50代の女性です。
この春、一人娘が高校を卒業して就職しました。
娘が小学1年生の時に離婚し、友達もいない見知らぬ土地に引っ越して以来、親子二人三脚で、様々な困難を乗り越えながらも楽しく暮らしてきました。
子育ても一段落し、これからは自分の時間を楽しむべきだと頭では分かっているのですが、娘のことが心配で心配で、仕方ありません。
車通勤の途中で事故に遭わないか、仕事中に怪我をしないか、職場で意地悪な人にいじめられていないか――まだ起こってもいないことばかり考えてしまって、いつも胃が痛くなります。
どうすれば、子離れできるのでしょうか。

たま先生の解説
心理のポイント
私が先ほど「これからは娘さんを信頼することに切り替えましょう」とお伝えしたのは、実は心の仕組みとして、子離れの第一歩になる、とても大切な視点だからなんです。
「心配する」というのは、一見、愛情のいちばん深い表れのように感じます。
でも実は心理学的に見ると、「心配」はしばしば「相手の力を信頼できていない」というメッセージを、無意識のうちに送ってしまっているんですよ。
「事故に遭わないか」「いじめられていないか」――それらの心配を娘さんが感じ取ると、潜在的に「お母さんは私が一人ではちゃんとできないと思っている」と受け取ってしまうことがあるんです。
一方で、「あなたなら大丈夫だよ」と心の中で信じてもらえる方は、不思議と困難の中でも自分の足で立ち直っていけるものなんですよ。
そして、シングルマザーとして二人三脚で歩んでこられた方ほど、お子さんが巣立つ時の喪失感は深いものになります。
これまで、自分の人生のほとんどを娘さんと共有してきたわけですから、ぽっかりと心に穴が空くのは、本当に自然なことなんですよ。
これを読んでくださっている、お子さんの巣立ちで心が揺れているあなたへ。
胃が痛むほどの心配は、もしかしたら娘さんのためというよりも、「自分の人生をどう生きていけばいいのか分からない」というご自分の不安が、形を変えて現れているのかもしれません。
これからの時間は、お母さんとして以外の「私」を取り戻していく時間でもあります。
ずっと後回しにしてきた習い事を始めてみる。一人で旅行に出かけてみる。同世代の友人と、何の予定もないお茶の時間を楽しむ。
そうやって、ご自分の人生の真ん中に、自分自身を置き直してあげてください。
娘さんは、お母さんが幸せそうにしていることが、いちばん安心するんですよ。
「いってらっしゃい」と笑顔で見送れる関係は、これからずっと続いていく宝物になりますからね。