20代の女性です。1年前、家賃を抑えるために住み慣れたマンションから木造のアパートに引っ越しをしました。 でも、それが地獄の始まりでした。壁が薄く、隣人のため息まで聞こえる生活に耐えられず、1年でお金を貯めて元の町に戻ると決心しました。
そして今、ようやく引っ越しまであと数週間。念願が叶うはずなのに突然怖くなりました。 「壁が薄いのもなんだかんだ慣れてたな」「また高い家賃を払って、本当に幸せになれるのかな」と。 今の家を離れるのが急に惜しくなり、涙が止まりません。
あんなに辛かったのに、またあの暗い気持ちに戻ってしまいました。人生が真っ暗です。 どう考えればこの苦しみから抜け出せますか?

たま先生の解説
心理のポイント
今回のご相談のように、念願だったはずの引っ越しや環境の変化を目前にして、急に不安になったり、元に戻りたくなったりすることは決して珍しいことではありません。
私が先ほど「環境の変化が根本的に苦手なのは脳の働き」とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、人間には「現状維持バイアス」というものが備わっているからなんです。 どれだけ今の環境が辛くても、脳にとっては「すでに知っている環境」のほうが「まだ見ぬ新しい環境」よりも安全だと錯覚してしまうんですね。だからこそ、直前になって急に今の状況が恋しくなったり、新しい生活に対する恐怖心が大きくなったりして、涙があふれてしまうのです。
この記事を読んでくださっているあなたも、進学や転職、結婚や引っ越しなど、大きな決断をして前に進もうとした時に、急に足がすくんでしまった経験はありませんか? 「やっぱりやめたほうがいいのかな」「今のままでも我慢すればいいのかな」と悩んだときは、まずは「あ、今私の脳が変化を怖がって、自分を守ろうとしてくれているんだな」と優しく受け止めてあげてください。自分を責めたり、人生が真っ暗だと絶望したりする必要はまったくありませんよ。
心が落ち着いてきたら、次に「自分はどんな毎日を送りたいのか」という原点に立ち返ってみましょう。
正解は誰かが決めるものではなく、あなたの中にあります。世間の価値観や「こうあるべき」という思い込みを一旦横に置いて、ご自身の心が一番ホッとできる、心地よいと感じる未来を選んでいってくださいね。あなたの人生は、あなたの望むようにデザインしていけますから。いつでも応援していますよ。
他にも、進学や転職など、環境の変化で心が疲れてしまった時の悩みはありますか?私でよければ、いつでもお話を聞きますよ。