57歳の男性です。昔は旅行が大好きでした。知らない町の匂いや初めて見る景色、その全てに心がときめいたものです。
先日久しぶりに妻と京都へ行きました。楽しみにしていたはずなのに、金閣寺はただの金色の建物、鴨川はただの川、美味しいはずの京料理も味がしない、そんな旅行でした。
周りはみんな楽しそうなのに、僕だけがガラス1枚隔てた向こう側にいるようで、ただ時間を過ごしただけです。感動しないといけない、楽しむふりをしないといけないと思うほど心が疲れていきます。僕の感情はどこへ行ってしまったのでしょうか。
最終更新日:
楽しみにしていた旅行で全く感動できません。僕の感情はどこへ行ったのでしょうか(50代男性)
相談内容の要約
- 昔は大好きだった旅行に行っても何も感動できず心がときめかない
- 周りから切り離されているように感じてただ時間を過ごすだけになっている
- 無理に感動しようとしたり楽しむふりをしたりすることでさらに心が疲弊している
Q
楽しいはずのこと、楽しみにしていたことが楽しめないというのは、本当に辛いですよね。
いただいたメッセージだけでは詳しい背景が分からないため、少しお答えが難しい部分もあるのですが、心が深くお疲れになっているのか、それとも何か無意識のうちに心配事を抱えていらっしゃるのかもしれません。
いずれにしても、感動できない時は「今はこれで良い」と考えるのも一つの方法です。何も心が動かない時に、無理に何かを感じようとしなくても構わないんですよ。
そして、「楽しむふり」をすること自体は、決して悪いことではありません。楽しいふりをしているうちに、だんだんと本当に楽しくなってくることもあります。また、あなたが楽しそうに振る舞うことで、一緒にいる奥様も嬉しい気持ちになり、お二人の関係も穏やかにうまくいきますよね。そうして周りが和やかになるうちに、ご自身も自然と楽しい気持ちを取り戻せることもありますからね。
どうか無理をなさらず、ゆっくりとご自分の心を見つめ直してみてくださいね。
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たま先生のプロフィール
たま先生(中森 万美子)
「たま お悩み相談室」代表カウンセラー

たま先生の解説
心理のポイント
今回、私がご相談者様に「感動できない時はそれで良い」「無理に感じようとしなくて構わない」とお伝えしたのは、心が疲れ切っている時に無理に感情を奮い立たせようとすると、かえって心のエネルギーを消費してしまうからです。
人間の心は、強いストレスが長く続いたり、疲れがピークに達したりすると、これ以上心が傷ついたり疲弊したりするのを防ぐために、無意識に「感情のスイッチ」をオフにすることがあります。これが、ご相談者様が感じていた「ガラス1枚隔てた向こう側にいるような感覚」の正体です。感情がどこかへ行ってしまったのではなく、心が自分自身を守るために一時的にお休みをしている状態なんですね。
また、「楽しむふりは決して悪いことではない」とお伝えしたのには、心理学的な理由があります。「楽しいから笑顔になる」だけでなく、「笑顔を作っているとだんだん楽しい気持ちになってくる」というように、行動が感情を後から引っ張ってくれることがあるからです。大切なパートナーが喜ぶ姿を見ることで、自分の中に小さな温かい感情が灯ることもあります。
この記事を読んでくださっている方の中にも、「昔好きだった趣味が楽しめない」「何を見ても心が動かない」と悩んでいる方がいらっしゃるかもしれません。そんな時は、「今は心がエネルギーを充電している時期なんだな」と受け止めてあげてください。
「感動しなきゃ」「楽しまなきゃ」というプレッシャーを手放し、まずは美味しいお茶を飲んだり、ゆっくりお風呂に入ったり、ただぼーっとする時間を自分に許してあげましょう。心の充電がたまれば、自然とまた色鮮やかな感情が戻ってきますから、焦らずに自分に優しく過ごしてくださいね。