私が先ほど『あなたが本当に欲しいのは、解決策じゃない』とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、とても大切なことが隠れているからなんです。
人はしんどいとき、まず『分かってほしい』という気持ちが、先に立ちます。
これは『共感の欲求』と呼ばれるもので、アドバイスや解決よりも先に、心が求めているものなんですよ。
ところが、この共感の欲求と、相手が返してくる反応が、すれ違ってしまうことがよくあります。
あなたは『気持ちを分かってほしい』と手を伸ばしているのに、ご主人は『問題を解決しなきゃ』と、別の方向を向いている。
つまり、本当にぶつかっているのは、愛情があるかないかではなく、『心の求め方』のズレなんです。
男性の中には、小さな頃から『泣かないで、なんとかしなさい』と言われて育って、つらそうな人を見ると、つい『どうすれば直せるか』を先に考えてしまう方がいるんですね。
だから『病院行けば』という言葉も、突き放したいのではなく、その方なりの精一杯だったのかもしれません。
『大丈夫でしょ』という言葉も、もしかしたらご主人なりの『きっと平気だよ』という励ましのつもりだったのかもしれない。
でも、弱っているときの心には、それが『どうでもいい』と突き放されたように響いてしまう。
言葉というのは、発した側の意図と、受け取る側の痛みが、まったく違う形になることがあるんですね。
だからこそ、あなたが感じた孤独は、決して気のせいでも、心が弱いからでもありません。
体が弱っているときは、心の防波堤も低くなって、いつもなら流せる一言が、何倍も深く刺さってしまうんです。
それはあなたが、真剣にこの関係を大切に思っている、何よりの証でもあるんですよ。
これを読んでくださっている、頑張り屋のあなたへ。
熱を出しても、誰にも気づいてもらえずに横になっている夜は、本当に心細いですよね。
でも、あなたがそこで感じた寂しさは、『もっと大切にされたい』という、まっとうな願いから来ています。
その願いを、どうか、あなた自身まで否定しないであげてくださいね。
『こんなことで寂しがる私は、心が狭いのかな』なんて、思わなくていいんですよ。
そして、つらいときには『大丈夫?』の一言を、まずあなた自身に、そっとかけてあげてください。
『私、よく頑張ってるよね』って。
誰かの一言を待つあいだも、あなたはあなたの味方でいていいんです。
焦らなくて、大丈夫ですからね。