると、思っていたのとは違う本心が見えてくることが、よくあります。
そして、もしすれ違いを縮めたいのであれば、月に1回でいいので「予定を合わせてお互いに休みを取り、一緒に過ごす日」を作ってみる――そんな小さな取り組みから始めてみるのも、ひとつの方法ですよ。
すれ違いだけで離婚するのは「早すぎる」のではありません。ご自分の本心が「もう無理だ」と言っているなら、それが、あなたにとっての正しいタイミングなんです。
ゆっくり、ご自分の心と相談しながら、決めていってくださいね。