心と体の健康

夜泣きで起きない旦那にむかつく!「私だけ?」と泣きたい夜の、心が楽になる思考法と神対応

今日もまた、赤ちゃんの甲高い泣き声で、暗闇の中で目を覚ます。時計を見れば、午前2時。隣でいびきをかいて眠る旦那さんの背中を見つめながら、込み上げてくるのは、赤ちゃんへの愛しさよりも、どうしようもない怒り…。

「なんで私だけが、こんなに眠いのを我慢しなきゃいけないの?」

「この人は、本当に父親なの?」

そんな風に、旦那さんに対して「むかつく!」と感じてしまう自分に、罪悪感を覚えてはいませんか?

こんにちは。たま夫婦のお悩み相談室、カウンセラーのたまです。

まず、あなたに一番伝えたいこと。それは、夜泣きで起きない旦那さんに腹が立つのは、あなたが母親失格だからでも、心が狭いからでも、決してないということです。それは、極度の睡眠不足と疲労の中で、たった一人で我が子を守ろうと戦っている、あなたの心からの悲鳴なのです。だから、どうかご自身を責めないでくださいね。

この記事では、その怒りの正体から、夫婦でこの危機を乗り越えるための具体的な方法、そして夜泣きそのものへの不安を和らげる知識まで、あなたの心が少しでも軽くなるための処方箋を丁寧にお渡しします。

夜泣きで起きない旦那にむかつく!その怒りの本当の理由

まずは、あなたの心を支配する「むかつく!」という感情の正体を、一つずつ紐解いていきましょう。「そうそう、私が言いたかったのはこれ!」と、ご自身の気持ちに深く頷けるはずです。

理由①:「私だけが親なの?」という圧倒的な孤独感

同じ親であるはずなのに、夜中の授乳、おむつ替え、抱っこは、完全にあなたのワンオペ。暗闇の中、たった一人で泣きじゃくる赤ちゃんと向き合う時間は、「この世界で戦っているのは私だけだ」という、耐えがたいほどの孤独感をもたらします。この孤独こそが、隣で眠る夫への怒りの最大の原因です。

理由②:「明日仕事だから」が通用しない理不尽さ

「少しは起きてよ」と揺り起こしても、「ごめん、明日仕事だから…」という言葉が返ってくる。その一言に、心のシャッターがガラガラと下りてしまいますよね。「こっちだって24時間休みなしの育児という仕事だ!」という心の叫びを飲み込みながら、あなたは言いようのない理不尽さを感じています。夫の「仕事」と、あなたの「育児」が、対等に扱われていないと感じるのです。

理由③:そもそも起きない夫への生物学的な疑問と諦め

実は、女性は出産後、赤ちゃんの泣き声に敏感に反応するよう、ホルモンバランスが変化すると言われています。一方、男性の脳は、泣き声を「緊急性の高い音」として認識しにくい傾向があることも。もちろん個人差はありますが、夫が起きないのは、愛情がないからではなく、生物学的な要因も関係しているのかもしれません。そう思うと、少しだけ冷静になれませんか?

理由④:積み重なる睡眠不足による、思考能力の低下

睡眠不足は、人の心から余裕を奪い、判断力を著しく低下させます。普段なら流せるような夫の些細な言動にも、過敏に反応してイライラしてしまうのは、あなたの性格の問題ではありません。ただただ「寝ていないせい」なのです。まずは「今の私は、正常な判断ができないほど疲れているんだ」と、ご自身の状態を客観的に認めてあげることが大切です。

そもそも赤ちゃんの夜泣きの原因は?いつまで続くの?

夫への怒りから少しだけ視点をずらして、夜泣きそのものへの不安も解消していきましょう。原因が分かれば、少しだけ対処しやすくなるかもしれません。

考えられる夜泣きの原因リスト

赤ちゃんの夜泣きには、様々な原因が考えられます。

  • 睡眠サイクルが未熟
  • お腹がすいた、喉が渇いた
  • おむつが濡れていて不快
  • 暑い、または寒い
  • 昼間の刺激が強すぎた
  • ママと離れるのが不安(分離不安)
  • ただ、泣きたい気分

これらの原因が複雑に絡み合っていることも多く、「これ」という一つの正解を見つけるのは難しいものです。

夜泣きのピークと、終わりが見える時期

先の見えないトンネルは、本当につらいですよね。でも、安心してください。夜泣きには、必ず終わりが来ます。

一般的に、夜泣きは生後半年から1歳半頃にピークを迎え、2歳頃までには落ち着くことが多いと言われています。もちろん個人差はありますが、「これは期間限定の嵐なんだ」と知っておくだけでも、少し心が軽くなるはずです。

試してみて!夜泣きを軽減させるための基本の対策

夜泣きを完全に無くすことは難しくても、軽減させるために試せることはあります。例えば、朝は決まった時間にカーテンを開けて日光を浴びせる、日中は適度に体を動かして遊ばせる、寝る前はテレビやスマホを消して静かに過ごし、絵本を読むなどの入眠儀式を取り入れる、といったことです。寝室の温度や湿度、パジャマの素材を見直すだけでも、効果があるかもしれません。

【フェーズ別】夜泣きで起きない旦那への処方箋

さて、ここからはあなたの心の状態に合わせた、具体的な解決策を見ていきましょう。「まだ夫に協力してほしい」あなたも、「もう期待するのに疲れた」あなたも、今の自分に合ったステップから試してみてください。

【ステップ1:まだ期待したいあなたへ】夫を「夜泣き戦友」に変える方法

まだ夫に変わってほしい、協力体制を築きたいと願うエネルギーが残っているあなたは、夫を「同居人」から「戦友」に変えるためのコミュニケーションを試してみましょう。

「夜泣き報告書」で現状を伝える

「昨夜は〇時に起きて、〇分授乳、〇時に寝た」など、夜中の戦いを具体的に記録し、朝、夫に見せてみましょう。「昨日は3回も起きたんだね。大変だったね」と、あなたの大変さを客観的に理解するきっかけになります。

具体的な役割分担を提案する

「夜泣き対応、全部半分こ!」というのは、起きられない夫にとってはハードルが高すぎます。「週末の金曜と土曜の夜だけはお願い」「夜中の対応は無理でも、朝いつもより30分早く起きて、私を寝させてほしい」など、夫が実行可能なレベルの具体的な分担案を提案してみましょう。

夫の「できた!」を褒めて育てる

たとえ赤ちゃんが泣き止まなくても、「一緒に起きてくれてありがとう」「抱っこしてくれてるだけで、私の気持ちが全然違うよ」と、行動そのものに感謝を伝えましょう。夫の中に「自分も役に立っている」という自己肯定感が育てば、それが当事者意識へと繋がっていきます。

【ステップ2:もう期待に疲れたあなたへ】「自分を守る」思考の転換法

「もう夫に期待するのに疲れた…」と感じているあなたは、ベクトルを自分自身に向ける時かもしれません。夫を変えようとするのではなく、「いかに自分がこの状況を楽に乗り切るか」へと、思考をシフトさせてみましょう。

「夫は起きないもの」と割り切る

期待するから、裏切られて腹が立つのです。いっそ「夜中の戦力は、最初から私一人」と割り切ってしまうのも一つの手。夫をあてにしないと決めるだけで、無駄な怒りのエネルギーを使わずに済み、心穏やかになれることもあります。

自分を甘やかす「ご褒美リスト」を作る

「今夜の夜泣きを乗り切ったら、明日の朝はコンビニの高級スイーツを食べる」「1週間頑張ったら、週末にデパコスのリップを買う」など、自分だけの小さなご褒美を用意しましょう。つらい夜を乗り切るための、大切なモチベーションになります。

物理的にまとまった睡眠を確保する

何よりも、「ママの睡眠時間」を死守することが最優先です。夫が休みの日に「3時間だけ、子どもをお願い!」と預けて仮眠をとる、一時保育やファミリーサポート、ベビーシッターなどの外部サービスを積極的に利用するなど、使えるものは何でも使って、数時間でもまとまった睡眠を確保してください。

まとめ:「産後の恨み」にしないために。夜泣きを夫婦の絆に変える考え方

ここまで、本当にお疲れさまでした。

今、あなたは暗くて長いトンネルの中にいるように感じているかもしれません。でも、夜泣きは必ず終わり、夫婦で笑って「あの頃は大変だったね」と話せる日が必ず来ます。

夜泣きで起きない旦那さんに「むかつく!」と感じてしまうのは、あなたが一人で戦っているからです。その怒りは、あなたのせいではありません。

まずは、夫に期待するのか、自分で乗り切ると決めるのか、あなたの心に問いかけてみてください。そして、できることから一つずつ試してみてください。

この一番大変な時期をどう乗り越えるかが、これからの夫婦の絆を決めると言っても過言ではありません。「産後の恨みは一生」なんて言葉もありますが、逆もまた然り。この危機を「チーム」として乗り越えられたなら、その経験は、お二人にとって何物にも代えがたい財産になるはずです。

一人で戦わないでください。あなたの心が、少しでも穏やかな眠りを取り戻せるよう、心から応援しています。