「またイライラしてしまった…」
「どうして私は、こんなに気分の浮沈みが激しいんだろう…」
そんなふうに、うまく取れない自分の機嫌に振り回されて、落ち込んだり、自己嫌悪に陥ったりしていませんか?
「自分の機嫌くらい、自分で取らなきゃ」と焦れば焦るほど、空回りしてしまう…。
そのお気持ち、よくわかります。
でも、安心してください。
自分の機嫌が取れないのは、あなたの心が弱いからでも、わがままだからでもありません。
それはただ、自分の機嫌を上手に取る「技術」を知らないだけなのです。
この記事では、そのイライラの正体から、今すぐできる応急処置、そして根本から「ごきげん」な自分を育てる心の習慣術まで、カウンセラーの視点から具体的にお伝えします。
練習すれば、誰でも「ごきげん上手」になれますよ。
一緒に、その第一歩を踏み出しましょう。

たま先生
『たま お悩み相談室』代表カウンセラー / 鍼灸師
『たま お悩み相談室』の代表として、夫婦関係・人間関係・人生の悩みなど、誰にも言えない気持ちに寄り添いながら、一人ひとりが“自分を大切にできる生き方”をサポートしています。
著書『40歳からの幸せの法則 ― 自分ファーストで心も時間も自由になる』
FM845にて10年以上、ラジオパーソナリティを務める
SNS総フォロワー数:3万人以上
Voicyにてラジオ配信中
- 1. 「自分の機嫌が取れない…」イライラと自己嫌悪で疲れたあなたへ
- 1.1. 機嫌が悪いのは「心が弱い」せいではありません
- 1.2. 「自分の機嫌を取る」のは、大人に必要な大切な「技術」です
- 2. なぜ?大人の私たちが「自分の機嫌」を見失う根本的な理由
- 2.1. 理由1:心と身体の「お疲れサイン」を見逃している
- 2.2. 理由2:「~すべき」という完璧主義のワナ
- 2.3. 理由3:他人軸(SNSや周りの目)に振り回されている
- 3. 【応急処置】イライラ・落ち込みに。今すぐできる「自分の機嫌の取り方」
- 3.1. (1)場所別:仕事中や外出先で使える「こっそり」リセット術
- 3.2. (2)行動別:「5分だけ」気分を変える小さなアクションリスト
- 3.3. (3)言葉別:自分にかける「魔法の言葉」で思考を切り替える
- 4. 【根本改善】機嫌に振り回されない私になる。「ごきげん」を育てる3つの習慣
- 4.1. (1)思考の習慣:自分の「不機嫌のトリガー(引き金)」を知り、距離を置く
- 4.2. (2)身体の習慣:上質な睡眠と「心地よい時間」を最優先する
- 4.3. (3)環境の習慣:ノイズを減らし、小さな「好き」を周りに置く
- 5. 自分の機嫌の取り方、一人で練習するのが難しくありませんか?
- 5.1. あなたの「機嫌のクセ」を一緒に見つけます
- 5.2. 『たま お悩み相談室』で、心を整える「技術」を身につけましょう
- 6. まとめ:自分の機嫌は自分で取れる。今日から「ごきげん上手」な私へ
「自分の機嫌が取れない…」イライラと自己嫌悪で疲れたあなたへ
仕事や家事で忙しい毎日の中、つい不機嫌になってしまったり、他人のささいな一言に心が大きく揺らいでしまったり。
そんなご自身を責めて、「私って本当にダメだな…」と疲れてしまっていませんか?
機嫌が悪いのは「心が弱い」せいではありません
まず一番にお伝えしたいのは、「機嫌が取れない=心が弱い」というわけでは、決してないということです。
むしろ、あなたはとても真面目で、責任感が強く、「周りに迷惑をかけたくない」「しっかりしなきゃ」と無意識に頑張りすぎているのかもしれません。
心がパンパンになるまで頑張って、その余裕のなさのサインとして「不機嫌」や「イライラ」が出てきてしまっているだけなのです。
だから、ご自身を責める必要はまったくありませんよ。
「自分の機嫌を取る」のは、大人に必要な大切な「技術」です
そもそも、「自分の機嫌を取る」というのは、生まれつきの才能ではありません。
それは、自転車の乗り方や、料理のレシピを覚えるのと同じ、大人になってから練習して身につけていく「技術(スキル)」です。
私たちは、学校で感情のコントロール方法を具体的に習ってきたわけではありませんよね。
だから、今「わからない」と感じているのは、当たり前のことなのです。
大切なのは、「私には才能がない」と諦めることではなく、「これは技術なんだ。練習すれば上手になれる」と知ること。
この記事で、その「技術」を一つひとつ学んでいきましょう。
なぜ?大人の私たちが「自分の機嫌」を見失う根本的な理由
「自分の機嫌を取るのは技術」とお伝えしましたが、そもそも、なぜ私たちは大人になってから、その技術を見失いやすいのでしょうか。
それは、決してあなたのせいだけではありません。
現代を生きる私たちが陥りやすい、いくつかの根本的な理由があるのです。
理由1:心と身体の「お疲れサイン」を見逃している
忙しい毎日の中で、「ちょっと疲れたな」「眠いな」という心と身体からの小さなSOSを、「まだ頑張れる」「これくらい平気」と無視し続けていませんか?
睡眠不足やストレスがじわじわと蓄積すると、心は「コップの水」があふれる寸前の状態になります。
普段なら流せるささいな一言や出来事でイラッとしてしまうのは、あなたの心が「もう限界だよ」と悲鳴を上げているサインなのです。
理由2:「~すべき」という完璧主義のワナ
「仕事は完璧にこなすべき」
「母親(父親)なんだから、これくらいできて当たり前」
「人前ではいつも笑顔でいるべき」
そんなふうに、無意識の高い理想や「~すべき」という思い込みで、ご自身を縛り付けていませんか?
真面目で責任感の強い人ほど、このワナに陥りがちです。
完璧を目指すあまり、できない自分を許せず、常に心が緊張状態になります。
その「息苦しさ」が、心の余裕を奪い、不機嫌という形で現れてしまうのです。
理由3:他人軸(SNSや周りの目)に振り回されている
SNSを開けば、キラキラした他人の日常が目に入り、「それに比べて私は…」と落ち込んでしまう。
周りの評価や「普通」を気にしすぎて、ご自身の「やりたい」「疲れた」「嫌だ」という本音を後回しにしていませんか?
自分の心の軸(自分軸)ではなく、他人の評価(他人軸)で物事を判断していると、自分の感情がどこにあるのかわからなくなってしまいます。
他人に振り回されることで、あなたの機嫌も不安定になってしまうのです。
【応急処置】イライラ・落ち込みに。今すぐできる「自分の機嫌の取り方」
不機嫌の理由がわかっても、今まさに湧き上がるイライラや落ち込みは、すぐには消えてくれませんよね。
まずは「あ、今ヤバいかも」と感じた瞬間に使える、「応急処置」としての自分の機嫌の取り方をご紹介します。
大切なのは、「大きく変えよう」としないこと。「ちょっとだけ」気分をそらすのがコツですよ。
(1)場所別:仕事中や外出先で使える「こっそり」リセット術
人前では、あからさまに気分転換はできませんよね。そんな時は、周りに気づかれずにできる「こっそり術」が有効です。
「ゆっくり深呼吸」を3回する
デスクに座ったまま、目を閉じて「4秒かけて吸い、7秒止めて、8秒かけて吐く」など、ゆっくりとした呼吸に意識を集中させます。イライラしている時は呼吸が浅くなっているので、強制的にリセットするイメージです。
トイレで「こっそり」ストレッチ
個室に入って、ぐーっと背伸びをしたり、首を回したり。物理的に身体をほぐすだけで、心の緊張も少し緩みます。
冷たい水で手を洗う
水の冷たさという「感覚」に意識を向けることで、頭の中のモヤモヤから一時的に意識をそらすことができます。
温かい飲み物をゆっくり飲む
お茶や白湯などを、その「温かさ」や「香り」を意識しながら、ゆっくりと一口ずつ味わいます。
(2)行動別:「5分だけ」気分を変える小さなアクションリスト
もし5分でも一人になれる時間があるなら、思い切って「行動」で気分を切り替えてみましょう。
一粒だけ、とっておきのチョコを食べる
大好きな甘いものを「今、自分をいたわるために」と許可して味わいます。
お気に入りの曲を1曲だけ聴く
イヤホンをして、気分が上がる大好きな曲の世界に5分だけ没頭します。
ベランダや窓辺で「5分だけ」外の空気を吸う
太陽の光を浴びたり、風を感じたりするだけでも、気分は変わります。
「イライラした!」と紙に書き殴って捨てる
感情を「見える化」して、ビリビリに破って捨てることで、物理的にスッキリします。
(3)言葉別:自分にかける「魔法の言葉」で思考を切り替える
イライラしている時は、頭の中で自分を責める言葉がぐるぐる回っていることが多いものです。
そんな時は、意識的に「自分にかける言葉」を変えてみましょう。
「そっか、今イライラしてるんだね」と実況中継する
感情を否定せず、「今、そう感じているんだな」と客観的に受け止めるだけで、感情の渦から一歩引くことができます。
「大丈夫、大丈夫」と自分に優しく声をかける
まるで親友をなだめるように、優しい言葉をかけてあげましょう。
「まあ、いっか」と、あえて口に出してみる
「~すべき」のワナにはまっている時ほど、「まあ、いっか」という言葉は、心の緊張を解く魔法の言葉になります。
「私はよくやっている」と自分を認める
完璧でなくても、今できることをやっているご自身を、まずは認めてあげましょう。
【根本改善】機嫌に振り回されない私になる。「ごきげん」を育てる3つの習慣
応急処置は、あくまでもその場しのぎ。
これから先、ささいなことで機嫌を乱されない「ごきげん体質」を手に入れるためには、日々の「習慣」を見直すことが一番の近道です。
無理なくできることから、3つの習慣を取り入れてみましょう。
(1)思考の習慣:自分の「不機嫌のトリガー(引き金)」を知り、距離を置く
まずは「敵を知る」ことから。
あなたが「カチン」とくる瞬間、「モヤッ」とする瞬間はどんな時でしょうか?
「お腹が空いている時」「急に話しかけられた時」「月曜の朝」「あの人のSNSを見た時」など、ご自身の「不機嫌のトリガー(引き金)」を客観的に知っておくことが大切です。
感情日記をつけてみるのも良いですね。
トリガーがわかれば、事前に対策ができます。
お腹が空く前に小さなアメをなめておく、SNSをミュートする、など。「トリガーに気づき、賢く距離を置く」練習をしてみましょう。
(2)身体の習慣:上質な睡眠と「心地よい時間」を最優先する
心と身体は繋がっています。
「理由1」でもお伝えした通り、身体が疲れている時に、心を「ごきげん」に保つのは至難の業です。
まずは「睡眠時間」をしっかり確保すること。
寝る前のスマホ時間を15分だけ減らして、ストレッチをしてみる。それだけでも睡眠の質は変わります。
そして、日々のスケジュールに「自分が心地よいと感じる時間」を強制的に組み込みましょう。
アロマを焚く、お風呂にゆっくり浸かる、5分だけ何もしないでボーッとする…。
心のバッテリーをこまめに充電する習慣が、心の余裕を生みます。
(3)環境の習慣:ノイズを減らし、小さな「好き」を周りに置く
あなたの機嫌は、あなたが思っている以上に「環境」に左右されています。
まずは「ノイズ(雑音)」を減らしてみましょう。
不要なアプリの通知をオフにする、散らかったデスクの上を片付ける、読まないメルマガを解除する。
これらは、無意識のうちにあなたの心のエネルギーを奪っています。
同時に、あなたの周りに「小さな好き」を置いてみてください。
お気に入りのマグカップでコーヒーを飲む、デスクに小さな観葉植物を置く、手触りの良いタオルを使う。
目に入るもの、触れるものを「好き」で満たしていくと、心は自然と「ごきげん」に傾いていきますよ。
自分の機嫌の取り方、一人で練習するのが難しくありませんか?
この記事でご紹介した「応急処置」や「根本改善」は、どれも効果的な方法です。
ですが、そうは言っても、長年の思考のクセや習慣を、自分一人の力だけで変えていくのはとても難しいものです。
「トリガーがわかっても、やっぱりイライラしてしまう」
「心地よい時間を取ろうと思っても、罪悪感で休めない」
「結局、何から手をつければいいのかわからない…」
そんなふうに、一人で堂々巡りになってしまうのは、とても苦しいですよね。
あなたの「機嫌のクセ」を一緒に見つけます
自分の機嫌の取り方がわからなくなっている時、多くの場合、ご自身でも気づいていない「思考のクセ」や「感情のパターン」が隠れています。
それは、子どもの頃からの思い込みや、環境の中で無意識に身につけてしまった「心の鎧」のようなものかもしれません。
カウンセリングは、専門家であるカウンセラーと一緒に、その「クセ」を客観的に見つけ出し、優しく解きほぐしていく作業です。
「なぜ私はいつもここでイライラするんだろう?」その答えを、一緒に探してみませんか?
『たま お悩み相談室』で、心を整える「技術」を身につけましょう
『たま お悩み相談室』は、あなたの心を否定したり、無理に変えようとしたりする場所ではありません。
あなたのお話をじっくりと伺い、あなたが「ごきげん上手」になるための「技術」を、一緒に練習していく場所です。
スポーツジムでトレーナーがつくように、心のトレーニングも、伴走者がいればずっと続けやすくなります。
「こんなことで相談していいのかな?」とためらわずに、まずはあなたのモヤモヤしたお気持ちを、そのまま聞かせてください。
まとめ:自分の機嫌は自分で取れる。今日から「ごきげん上手」な私へ
ここまで、自分の機嫌が取れなくなる理由から、今すぐできる「応急処置」、そして根本から変わるための「習慣術」までお伝えしてきました。
一番大切なメッセージを、もう一度。
自分の機嫌を取ることは、「心の弱さ」ではなく、練習すれば誰でも身につけられる「技術」です。
イライラしてしまうご自身を、もう責めなくて大丈夫。
まずは今日ご紹介したアクションの中から、「これならできそう」という小さな一つを試してみてください。
温かいお茶を飲む、でも、5分だけボーッとする、でも構いません。
その小さな一歩の積み重ねが、あなたを「ごきげん上手」な私へと導いてくれます。
あなたのことを、たま先生は心から応援していますよ。


