50代の女性です。結婚して20年になる夫との関係に、限界を感じています。
夫は仕事ができ、酒やギャンブルもしない真面目な人ですが、自信家で、我が道を行くタイプです。
過去には突然「独立する」と言い出し、私の貯金を切り崩して生活したこともありました。
一番苦痛なのは、外食などで店側に少しでも不手際があると、正論を武器に激怒し、後日自宅に謝罪に来させるほど、理不尽に怒り続けることです。
せっかくの家族の時間はいつも台無しになり、私の意見には怒り出すため、建設的な話し合いもできず、ただやり過ごしてここまで来ました。
子供たちも大学生になり、子育ても終盤ですが、夫は夕飯時もスマホばかりで会話もなく、同じリビングにいるだけで、息が詰まります。
老後を二人で過ごすなんて想像もできず、「夫婦関係をやり直したい」とも、思えません。
しかし、私はずっと家庭優先で、扶養内でパートしかしておらず、一人で生活できる収入がありません。
子供に心配かけたくない気持ちもあり、離婚に踏み切れません。
「私がしっかり向き合ってこなかったのも悪い」と、自分を責めてしまいますが、これからどのような心持ちで過ごせば良いのでしょうか。
幸せとは何かが、分からなくなっています。

たま先生の解説
心理のポイント
私が先ほど「離婚するかどうかはさておき、生活基盤を整えましょう」とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、長く我慢してこられた方が、新しい一歩を踏み出すための、いちばん安全な歩み方だからなんです。
「離婚するか、しないか」を、いきなり決めようとすると、頭の中が真っ白になってしまいます。
特にご相談者様のように、何十年も「夫の機嫌を取りながら、ご自分の意見を呑み込んできた」方は、いざ大きな決断をしようとすると、ご自分の本心がどこにあるのか、すら分からなくなってしまうんですよ。
ですから、まず大事なのは「決断」ではなくて「準備」です。
働く時間を少し伸ばす。年金や財産分与のことを、図書館の本や法テラスの無料相談で調べてみる。お一人での生活費を、ノートに書き出してみる――こういう小さな具体的な行動の中に、未来への希望は隠れているんですよ。
そして、「離婚することができる」という選択肢がご自分の手元にある、と知っているだけで、心は驚くほど自由になっていきます。
「逃げ場のない状態」と「逃げ道がある状態」では、同じ景色を見ても、心の苦しさが全く違うんですね。
これを読んでくださっている、夫との関係に限界を感じながら、経済的な不安で動けないあなたへ。
「自分がしっかり向き合ってこなかったから」と、ご自分を責めないでください。
正論を武器に怒り、こちらの意見を全く聞かない方と「建設的な話し合い」を続けるのは、誰にとっても不可能なことなんです。それを20年もやり過ごしてきた、ご相談者様の忍耐は、本当に立派なものなんですよ。
そして、ご相談者様は今、子育てが「終盤」というタイミングにいらっしゃる――これは、ご自分の人生を、ご自分の手に取り戻す、絶好のチャンスなんです。
「老後を二人で過ごすのは想像できない」――その本音は、もう、ご自分の中ではっきり答えが出ているサインです。
慌てる必要はありません。半年、1年と、丁寧に準備を進めながら、ご自分の心の声を、いちばん大切に聞いていってあげてくださいね。
「幸せとは何か」――その答えは、誰かが決めるものではなく、ご自分の人生を、ご自分の意思で歩き始めた時、初めて見えてくるものなんですよ。