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PTSDとカウンセリング

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PTSDかもしれないと感じたあなたへ|カウンセリングができること・できないこと

「カウンセリング PTSD」と検索窓に打ち込んだあなたは、今、どんな夜を過ごされているでしょうか。

ある日突然、過去の場面が目の前にフラッシュのように蘇る。眠ろうとすると同じ夢が繰り返される。特定の音や匂い、場所のそばを通れない。そして「これってもしかして、PTSDというものではないか」という疑いが、ここ数日、頭から離れない。「もう何年も経っているのに、なぜ自分だけ苦しんでいるんだろう」「これくらいで病名をつけてもいいんだろうか」「カウンセリングで何とかなるのだろうか」。そんな気持ちを抱えたまま、画面を開いてくださったかもしれません。

まずお伝えしたいのは、その苦しさは、あなたが弱いから、引きずっているから生まれているのではないということなんです。心と身体が、強い出来事を記憶として正しく扱いきれずに、今もがんばって対処を続けている状態。それは欠陥ではなく、あなたを守るために起きている反応の一部なんですよ。

この記事は、PTSDの診断基準を解説して「あなたもPTSDかも」と煽るための場所ではありません。年間多くのお話を聴かせていただいているカウンセラーの立場から、PTSDという医学概念を踏まえつつ、カウンセリングが何を補完できて、何ができないのか、そして「PTSDかもしれない」と思ったとき最初にどこへ向かえばよいのかを、誠実に整理していく場所です。

読み終わったとき、肩の力が少しだけ抜けて、「順番が見えてきたかもしれない」と思っていただけたら、うれしく思います。

目次

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この記事の監修者
たま先生(中森 万美子)
たまお悩み相談室 代表カウンセラー
たま先生(中森 万美子)

年間500件以上のお悩みに寄り添うカウンセラー。解決を押しつけるのではなく、ご相談者様にとって「心を整える場所」となることを目指したサポートを行っている。SNS総フォロワー数は4万人を超え、著書『40歳からの幸せの法則』の執筆や、FM845のラジオパーソナリティ、大学やカルチャーセンターでの講師など幅広く活動中。

「カウンセリング PTSD」と検索したあなたへ、最初に伝えたいこと

カウンセリングのお部屋で、「先生、私、PTSDだと思うんです」と切り出してくださる方がいらっしゃいます。

そのとき私がまずお伝えするのは、「お話を、ゆっくり聴かせてくださいね」ということ。診断名を急いで肯定したり否定したりすることは、しません。なぜなら、PTSDというのは医学的な診断名であり、私たちカウンセラーが下せる判断ではないからなんです。

自己診断で苦しさに名前をつける前に

ネットで検索すると、PTSDの「セルフチェック」のようなページがたくさん出てきます。いくつ当てはまるかを数えて、「あなたもPTSDの可能性があります」と表示する仕組みです。

それを見て安心する方もいれば、逆に「やっぱり私はPTSDだ」と思い込んでしまい、苦しさが何倍にも膨らんでしまう方もいらっしゃいます。

自己診断には、二つの落とし穴があるんですよ。一つは、本当はPTSDではない別の状態(うつ病、不安障害、適応障害、複雑性のトラウマ反応など)を見落としてしまうこと。もう一つは、診断名を自分でつけてしまうことで、「治らない病気にかかった私」という新しい自己イメージが固まってしまうこと。

苦しさに名前をつけるのは、専門の医師の仕事です。あなたの仕事は、その手前で「今、こういうことに困っている」という事実を、ありのまま誰かに伝えることなんです。

PTSDとトラウマは、同じようで違う言葉です

ここで、よく混同される二つの言葉を整理しておきますね。

「トラウマ」は、広い意味で「心の傷」を指す日常語です。誰かの言葉に深く傷ついた、家族関係でずっと否定され続けた、強いショックを受けた——そうした出来事による心の影響を、まとめて「トラウマ」と呼ぶことが多いんです。

一方、「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」は、医学的な診断名です。生命の危機を感じるような強い出来事を経験したあと、特徴的な症状が一定期間以上続き、日常生活に支障が出ているときに、医師が下す診断です。

つまり、トラウマがあるからといって全員がPTSDというわけではありません。逆に、PTSDの背景には、必ず明確なきっかけとなった出来事が存在します。

「自分のはどっちなんだろう」と感じたあなたは、その問いの答えを、一人で出さなくて大丈夫なんですよ。専門の医師にお話しして、今の状態に合った見立てをしてもらうことが、最初の一歩になります。

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PTSDの3つの主要症状群を、体感のことばで整理する

PTSDという診断は、大きく分けて3つの症状群が同時に存在することで考えられていきます。ここでは、医学用語をできるだけ体感のことばに置きかえながら、整理してみますね。

これは「セルフチェック」ではありません。「あ、自分にもこういう感覚があるかもしれない」と、ご自分の体験に当てはめて読んでみてくださいね。最終的な見立ては、必ず医師にゆだねていただきたいところです。

症状群1|再体験|記憶が「過去」のままにならない

一つ目は、再体験と呼ばれる症状群です。

ふつう、過去の出来事は時間とともに「あったこと」として収まっていきます。思い出して切なくなることはあっても、それは「今」とは別の、棚にしまわれた記憶です。

ところが再体験では、その記憶が棚に収まらず、突然「今ここ」に戻ってきてしまいます。あの日と同じ場面が目の前に映像として浮かぶ。同じ音、同じ匂いを感じる。心臓がバクバクして、その時と同じくらい怖くなる。これが、いわゆるフラッシュバックと呼ばれる現象です。

夜の悪夢として現れることもあります。目を覚ましても、夢の続きを身体が引きずっていて、しばらく動悸が止まらない。

これは、あなたが弱いから起きているのではありません。記憶が、過去のものとして安全な場所にしまわれる作業が、まだ終わっていないというサインなんです。

症状群2|回避|場所・人・話題を遠ざけたくなる

二つ目は、回避の症状群です。

再体験を引き起こすきっかけ(場所・音・匂い・人・話題)を、無意識のうちに避けるようになります。あの場所のそばを通らないように遠回りする。テレビでその関連のニュースが流れたら、すぐにチャンネルを変える。家族にもその話題を出させない。

回避は、自分を守るためのとても自然な反応です。ただ、避ける範囲がどんどん広がっていくと、生活そのものが小さくなっていってしまうんですよ。

外出が減る。人と会うのが億劫になる。仕事や家事の選択肢が減っていく。「行けない場所」「会えない人」「話せないこと」が増えていくと、自分の世界がじりじり狭まっていく感覚が出てきます。

これも、あなたの性格の問題ではありません。心と身体が、危険を察知して身を縮めている、その結果なんです。

症状群3|覚醒亢進|身体がいつも警戒態勢に入っている

三つ目は、覚醒亢進と呼ばれる症状群です。

身体が、いつも「危険に備えるモード」のスイッチが入ったままになっている状態です。少しの物音にビクッとする。眠っていても深く眠れず、何度も目が覚める。集中力が続かない。すぐにイライラしたり、涙が出たりする。

家族から「最近、怒りっぽくなったね」と言われて、自分でも戸惑っているかもしれません。意地悪をしたいわけではないのに、神経が張り詰めていて、どうしても余裕が持てない。

これは、心の問題というより、自律神経が長く緊張モードに入りっぱなしの状態です。だからこそ、心を整える対話だけではなく、身体を休ませる手立て(医療・睡眠・服薬・生活リズム)が、同時に必要になってくるんですよ。

カウンセリングが補完できる、3つのこと

ここまで読まれて、「では、カウンセリングはPTSDに何ができるんだろう」と感じていらっしゃる方もいるかもしれません。

正直にお伝えすると、カウンセリングは、医療の代わりにはなりません。お薬の処方も、診断書の発行も、入院の判断もできないんです。

ただ、医療がカバーしきれない領域で、対話の力を発揮できる場面があります。ここでは、カウンセリングが補完できる3つのことをご紹介しますね。

補完1|安全な場|「話していい場所」があるという経験

PTSDの背景にある出来事は、多くの場合、「人に話せない」という性質を持っています。家族にも友人にも、これまで詳しく話したことがない。話そうとすると、相手のほうが受け止めきれなくて、こちらが気を遣ってしまう。

そんな中で、カウンセリングのお部屋は、「話していい場所」「ジャッジされない場所」として設計されています。あなたのペースで、話せる範囲だけ話していい。途中で止めてもいいし、別の話に切り替えてもいい。

この「安全な場がある」という経験そのものが、回復の土台になっていくんですよ。一度きりの劇的な変化ではなく、毎週・毎月、少しずつ「話していい時間」が積み重なっていく感覚です。

医療機関の限られた診察時間では、なかなか取りにくい時間。それを、カウンセリングが受け持つことができます。

補完2|物語化|断片だった記憶に、自分の言葉で順番をつける

PTSDの記憶は、ばらばらに保存されていることが多いんです。一場面の映像、一瞬の音、強い感情、身体の感覚——それらが、文脈を伴った「物語」になっていない。だから、思い出すたびに、その断片がいきなり眼前に飛び込んできてしまいます。

カウンセリングでは、その断片に、ゆっくりとあなたご自身の言葉で順番をつけていく作業ができます。「あのとき、まずこういうことが起きて、次にこう感じて、そのあと自分はこう動いた」というふうに、時間の軸の上に並べ直していく。

これは、「正確に思い出す」作業ではありません。「安全に扱える物語の形」に、整理し直していく作業です。物語化が進むと、記憶が「過去のもの」として収まりやすくなり、再体験の頻度や強さが、少しずつ和らいでいくことがあります。

ただし、この作業は、必ず土台が整ってからにする必要があります。安定していないときに無理に物語化を進めると、かえって不調が強くなることがあるんですよ。

補完3|生活適応|今日からの暮らしを少しずつ立て直す

そしてもう一つ、カウンセリングが力を発揮するのが、生活適応の部分です。

PTSDの症状を抱えながら、それでも仕事や家事、家族との時間は続いていきます。回避が広がって出かけられなくなった。覚醒亢進で家族と衝突が増えた。再体験のあと、半日動けなくなる。そういう「日々の困りごと」を、一つずつ言葉にして、対処の手立てを一緒に考えていく時間です。

外出のときに何を持っていれば安心か。家族にどう説明しておけば、フラッシュバックのときに支えてもらえるか。眠る前のルーティンをどう整えるか。カウンセラーは、そういう生活面の知恵を、あなたと一緒に探していけます。

医療が「症状を治す」軸だとすると、カウンセリングは「症状を抱えたままでも、暮らしを取り戻していく」軸を担当する、とも言えるかもしれません。両方が揃うと、回復の歩幅は安定しやすくなるんですよ。

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カウンセリングだけでは不十分な、3つのケース

ここからは、もっと大切なお話です。

カウンセリングは、PTSDのすべての段階で第一選択になるわけではありません。むしろ、カウンセリングだけに頼ってはいけない時期があります。誠実にお伝えしておきたい3つのケースを挙げますね。

ケース1|重症期|眠れない・食べられない・希死念慮があるとき

最初は、症状がとても強く出ている重症期です。

連日、眠れない夜が続いている。食欲が極端に落ちている、または逆に止められない。涙が止まらない。「死にたい」「消えてしまいたい」という気持ちが、頭から離れない。これらが揃っているときは、まず精神科・心療内科に行ってください。

カウンセリングだけで、この状態をどうにかしようとするのは、現実的ではありません。眠りと食事という生活の土台が崩れているとき、対話の力は、土台が整うのをサポートできても、土台そのものを建て直すまでの力はありません。

お薬の力を借りて、まず眠れるようにする。食べられるようにする。希死念慮を医師の見立てのもとで管理する。それができてから、対話の時間を加えていく順番が、もっとも安全です。

医療を受けることは、敗北でも甘えでもありません。今のあなたの命と生活を守るための、いちばん実用的な選択なんですよ。

ケース2|フラッシュバック頻発期|日常生活が止まっているとき

二つ目は、フラッシュバックが頻繁に起き、日常生活が回らなくなっているケースです。

毎日のように再体験が起きて、半日動けない。出かけようとしても、玄関の前で身体が固まる。家族の声に反応して、自分でも分からないうちに過呼吸になる。仕事に行けなくなった。家事ができなくなった。

このような時期に、カウンセリングで過去のことを深掘りするのは、おすすめできません。土台が崩れている時期に過去を扱うと、フラッシュバックがさらに強まり、生活がますます止まってしまうことがあるからです。

このフェーズでは、医療機関で薬物療法やトラウマに特化した専門治療(眼球運動を用いる方法、認知処理療法、持続曝露療法など)を、見立てのもとで進めていただくのが、もっとも安全です。トラウマ治療の専門資格を持つ医師・公認心理師のもとで、慎重に進めていく領域です。

カウンセリングが入るのは、その専門治療と並行して、もしくは症状が落ち着いて生活が動き始めてからが、適切なタイミングです。

ケース3|解離が出ているとき|「自分が自分でない感覚」が強いとき

三つ目は、解離の症状が強く出ているケースです。

気がつくと、自分の身体が遠くにあるような感覚になっている。時間や場所の感覚が抜け落ちる。「気づいたら数時間経っていた」「自分が話したことを覚えていない」。鏡の中の自分が、自分ではないように見える。こうした感覚を、解離と呼びます。

解離は、強い出来事を心が抱えきれないときに、身体と意識の一部を切り離して自分を守ろうとする、防衛反応の一種です。決して珍しいことではありませんが、強く出ているときには、専門の医療的見立てのもとでケアしていただきたい状態です。

解離が出ているときに、過去の出来事を一般的なカウンセリングで深掘りするのは、症状を悪化させるリスクがあります。専門的な訓練を受けた治療者のもとで、安全な手順で扱う必要があります。

「自分は解離が出ているかもしれない」と感じたら、それも自己診断せず、まずは精神科・心療内科に相談してくださいね。

「PTSDかもしれない」と思ったときの最初の一歩

ここまでお読みいただいて、「結局、自分はどう動けばいいの?」と感じていらっしゃるかもしれません。

シンプルにお伝えします。「PTSDかもしれない」と感じたあなたが踏み出す最初の一歩は、カウンセリングではなく、精神科・心療内科の受診です。

まずは精神科・心療内科を入口に

理由は、ここまでお話ししてきた通りです。PTSDという診断は医師にしか下せませんし、適切な治療の見立ても、医療の中で行うのが最も安全だからです。

「精神科に行くのが怖い」「敷居が高い」と感じる方は、心療内科や、内科のかかりつけ医に「最近、こういう症状で困っている」と相談するところから始めても大丈夫です。必要に応じて、専門医を紹介してもらえます。

予約のときは、「過去の出来事を思い出して苦しい時期がある」「眠れない/フラッシュバックがある/〇〇を避けている」といった、起きていることをそのまま伝えていただければ十分です。診断名を自分から言わなくても大丈夫なんですよ。

医師は、あなたのお話を聴いて、PTSDなのか、別の状態なのか、複合的なものなのかを慎重に見立ててくれます。その見立てがあると、次の行動が選びやすくなります。

カウンセリングと医療を並行して使う

医療機関にかかったあと、カウンセリングは、医療と「並行して」使う選択肢になります。

主治医に「カウンセリングも併用したいんですが」と一言伝えていただくと、安心して両方を活用していただけます。お薬で症状を管理しつつ、対話の時間で気持ちを整える。両輪で進むほうが、回復の歩幅が安定することが多いんですよ。

カウンセリングを選ぶときは、トラウマや関連領域の臨床経験があるカウンセラーを選ぶと安心です。すべてのカウンセラーがトラウマ治療に強いわけではないので、最初の予約時に「PTSDの診断を受けています(または医療機関にかかっています)」と伝えて、対応可能かを確認するとよいですね。

自分を責めずに、順番を間違えないために

「いきなり医療機関に行くのは、大げさじゃないか」「もっとひどい人が行くべきところでは」と感じる方は、本当に多いです。

でも、ここで遠慮しないでくださいね。早めに専門の見立てをもらうほうが、結果的に苦しい時間を短くできます。「行ってみたら、PTSDではなかった」という結果でも、それは無駄ではありません。今のあなたの状態に合った別の見立てが手に入ります。

順番を間違えないために、もう一度書いておきます。最初は、医療。次に、必要に応じて、対話の時間としてのカウンセリング。これが、もっとも安全で確実な順番なんです。

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一人で抱えてきた重さを、安全な場所でおろす

医療を入口にすることをお伝えしたうえで、最後にカウンセリングという場所のことを、もう少しお話しさせてください。

医療機関での治療が始まり、生活が少しずつ動き始めてきたとき、それでも残るのが、「人に話してこなかった重さ」だったりするんです。

「症状」ではなく「あなた」として聴かれる時間

医療機関では、限られた時間の中で、症状の経過と治療の効果を確認することが中心になります。それは、医師の大切な仕事です。

ただ、診察室では話しきれない部分があります。「あの出来事のあと、自分はどう感じてきたか」「家族との関係がどう変わったか」「これからの人生をどう考えればいいか」。そうした、症状の数字には現れない部分を、ゆっくり言葉にしていく時間。

カウンセリングは、その時間を担当します。あなたを「PTSDの患者さん」としてではなく、「これまでこういう人生を歩んできた、一人の方」として、お話を聴かせていただく場所です。

カウンセラーに話すという選択肢

家族にも、夫にも、友人にも、ここまでの話はしてこなかった。そういう方は本当に多いんです。「言ったら関係が変わってしまう」「重たがられたくない」「言葉にした瞬間、自分が壊れそう」。どれも、ごく自然な気持ちです。

だからこそ、利害関係のないカウンセラーに話すという選択肢を、心の片隅に置いておいてくださいね。ただし、繰り返しになりますが、強い症状が出ているときは、まず医療機関を入口にしてください。順番を間違えないことが、一番大事なんです。

たまお悩み相談室にも、医療機関にかかりながら、対話の時間を求めて来てくださる方々がたくさんいらっしゃいます。「診察室では話しきれなかったことを、ここで話せた」「症状ではなく、自分の話を聴いてもらえてほっとした」。そんな声を、何度も聴かせていただいてきました。

すぐにご予約をいただく必要はありません。「いつかは、対話の場も使ってみたいかもしれない」。そう思えただけでも、今日のこの時間は、十分意味のある時間だったんですよ。

まとめ|PTSDの苦しみは、専門の手と対話の場で、ゆっくりほどけていきます

長い記事を読んでくださって、ありがとうございました。

最後にお伝えしたかったことを、そっとまとめておきますね。

  • PTSDは医学的な診断名で、自己診断で名前をつけずに、まず医師の見立てを受けてほしいこと
  • PTSDの主要症状は、再体験・回避・覚醒亢進の3つの群で考えられること
  • カウンセリングが補完できるのは、安全な場・物語化・生活適応の3つの領域
  • 重症期・フラッシュバック頻発期・解離が出ているときは、カウンセリングだけに頼らないこと
  • 「PTSDかもしれない」と感じたら、最初の一歩は精神科・心療内科の受診から
  • 医療と対話を並行して使うのが、もっとも安定した回復の道筋であること

PTSDの苦しみは、一気に消えてくれるものではありません。でも、専門の医療の手と、対話の場が両輪で回り始めると、ゆっくりと、確実に、ほどけていく方向を見つけられます。あなた一人で抱え続けなくていいんですよ。

今夜、もうこれ以上ひとりで考え込まなくて大丈夫。眠れる範囲で眠って、食べられるものを食べて、明日また少しだけ、自分のことを考えてあげてくださいね。

そして、もし「動いてみよう」と思えたら、最初の一歩として、お近くの精神科・心療内科の予約から始めてみてください。対話の場としてのカウンセリングは、そのあとに、必要に応じて加えていただける選択肢です。あなたの声を聴かせていただける場所は、医療にも、公的窓口にも、私たちカウンセラーのもとにも、必ずあります。

※本記事は、カウンセラーの臨床経験に基づく一般的な情報提供であり、医学的な診断・治療を代替するものではありません。PTSDは医学的な診断名であり、診断および治療の判断は精神科・心療内科の医師が行うものです。フラッシュバック・解離・強い不眠・希死念慮など、心身の症状が強く出ている場合は、まず精神科・心療内科などの医療機関にご相談ください。緊急時・つらいときには、よりそいホットライン(0120-279-338/24時間・通話料無料、ガイダンスで「DV・性暴力など、女性をめぐる問題」を選ぶと#8008系の支援にもつながります)、いのちの電話(0570-783-556)、お住まいの地域の精神保健福祉センターなど、公的な相談窓口もご利用いただけます。

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