私が先ほど、「あなたにとってはサポートでも、ご主人には管理と感じられているのかもしれません」とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、とても大切なことが隠れているからなんです。
同じ行動でも、そこに「信頼」があるかどうかで、受け取る側の気持ちはまるで変わってしまうんですね。
「あなたを信じているから、任せるね」という関わりは、相手に安心を届けます。
でも「心配だから、確認させてね」という関わりは、たとえ愛から出たものでも、相手には「疑われている」と伝わってしまうことがあるんです。
そして、その小さな確認が毎日くり返されると、受け取る側の心には「自分は信じてもらえていない」という感覚が、少しずつ積もっていきます。
ご夫婦が本当にぶつかっているのは、お金の使い方でも、飲み会の予定でもないのかもしれません。
ぶつかっているのは、「一人の大人として信じてほしい」というご主人の気持ちと、「ちゃんと支えなきゃ」というあなたの気持ちなんです。
そして、ここが大事なところなのですが。
人が誰かを細かく確認したくなるとき、その奥には、たいてい「不安」がひそんでいます。
失敗してほしくない、離れていってほしくない。
その優しさと怖さが、いつのまにか「チェック」という形になっていただけなんですよ。
だから、あなたは冷たい人でも、間違った人でもありません。
ただ、愛の伝え方の向きを、ほんの少し変えるときが来ているのかもしれませんね。
手を離すのは、勇気がいります。
任せた相手が失敗したらどうしよう、と怖くなるのも、当たり前のことなんですよ。
でも不思議なもので、信じて任せてもらえた人は、その信頼に応えたくなるものなんです。
「疑われている」と感じているうちは反発したくなる心も、「任されている」と感じられた途端に、自分から丁寧にやってみようと思えてくる。
だから、たとえば飲み会の確認を一つ手放してみる、たったそれだけでも、ご主人の心の中の空気は、少しずつ変わっていくはずなんですよ。
これを読んでくださっている、一生けんめい家族を支えてきたあなたへ。
あなたがこれまで注いできた気配りは、決して無駄ではありませんでした。
その優しさを、今度は少しだけ、あなた自身を休ませることにも使ってあげてくださいね。
全部を抱えなくて、大丈夫。
焦らなくて、大丈夫ですからね。