私が先ほど「心配ではなく、娘さんを信頼してください」とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、お子さんの成長を温かく支える、いちばん大切な姿勢だからなんです。
お子さんの交友関係で親が心を痛めるのは、本当に自然な感情です。
「我が子が傷つかないでほしい」「ちゃんとお友達に恵まれてほしい」――その願いは、愛情そのものです。
でも、その願いが強くなりすぎると、お子さんの世界に、つい大人の心配が入り込んでしまうんですね。
ここで覚えておいていただきたいのが、子どもの世界には、子どもなりの「ペース」と「学び」がある、ということです。
たくさんの友達がいる子もいれば、少数の親しい友達と深く付き合う子もいます。一人で過ごす時間が長くても、それでちゃんと心が満たされている子もいます。
「大人が思う友達関係の正解」を、お子さんの世界に当てはめないでくださいね。
そして、もうひとつ大事な視点があります。
「親がダメージを負って激しく落ち込んでしまう」――この感覚は、実はお子さんにも、無意識に伝わっているんですよ。
お母さんが娘さんの交友関係でいつも沈んでいると、娘さんは「お友達でうまくいかないと、お母さんを悲しませてしまう」と感じ取って、ご自分の小さな失敗や悩みを、お母さんに話せなくなってしまうことがあるんですね。
これを読んでくださっている、お子さんの友達付き合いで心を痛めているあなたへ。
お子さんの一番の味方は、「先回りして守ってくれるお母さん」ではなくて、「いつでも安心して帰ってこられる場所であるお母さん」なんですよ。
帰ってきたら笑顔で迎える。話したそうにしていたら、ゆっくり聞く。何も言わない日は、ただ黙って美味しいおやつを用意してあげる。
それだけで、お子さんはご自分の世界で起きる小さな出来事を、ちゃんと自分の力で乗り越えていけるようになります。
「ポツンになるかもしれない」という未来への心配は、まだ起きていないことです。
今、お子さんが少しキツく当たられている姿は、確かに切ないですけれど、その経験を通して、お子さんは「自分を大切にしてくれる友達と、そうでない友達」を見分ける力を育てているんですよ。
お母さんは、その成長を、信頼して見守ってあげてくださいね。
そしてもし、お母さんご自身が辛い時は、お母さんもしっかり「自分のケア」をしてください。ママ友や、信頼できる人とお茶を飲んで、ご自分の心を満たす時間も、忘れずに大切になさってくださいね。