40代のパート勤務の女性です。
夫が不機嫌な時は、必ずと言っていいほど、態度に出します。
返事はしない、目も合わせない、そして、ドアをバンと勢いよく閉める。時には、物に当たって大きな音を立てながら、イライラをまき散らします。
子供が寝ているのにお構いなしで、テレビのリモコンを投げたり、キッチンの引き出しを勢いよく閉めたり――直接怒鳴られるわけではないけれど、「怒っているぞ」「機嫌悪いぞ」という無言の熱が、本当に怖くて、家の中が、いつも緊張しています。
最初は「男の人って、こんなもの」と思っていましたが、最近は息を潜めて生活するのが、本当に辛いです。
このまま一緒に暮らすのは無理だと感じ、離婚を考えています。

たま先生の解説
心理のポイント
私が先ほど「精神的にハラスメントを加える方」とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、こういうご家庭の状況を正しく理解するための、いちばん大切な認識だからなんです。
「直接怒鳴られていない」「手を上げられていない」――そういう状況を「DVではない」と捉えて、ずっと我慢を続けていらっしゃる方は、本当に多いんですよ。
でも、ドアをバンと閉める、物を投げる、引き出しを勢いよく閉める――これらの行動は、立派なモラハラなんです。
「暴力をふるっているわけではない」と本人が言い訳できる範囲で、家中の空気を支配する。これは、もっとも巧妙で、もっとも厄介な形のハラスメントなんですね。
ご相談者様が「息を潜めて生活する」とおっしゃっているこの状態は、心と体の両方に、本当に深いダメージを蓄積していきます。
特に、お子さんが寝ているお部屋でも、お構いなく物に当たる――というところに、ご主人の中で「家族への配慮」よりも「自分のイライラを発散したい」が優先されている、その本性が見えてしまっているんですよ。
これを読んでくださっている、似たような環境で苦しんでいるあなたへ。
「男の人ってこんなもの」――そんなことは、絶対にありません。
ご自分の機嫌は、ご自分で取る。家族のいる場所では、家族を傷つけない――これは、大人として当たり前のことなんです。
それができない方と、これから何年、何十年と暮らし続けることは、ご自分の人生をすり減らし続けることになってしまいます。
離婚を考えていらっしゃるなら、まずは、ご自分の生活の準備を整えていきましょうね。
法テラスでの無料法律相談、お住まいの地域の女性相談センター、女性のためのシェルター情報――こういった情報を、まだ夫に気づかれないところで、ひとつずつ集めておくことから、始めてみてください。
ご相談者様の心と体、そしてお子さんの心と体を、まず一番に、守ってあげてくださいね。
息を潜めずに、まっすぐ呼吸ができる場所は、必ず、これからのご相談者様の人生に、待っていますからね。