60代です。
家畜の残酷な生き様を、インスタグラムで知ってしまって悩んでいます。
狭い鶏舎に入れるためのくちばしの切断、牛乳を絞るための絶え間ない出産と子牛との引き離し、麻酔なしでの豚の精巣切除など――人間の残酷な行いを知って、動物を食べることができなくなりました。
料理も作れず、気持ちが沈んでばかりです。
私がビーガンになったところで、家畜たちの残酷すぎる環境を、すぐに変えることはできないと分かっています。だからこそ、毎日くよくよしてしまうんです。
ネガティブな思いが頭から離れない一方で、私の愛犬は肉食です。
これから、どのように考え方を持っていけば良いのでしょうか。

たま先生の解説
心理のポイント
私が先ほど「命は循環している」とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、罪悪感とのつき合い方を考えるうえでとても大切なお話だからなんです。
人間というのは、心優しい生き物です。だからこそ、知らなかった残酷な現実を目にしたとき、まるで自分にも責任があるかのように、深く罪悪感を抱いてしまうことがあるんですね。
ご相談者様が今、苦しんでいらっしゃるのは、その心の優しさの裏返しなんですよ。
でも、目を背けたくなる現実をすべて自分の心の中に抱え込んでしまうと、その重さで前に進めなくなってしまいます。
だからこそ、ひとつの考え方として持っていただきたいのが、「目の前の命を大切にいただく」という姿勢です。
食卓に並んでいる一切れのお肉、一杯のお味噌汁。その向こうに、たくさんの命の循環があったんだということを、ふと心の中で手を合わせて「いただきます」とつぶやく。
それだけでも、命へのご相談者様の祈りは、しっかりと届くんですよ。
これを読んでくださっているあなたへ。
世の中の苦しみすべてを、ひとりで背負う必要はないんです。
ご自分にできる小さなこと――無駄にしない、残さない、感謝していただく――を、目の前の食事の中で続けていく。それで十分なんです。
ご自分の食生活を変えることが「正解」なのか、肉も含めて感謝していただくことが「正解」なのか――それは、あなたご自身の心がいちばん落ち着く形を選んでいいんですよ。
そして、愛犬さんは肉食の動物ですからね。あの子の体と命のためにも、安心してお肉を食べさせてあげてくださいね。
それも立派な命の循環の一部なんですよ。