40代の女性です。リハビリ助手として働いています。
患者さんたちは親世代から、さらに上の世代の高齢の方が多く、リハビリ中は和気あいあいと会話を楽しみながら、良い距離感で仕事に励んできました。
しかし、長く勤めていると、患者さんたちが年齢を重ね、体調の変化などでメンタルを崩してしまう場面に直面することが増えてきました。
それでも一生懸命にリハビリに通って、改善しようと頑張る姿を見ると、本当に胸が痛みます。
若くて体力もある私が、弱っていく人生の先輩方に、どのような言葉をかければ良いのでしょうか。励ましの言葉は、プレッシャーになるかもしれないと悩みます。
直接的な言葉を避けて、ただ静かに見守るのが一番良いのでしょうか。
プロとして、どう接するべきか、アドバイスをお願いします。

たま先生の解説
心理のポイント
私が先ほど「考えすぎないことが大切」とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、援助のお仕事をされている方ほど大切なポイントだからなんです。
人を助けるお仕事は、相手の心の動きに敏感でないと務まりません。だからこそ、知らず知らずのうちに、相手の悲しみや辛さを、ご自分の中にまで取り込んでしまうことがあるんですよ。
その状態が続くと、共感のつもりが「同化」になってしまって、ご自分の心がすり減っていきます。
これは「プロとして失格」なんてことではないんです。むしろ相手を大切に思う気持ちがあるからこそ、起きてしまうことなんですね。
ですから、相手を「弱っている人」「守ってあげる人」と一段下に置くのではなくて、「同じ人生を生きている一人の人」として、ヨコの目線で見てみてください。
それだけで、関わり方がずいぶん楽になります。
そして、励ましの言葉が「プレッシャーになるかもしれない」と気にされる優しさも、本当に素敵だと思います。
声をかけるかどうかよりも、「いま、ここでこの方を尊重している」というあなたの態度そのものが、患者さんにとって何よりの支えになっているんですよ。
無理に明るい言葉をかけなくていいんです。一緒に黙って手を動かす時間、一緒に空を見上げる時間、それも立派なケアです。
そして、これを読んでくださっている対人援助のお仕事をされているあなたに、ひとつだけ覚えておいてほしいんです。
あなたが倒れてしまったら、誰もケアできなくなってしまいます。
患者さんやご利用者さんを支えるためにも、ご自分のお体と心を、一番に大切にしてくださいね。
それは、わがままでも甘えでもなくて、プロとして必要なセルフケアなんですよ。