10代からのご相談です。
私には姉がいるのですが、端的に言って、とても自己中心的な人間です。
先日、親が「水筒に残ったお茶を、夕飯の時に先に飲み切ってからにしてよ」と注意した際、姉は私に向かって、「無理、お前が飲めよ」と言い放ちました。
私はこの発言が、どうしても許せません。
「お前」という呼び方は、人の名前を無視した低俗な表現ですし、100歩譲ってそれは言い過ぎだとしても、「飲めよ」という命令文は、私の人権を完全に無視しています。
最近、姉がそのような暴言を吐くたびに、私は自室で泣いてしまっています。
姉も私が泣いて傷ついていることに気づいているはずなのに、むしろ暴言を過度に使用して、話しかけてくるようになりました。
どうすれば、姉のこのような態度や言葉遣いを改善させることができるのでしょうか。

たま先生の解説
心理のポイント
私が先ほど「他者をコントロールすることはできない」とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、人間関係でいちばん大切な原則だからなんです。
私たちは、誰かにひどいことを言われると、「相手を変えたい」「分からせたい」「謝らせたい」と、強く思ってしまいます。
これは、傷つけられた側として、ごく自然な反応なんですよ。
でも、長年にわたって心理学が積み上げてきた答えがあって――他人を「変える」ことは、私たちには、ほとんどできないんです。
これは姉妹に限らず、夫婦でも、職場でも、友人関係でも、変わらない真実なんですよ。
ですから、お姉さんに対して「正しさをぶつけて改めさせよう」と頑張れば頑張るほど、お互いの間に火花が散って、関係はもっと悪くなってしまうんですね。
そして、ひとつ大切な視点があります。
人にきつい言葉を投げる人は、本人の心の中にも、つらい荷物を抱えていることが多いんですよ。
学校でうまくいかないことがあったり、進路の悩みがあったり、自分の中の自信のなさを、誰かに当たることで紛らわしていることもあります。
お姉さんの言葉が低俗なのは、お姉さん自身がご自分を大切にできていない、心の現れでもあるんです。
これを読んでくださっている、ご家族との関係で苦しんでいるあなたへ。
「自分が変わったら、相手も変わるかもしれない」――それは、相手の機嫌を取って黙って我慢する、という意味ではないんですよ。
「自分の周りに穏やかな空気を置く」「自分を大切にして満たす」――これを続けていくと、自分の心が削られにくくなって、相手の暴言が以前ほど深く刺さらなくなるんです。
それが続いていくと、不思議とご家族の中の空気も、少しずつ変わっていきますよ。
そして、もし「自室で泣く」ほど辛い日が続いているなら、信頼できる大人――お母さんやお父さん、学校の先生、スクールカウンセラーなど――に、自分の気持ちを話してみてくださいね。
ひとりで抱え込まなくていいんです。
あなたの優しさと、繊細な感受性は、これからの人生で本当に大切な宝物になります。それを大事に守りながら、ゆっくり大人になっていってくださいね。