「20代って、人生で一番楽しい時期のはずなのに、どうして私の毎日はこんなにつまらないんだろう…」
周りの友達は仕事や恋愛、趣味にキラキラ輝いて見えるのに、自分だけが色のない世界に取り残されたような、焦りと虚しさを感じてはいませんか?
そして、そんな風に感じてしまう自分に対して、「もっと頑張なくちゃ」「楽しめない自分がおかしいんだ」と、一人で自分を責めて、苦しくなってしまっているのかもしれませんね。
まず、あなたに一番に伝えたいこと。
その「つまらない」という感情は、決してあなたがおかしいからでも、努力が足りないからでもありません。
それは、多くの20代が経験する、とても自然な心の揺らぎであり、あなたの人生が新しいステージに進もうとしている「サイン」なのです。だから、どうかご自身を責めないでください。
この記事では、なぜ「人生がつまらない」と感じてしまうのか、その原因を一緒に見つめ直し、あなたの心が少しでも晴れるような、具体的で、今日から始められる「抜け出すための方法」を丁寧にお伝えしていきます。
たま先生

『たま お悩み相談室』代表カウンセラー / 鍼灸師
『たま お悩み相談室』の代表として、夫婦関係・人間関係・人生の悩みなど、誰にも言えない気持ちに寄り添いながら、一人ひとりが“自分を大切にできる生き方”をサポートしています。
著書『40歳からの幸せの法則 ― 自分ファーストで心も時間も自由になる』
Voicyにてラジオ配信中
- 1. 「人生つまらない…」20代のあなたがそう感じてしまう3つの理由
- 1.1. 理由①:SNSで見てしまう、他人の「キラキラした人生」との比較
- 1.2. 理由②:思い描いていた「理想の大人」と現実のギャップ
- 1.3. 理由③:受験・就活…分かりやすい「人生の目標」の喪失
- 2. 「つまらない毎日」から抜け出すための、小さな最初の一歩
- 2.1. ステップ①:「いつもと違う」を意識的に作ってみる
- 2.2. ステップ②:触れる情報を変えてみる
- 2.3. ステップ③:小さな「できた!」を記録して自分を褒める
- 3. 新しい「好き」が見つかるかも?世界を広げる3つのヒント
- 3.1. ヒント①:子供の頃、夢中になったことを思い出してみる
- 3.2. ヒント②:少しだけお金をかけて「体験」にお金を使ってみる
- 3.3. ヒント③:「誰かのため」に時間を使ってみる
- 4. 「何のために生きてるんだろう?」と考えたときの、心の持ち方
- 4.1. 「何者かにならなくてもいい」と、今の自分を許す
- 4.2. 「つまらない」と感じる自分を、否定せずに受け入れる
- 4.3. 一人で抱えきれないときは、誰かに話してみるということ
- 5. まとめ
「人生つまらない…」20代のあなたがそう感じてしまう3つの理由
まずは、あなたの心を灰色に染める「つまらない」という感情の正体を、一緒に見つめていきましょう。
その感情は、あなただけが感じている特別なものではなく、多くの20代が共通して抱える、時代背景やライフステージの変化が原因になっていることが多いのです。
理由①:SNSで見てしまう、他人の「キラキラした人生」との比較
スマホを開けば、友人たちの楽しそうな海外旅行、ブランド品、素敵なパートナーとの記念日の写真…。
SNSは、他人の人生の「最も輝いている瞬間」だけを切り取って見せる、巨大なショーウィンドウのようなものです。
頭では分かっていても、自分の単調な日常と比べてしまい、「それに比べて、私の人生はなんてつまらないんだろう」と、無意識のうちに自己肯定感を削られてしまう。
これが、現代の20代が抱える「つまらなさ」の、最も大きな原因の一つです。
理由②:思い描いていた「理想の大人」と現実のギャップ
子供の頃、あなたはどんな20代を想像していましたか?
バリバリ仕事をこなし、プライベートも充実させ、経済的にも精神的にも自立した「理想の大人」。
しかし、現実はどうでしょう。
毎日の仕事はルーティンワークの繰り返し、給料は思ったほど上がらず、休日は疲れ果てて寝てしまうだけ…。
そんな理想と現実の大きなギャップに、「こんなはずじゃなかった」と、自分の人生そのものに失望し、「つまらない」と感じてしまうのです。
理由③:受験・就活…分かりやすい「人生の目標」の喪失
これまでのあなたの人生には、「良い大学に入る」「希望の会社に就職する」といった、明確で分かりやすい目標があったはずです。
しかし、社会人になった途端、その大きな目標を見失い、まるで広大な海に一人で放り出されたような感覚に陥ってしまう。
次に何を目指せばいいのか分からず、ただ目の前の毎日をこなすだけの日々に、「私の人生、このままでいいのかな」という焦りと共に、「つまらない」という感情が生まれてくるのです。
「つまらない毎日」から抜け出すための、小さな最初の一歩
原因が分かったところで、ここからは具体的な行動に移していきましょう。「つまらない」と感じる時、私たちの心と身体は、変化を怖がる省エネモードに入ってしまっています。
いきなり大きな挑戦をする必要はありません。まずは、凝り固まった日常に、小さな風穴を開けることから始めてみましょう。
ステップ①:「いつもと違う」を意識的に作ってみる
毎日同じ時間に起き、同じ電車に乗り、同じような仕事をして、同じような時間に帰る。
その「いつもと同じ」の繰り返しが、あなたの心を退屈にさせています。
まずは、日常の中に、ほんの少しだけ「いつもと違う」選択を取り入れてみましょう。
例えば、明日は一つ前の駅で降りて、いつもと違う道を歩いてみる。お昼はいつもコンビニ弁当だけど、少し足を延ばして新しいカフェでランチをしてみる。
たったそれだけのことで、あなたの脳は新しい刺激を受け、「お、何かいつもと違うぞ」と、少しだけ活性化するのです。
ステップ②:触れる情報を変えてみる
私たちの気分は、普段見たり聞いたりしている情報に、大きく影響されます。
もしあなたが、毎日同じような音楽を聴き、同じようなSNSの投稿を眺めているとしたら、それは「つまらない」という感情を再生産しているようなもの。
普段は読まないジャンルの本を手に取ってみる。友達がおすすめしていた映画を観てみる。新しいプレイリストで音楽を聴いてみる。
新しい情報は、あなたの心の中に、新しい感情や視点を運んできてくれます。
それは、止まっていた心の歯車を、再び動かし始めるきっかけになるかもしれません。
ステップ③:小さな「できた!」を記録して自分を褒める
「つまらない」と感じている時、私たちは自分のできていないことばかりに目が行きがちです。
だからこそ、意識的に「できたこと」に目を向ける練習をしてみましょう。
「今日はいつもより10分早く起きられた」
「新しいカフェのランチが美味しかった」
「本を5ページ読めた」
どんなに小さなことでも構いません。手帳やスマホのメモに、その日「できたこと」を一つだけ記録してみてください。
そして、一日の終わりにそれを見返して、「今日の私、なかなかやるじゃん」と、心の中で自分を褒めてあげるのです。
この小さな成功体験の積み重ねが、あなたの自己肯定感を少しずつ育ててくれます。
新しい「好き」が見つかるかも?世界を広げる3つのヒント
日常に小さな変化を起こすことに慣れてきたら、次はもう少しだけ、あなたの世界を外に広げてみましょう。
「熱中できる趣味を見つけなきゃ」と意気込む必要はありません。あくまで、新しい世界を「ちょっと覗いてみる」くらいの、軽い気持ちで大丈夫です。
ヒント①:子供の頃、夢中になったことを思い出してみる
大人になると、私たちはいつの間にか「これが何の役に立つんだろう?」と、損得勘定で物事を考えてしまいがちです。
一度、そんな頭でっかちな考えは忘れて、子供の頃、ただただ「好き」で、時間を忘れて夢中になったことを思い出してみませんか?
絵を描くこと、ピアノを弾くこと、星空を眺めること、黙々とプラモデルを作ること…。
それは、あなたの「好き」の原点です。久しぶりに画材屋さんを覗いてみたり、プラネタリウムに出かけてみたり。
忘れていた心のときめきが、色あせた日常に、再び彩りを与えてくれるかもしれません。
ヒント②:少しだけお金をかけて「体験」にお金を使ってみる
「つまらない」と感じる時、私たちはついモノを買って心を満たそうとしますが、その満足感は長続きしません。
それよりも、あなたの心に長く残るのは「体験」です。新しい体験は、新しい視点や、新しい人との出会いを運んできてくれます。
例えば、一日だけの陶芸体験や、料理教室の体験レッスン、ヨガのトライアルなど、ハードルの低いものから試してみましょう。
「何かを始めた」という事実そのものが、あなたの自信に繋がりますし、思いがけない「好き」との出会いが待っているかもしれません。
ヒント③:「誰かのため」に時間を使ってみる
自分の人生がつまらないと感じる時、私たちは自分のことばかりに意識が向きがちです。
そんな時こそ、あえて意識を外に向けて、「誰かのため」に少しだけ時間を使ってみませんか。
大げさなことでなくて構いません。地域の清掃活動に参加してみる、動物保護施設のボランティアを一日だけ手伝ってみる、献血に行ってみる。
誰かに「ありがとう」と感謝される経験は、あなたが思う以上に、あなたの心を温かく満たしてくれるはずです。
「自分も、誰かの役に立てるんだ」という感覚は、失いかけていた自己肯定感を取り戻す、大きなきっかけになります。
「何のために生きてるんだろう?」と考えたときの、心の持ち方
いろいろ試してみても、心の深い部分にある虚しさが消えない。「私、何のために生きてるんだろう…」そんな風に、人生の迷子になってしまったように感じるとき。
ここからは、そんなあなたの心を、そっと軽くするための、大切な心の持ち方についてお話しします。
「何者かにならなくてもいい」と、今の自分を許す
私たちは、知らず知らずのうちに「何か特別な人間にならなければいけない」「大きな目標を達成しなければ価値がない」というプレッシャーに縛られています。
でも、本当にそうでしょうか。特別な成果を出していなくても、夢中になれるものがなくても、ただ毎日を一生懸命に生きているだけで、あなたはもう十分に価値のある、かけがえのない存在です。
まずは、「何者かにならなくてもいいんだよ」と、今のありのままの自分を、優しく許してあげませんか。
「つまらない」と感じる自分を、否定せずに受け入れる
「人生がつまらないなんて、感じるべきじゃない」。そうやって、自分の感情に蓋をしようとすればするほど、心は苦しくなってしまいます。
大切なのは、「そっか、私、今、人生がつまらないと感じているんだな」と、その感情を否定せずに、ただ静かに受け入れてあげることです。
感情に良いも悪いもありません。「つまらない」という感情は、あなたの人生が変化を求めているサイン。
そのサインを、まずはあなた自身が、一番の味方として認めてあげましょう。
一人で抱えきれないときは、誰かに話してみるということ
ここまで、たくさんの方法をお伝えしてきましたが、それでもどうしても心が晴れないとき。それは、あなたが弱いからではありません。
その悩みは、もう一人で抱えるには、大きすぎるのかもしれません。
信頼できる友人や家族に、ただ「今、ちょっとしんどいんだ」と話してみる。それだけでも、心は少し軽くなるはずです。
もし、身近な人には話しにくいと感じるなら、私たちのようなカウンセラーを頼るという選択肢もあります。
専門家は、あなたの話を否定せずに受け止め、あなたの心が本当に望んでいるものを見つけるお手伝いをするプロです。一人で頑張りすぎないでくださいね。
まとめ
ここまで、本当にお疲れ様でした。
「人生がつまらない」と感じてしまうのは、あなたが怠けているからでも、おかしいからでもありません。
それは、あなたがこれまでの人生を一生懸命に生きてきて、次のステージに進むための準備期間に入った、という大切なサインなのです。
焦って何か大きなことを見つけようとしなくても大丈夫。
まずは、日常に小さな変化を加えてみる。忘れていた「好き」を思い出してみる。そして何より、「つまらない」と感じている自分自身を、優しく受け入れてあげる。
あなたの人生は、誰のものでもない、あなただけのものです。周りと比べる必要なんて、どこにもありません。
この記事が、あなたの心が少しでも晴れやかになり、あなたらしい一歩を踏み出すきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。
あなたの毎日が、再び彩り豊かになることを、心から応援しています。