「ごめん、今日急に飲み会になった」
仕事終わりの夕方、スマホに届くそのたった一行のメッセージ。
もう作り始めてしまった夕飯、ワンオペが確定したお風呂と寝かしつけ…。怒りと徒労感で、スマホを握りつぶしそうになっていませんか?
こんにちは。たま夫婦のお悩み相談室、代表カウンセラーのたまです。
まず、あなたに一番に伝えたいこと。
急な飲み会に「むかつく!」と感じるのは、あなたの心が狭いからでは決してありません。
それは、あなたの時間、労力、そして家族を思う気持ちが軽んじられていることへの、心からの悲鳴なのです。だから、どうかご自身を責ないでくださいね。
この記事では、そのどうしようもない怒りの正体から、カチンときたその瞬間の「神対応」、そして、この問題を根本から解決するための「夫婦のルール作り」まで、あなたの心がスッと軽くなるための具体的な処方箋をお渡しします。
もう「私ばっかり…」と一人で我慢するのは、今日で終わりにしましょう。
旦那の「急な飲み会」なぜこんなにむかつく?その怒りの正体
まずは、あなたの心を支配する「むかつく!」という感情の正体を、一つずつ紐解いていきましょう。「そうそう、私が言いたかったのはこれ!」と、ご自身の気持ちに深く頷けるはずです。
理由①:「私の努力が水の泡…」計画を壊された徒労感
栄養バランスを考えて立てた献立、特売で買っておいた食材、そして、仕事や育児の合間を縫って料理をしたあなたの貴重な時間…。
それら全てが、夫のたった一行の連絡で水の泡と消えてしまいます。これは単なる「食事が一食無駄になった」という話ではありません。
あなたの努力や工夫、家族を思う気持ちそのものが、ないがしろにされたように感じる、深い徒労感が怒りの大きな原因です。
理由②:「家族より飲み会が大事なの?」尊重されていない悲しみ
怒りの仮面の下には、「自分は、家族は、大切にされていないのではないか」という、ナイフで抉られるような悲しみが隠れています。
「急に飲み会になったら、妻が困るだろうな」という、ほんの少しの想像力があれば、こんなことにはならないはず。
その「思いやりの欠如」が、あなたを「尊重されていない」「優先順位が低い存在だ」と感じさせ、寂しさと悲しみが、やがて怒りへと変わっていくのです。
理由③:「それ、本当に『急』?」夫への不信感と疑念
この問題が何度も繰り返されると、あなたの心には「本当に『急』なの?」という、夫への不信感が芽生え始めます。
「どうせもっと前から決まっていたのに、直前まで言わなかっただけじゃないの?」という疑念です。
「急」という言葉を、あなたが反論できないようにするための免罪符として使っているとしたら…。その不誠実な態度が、あなたの怒りをさらに燃え上がらせるのです。
理由④:「断れない夫」への失望と将来への不安
「付き合いで断れないんだ」という夫の言葉。
その一言に、「この人は、いざという時に家族を守ってくれないかもしれない」という、深い失望を感じていませんか?
家族との大切な約束よりも、職場の曖昧な空気を優先する夫の姿に、一家の大黒柱としての頼りなさを感じてしまう。
その失望感が、将来への漠然とした不安となり、今の怒りにつながっているのです。
旦那から急な飲み会LINE!その瞬間のイライラを鎮める神対応
怒りの正体が分かったところで、次は感情の波を乗りこなすための具体的な応急処置です。カチンときたその瞬間に、感情的な返信をして後悔しないために。賢い妻の「神対応」を身につけましょう。
まずは深呼吸。感情で返信する前に、自分をクールダウン
LINEが届いた瞬間、あなたの心は怒りで沸騰しているはず。その状態で返信するのは、火に油を注ぐようなもの。
まずは一度、スマホをそっと置きましょう。
そして、ゆっくりと5秒かけて息を吸い、10秒かけて息を吐く深呼吸を3回繰り返してみてください。
冷たい水を一杯飲むのも効果的です。たった1分、物理的に頭を冷やすだけで、感情的な返信をぐっと堪えることができます。
これはNG!喧嘩を誘発する「地雷LINE」文例
冷静さを欠いたまま、こんな「地雷LINE」を送ってしまっていませんか?
- 「は?」
- 「ふーん」
- 「また?」
- 「もうご飯作ったんだけど!」
- 「信じられない」
これらの言葉は、あなたの怒りをぶつけるだけで、何一つ解決しません。
むしろ、夫の罪悪感を逆撫でし、「どうせ何を言っても怒られるんだから、もう連絡するのもやめよう」と、状況をさらに悪化させる原因になります。
賢い妻の「神対応LINE」文例3選
怒りをぐっとこらえて、代わりにこんなLINEを送ってみましょう。あなたの心の余裕と賢さが、夫の心を動かすかもしれません。
①事実確認&気遣い型
「急だね!了解。夕飯はもう作っちゃったから、明日の朝に回すね。あまり飲み過ぎないでね」
→怒りをぶつけず、事実(夕飯を作ったこと)を冷静に伝えることで、夫に「あ、悪いことしたな」と気づかせる効果があります。最後に気遣いの言葉を添えるのがポイントです。
②さっぱり了承&お願い型
「わかった!楽しんできてね。その代わり、帰りにコンビニで新作のアイス買ってきてくれると嬉しいな!」
→怒っていないことをアピールしつつ、小さな「お詫びの品」をリクエスト。夫も罪悪感が軽くなり、あなたもご褒美がもらえるWIN-WINの対応です。
③次の約束を取り付ける交渉型
「そっか、残念。じゃあ今度の週末は、埋め合わせで美味しいランチに連れて行ってね!約束だよ!」
→その日の怒りを、未来の楽しみへと転換する上級テクニック。夫に「貸し」を作りつつ、次の家族の楽しみを確定させる、非常に賢い対応です。
もう「急な飲み会」に振り回されない!我が家の絶対ルールの作り方
神対応でその場を乗り切っても、根本が解決しなければ、また同じことでイライラしてしまいます。最後のステップは、この問題を二度と繰り返さないための、夫婦の仕組み作りです。
ステップ①:話し合いの「タイミング」と「切り出し方」
この大切な話し合いを、感情的に切り出すのは絶対にNGです。
夫が飲み会から帰ってきた直後や、疲れている平日の夜は避けましょう。
おすすめは、お互いに心と時間に余裕のある休日の昼間です。
「いつもお仕事ありがとう。その上で、飲み会のことで一つ相談があるんだけど、少し時間もらえるかな?」と、感謝の言葉から切り出すのが、夫が聞く耳を持ってくれるポイントです。
ステップ②:具体的な「ルール」を決める
「気をつける」といった曖昧な約束では、何も変わりません。誰が聞いても分かる、具体的なルールを一緒に決めましょう。
- 時間ルール: 「飲み会が決まった時点で、遅くとも15時までには連絡する」
- 回数ルール: 「『急な』飲み会は、月に1回まで」
- 費用ルール: 「急な飲み会の費用は、お小遣いの範囲でお願いね」
- プラスの約束: 「ルールを守れた月は、週末に二人で外食する」など、ペナルティではなく、守れた時のご褒美を決めるのも効果的です。
ステップ③:「断る練習」を夫婦でしてみる
「付き合いで断れない」という夫のために、角が立たない断り方を、あなたが一緒に考えてあげるのも一つの手です。
- 「ごめん、今日は妻が楽しみにしていた夕飯を作って待ってくれてるから、次の機会にぜひ!」
- 「あいにく、今日は子どもの寝かしつけの担当でして…」
など、具体的なセリフを考えてあげましょう。
「家族を理由に断ることは、悪いことではないんだよ」と、夫の罪悪感を軽くしてあげることで、夫はあなたという強い味方を得て、断る勇気を持つことができるようになります。
まとめ
ここまで、本当にお疲れさまでした。
旦那さんの「急な飲み会」に振り回され、たった一人で頑張ってきたのですね。
その「むかつく!」という怒りは、あなたの心が狭いからではありません。あなたの頑張りや、家族を思う気持ちが、軽んじられていることへの正当なサインです。
感情的に怒りをぶつけるのではなく、一度冷静になって賢く対応し、そして、根本的な解決のために「夫婦のルール」を一緒に作る。この一手間が、未来のあなたのイライラを確実に減らしてくれます。
「急な飲み会」という小さな火種は、放置すれば夫婦の信頼関係を揺るがす大きな問題になりかねません。しかし、正しく向き合えば、お互いの価値観を理解し、より強い「チーム」になるための絶好の機会にもなります。
一人で我慢せず、あなたの気持ちを上手に伝えてみてください。あなたの心が、穏やかな夜を取り戻せるよう、心から応援しています。