30代の女性です。
5歳の息子が、自閉症スペクトラム症と軽度知的障害と診断されました。
2歳頃から違和感があったため、診断自体は「やはりそうか」と受け止めることができました。
周囲には息子のことを理解してほしくて事実を伝えており、その際は「悲観していないよ。むしろ知れてよかった」と、明るく振る舞っています。
でも、本当は先のことを、いろいろ考えてしまうんです。
考えることも行動することも親の責任であり、そうあるべきだと理解していますが、それが大きな心の負担になっているのも事実です。
息子が嫌いなわけでも、育児放棄したいわけでもなく、ただ「どうすればいいのか、これでいいのか」と、常に考え続けてしまいます。
夫の協力や行政の支援もあり、恵まれた環境だと、頭では分かっています。
息子のために在宅で働けるように勉強し、就学に向けた情報収集もしています。
「悩んでも仕方ない」と分かっているのに、ずっと考えてしまう自分に、すっかり疲れてしまいました。

たま先生の解説
心理のポイント
私が先ほど「プラスのほうを見る努力をしてください」とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、お子さんと一緒に過ごす毎日を支える、いちばん大切な習慣だからなんです。
お子さんの特性が分かった時、親御さんが将来のことを心配するのは、本当に自然なことです。
「就学はどうしよう」「お友達関係は」「働けるようになるかな」「私たち親が亡くなった後は」――いくらでも、不安は湧いてきますよね。
でも、心理学的に見ると、未来のマイナスをずっと想像し続けることは、実は「今のお子さんとの時間」まで奪ってしまうんですよ。
頭の中が「将来の心配」でいっぱいになると、目の前のお子さんの可愛らしさや、楽しい瞬間が、なかなか心に染み込まなくなってしまうんですね。
そして、お子さんは、お母さんが心の奥でどんな気持ちを抱えているか、不思議とちゃんと感じ取っています。
「悲観していないよ」と笑顔で言葉にされていても、お母さんがどこか不安そうにしていることは、伝わってしまうんですよ。
これを読んでくださっている、お子さんの特性や進路で悩んでいるあなたへ。
「親としての責任」を、ご自分一人で全部、抱えなくていいんですよ。
お子さんの未来は、お母さん一人の努力で決まるものではありません。専門家、療育の先生、就学支援の方、行政の窓口、同じ立場の親御さんたち――頼れる場所は、本当にたくさんあります。
そして、今日のお子さんとの時間を、「将来の準備」のためだけにしないでくださいね。
今日笑った、今日抱きしめた、今日大好きと言い合えた――その積み重ねが、何より、お子さんの心の土台になっていきます。
そして、お母さんご自身の「楽しい時間」も、忘れずに大切にしてくださいね。
お母さんが幸せそうにしている姿こそ、お子さんへのいちばんの安心になりますから。
考えすぎて疲れた夜は、「今日は十分頑張った」と、ご自分を労ってあげてくださいね。