私が先ほど、「心が離れることを裏切りだと感じるなら、それがあなたにとっての浮気の基準でいい」とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、とても大切なことが隠れているからなんです。
浮気の「定義」を、ご夫婦で言い合っている限り、その話し合いは、勝ち負けの争いになってしまうんですね。
「体の関係がなければ浮気じゃない」
「いいえ、心が離れたら浮気よ」
こうして基準をぶつけ合っている間は、どちらが正しいかを競うだけで、二人の距離はちっとも縮まらないんです。
でもね、あなたが本当にぶつかっているのは、「浮気かどうか」の線引きではないんですよ。
本当に訴えているのは、「私の気持ちを、あなたに分かってほしい」「もう一度、私のほうを向いてほしい」という、切なる願いなんです。
スマホを気にしてしまうのも、飲み会に胸がざわつくのも、その奥にあるのは「つながっていたい」という、あたたかい気持ちの裏返しなんですね。
だから、定義で相手を言い負かしても、心はちっとも満たされません。
欲しいのは、議論の勝利ではなく、安心だからです。
それに、人は正しさを突きつけられるほど、心を守ろうとして、かたくなに閉じてしまうものなんです。
だからこそ、追及ではなく、「私はこう感じて、寂しい」と、あなたの気持ちを主語にして伝えることが、大切になってくるんです。
責める言葉は、相手の心のドアを閉じさせます。
でも、あなたの正直な気持ちは、そのドアを、そっとノックする力を持っているんですよ。
そして、あなたが素直な思いを伝えたときの、ご主人の反応。
そこには、これから二人がどう歩んでいけるのかを映す、大切な答えが表れます。
あなたの寂しさに、ほんの少しでも耳をかたむけてくれる人なら、二人の関係は、まだあたたかく結び直していけます。
もし、それでも背を向けてしまうのなら、そのときは無理に一人で抱え込まず、また次の一歩を、一緒に考えていけばいいんですよ。
これを読んでくださっている、疑うことに疲れてしまったあなたへ。
一人で抱えて、ご主人の顔色をうかがい続けるのは、本当に苦しいですよね。
でも、あなたが感じている寂しさは、わがままでも、考えすぎでもありません。
それは、大切な人と、もう一度ちゃんとつながりたいという、あなたの愛のかたちなんです。
まずは、その気持ちを、責める形ではなく、伝わる形で言葉にしてみましょう。
焦らなくて、大丈夫ですからね。
あなたの心が、少しずつでも軽くなっていきますように。