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同居離婚のメリットとデメリットをフラットに|決断の前に整理したい4つの問い

「同居離婚」という言葉を、検索窓に入れた自分を責めていませんか。

同居中で、夫や義両親との関係に消耗してきた。「離婚」の二文字が頭をかすめるけれど、口に出すことさえためらわれる。メリットを調べているところを誰かに見られたら、どう思われるんだろう。そんな気持ちを抱えながら、今日この画面を開いてくださったのかもしれません。

まずお伝えしたいのは、メリットとデメリットを冷静に比較しようとしているあなたは、衝動で動いている人ではないということです。むしろ、自分と家族の未来を真剣に考えているからこそ、両側面を見ようとしている。

この記事は、同居離婚を勧める記事でも、踏みとどまらせる記事でもありません。カウンセラーの立場から、得られるもの・失うものを並べて整理し、「自分にとっての答え」を選ぶための材料を、丁寧にお伝えしていく場所です。

読み終わったとき、頭の中の霧が少しでも晴れていたら、うれしく思います。

目次

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この記事の監修者
たま先生(中森 万美子)
たまお悩み相談室 代表カウンセラー
たま先生(中森 万美子)

年間500件以上のお悩みに寄り添うカウンセラー。解決を押しつけるのではなく、ご相談者様にとって「心を整える場所」となることを目指したサポートを行っている。SNS総フォロワー数は4万人を超え、著書『40歳からの幸せの法則』の執筆や、FM845のラジオパーソナリティ、大学やカルチャーセンターでの講師など幅広く活動中。

同居離婚を考えてしまう自分を、まず責めないでください

「離婚なんて、結婚を決めた自分の責任」「子どもがいるのに、勝手な考え」。同居の悩みを抱えた方とお話ししていると、こうした自責の言葉が必ずと言っていいほど出てきます。

でも、同居という形そのものに無理があったとしたら。あなたが弱いのではなく、構造的に消耗しやすい場所に長くいただけだとしたら、見方は変わってきます。

「離婚を考える=家族を壊す」ではありません

離婚を考えること自体に、罪悪感を持つ必要はありません。考えるという行為は、現状を見直し、よりよい未来を選ぼうとする頭の働きです。考えないまま我慢を続けるほうが、家族にとってもあなたにとっても、長い目で見て負担が大きくなることがあります。

実際、カウンセリングの場では「離婚を考え始めてから、夫婦の会話が逆に増えた」というお話もよくうかがいます。本気で見直すことで、修復の余地が見える場合もあれば、解消が最善の道だとわかる場合もある。どちらに転んでも、考えることは前進です。

「考えてしまう自分」を否定しないでくださいね。

同居という形が抱える、構造的な無理

同居というのは、本来別々の家族として育った人たちが、一つ屋根の下で生活ルール・価値観・距離感を共有することを求められる、極めて難度の高い暮らし方です。

朝起きてから夜眠るまで、誰かに見られている感覚。台所の使い方、子どもの躾、お金の使い方、すべてに無言の評価が混じる。義両親に悪気がなくても、世代の感覚差や生活習慣の差は、毎日の小さな摩擦になっていきます。

この摩擦に、何年も耐え続ければ、心は確実に消耗します。「自分が我慢すれば」「いい嫁でいれば」と頑張れば頑張るほど、自分自身が透明になっていく感覚が強まる。

同居離婚を考える地点に立っているということは、この構造的な無理に、長く耐えてきた証でもあるんです。

この記事で一緒にやっていきたいこと

これからお伝えしていくのは、大きく4つのパートです。

最初に、同居離婚で得られるものを「4つのメリット」として整理します。次に、向き合う必要があるデメリットを「4つのリスク」として並べます。そのうえで、比較するための「3つの時間軸」と、決断前に自分に問う「4つの問い」を提示します。

最後に、専門家の使い分けについて触れます。法律・お金・感情、それぞれの専門家がいて、目的によって相談先は変わります。

数字とフレームを使うのは、感情の整理を「客観的に見る作業」に変えるためです。頭の中だけでぐるぐる回っていた思考を、紙の上に並べてみると、意外と答えはシンプルだった、ということが少なくありません。

それでは、一つずつ見ていきましょう。

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同居離婚で得られる4つのメリット

同居離婚を選んだ方々から、カウンセリングや相談の場でよくうかがう「変化の声」を、4つのカテゴリーに整理しました。

単なるメリット列挙ではなく、「何が、どう、どんな順番で戻ってくるのか」を意識しながら読んでいただくと、自分の優先順位が見えてきます。

①「自由」が戻る|時間・空間・選択の主導権

同居離婚で最初に戻ってくるのは、生活の「主導権」です。

何時に起きて、何を食べて、誰と会って、何にお金を使うか。これらの選択を、誰かの顔色を気にせず決められる感覚は、同居中はほぼ失われていたはずです。義母の生活リズムに合わせ、夫の機嫌に配慮し、子どもの送迎を優先する中で、自分の選択肢は静かに削られていく。

離婚後は、この主導権が一気に戻ってきます。最初は「何でも自分で決めていいんだ」という事実に戸惑うかもしれません。でも数週間も経つと、自分のリズムで暮らすことの心地よさに驚かれる方が多いんです。

「自由」とは、わがままな選択ができる状態ではなく、自分で選び、自分で結果を引き受けられる状態のこと。この感覚を取り戻すことが、同居離婚の最大の収穫だとおっしゃる方は本当に多いです。

②「時間」が戻る|気を遣わない時間の持つ力

同居中の時間は、量はあっても質が違います。同じ1時間でも、義母が隣の部屋にいる1時間と、誰にも気を遣わない1時間では、体感的な濃度がまったく異なります。

離婚後に多くの方が驚かれるのは、「同じ24時間なのに、こんなに長く感じる」ということです。読みかけだった本が読めるようになる、好きな番組をゆっくり見られる、ベランダで深呼吸する時間が戻る。小さな日常の戻りが、心の回復には何より効きます。

「時間が増えた」のではなく、「時間の濃度が変わった」と表現する方もいます。

この変化は、頭で想像しているよりずっと大きなインパクトを生活にもたらします。

③「自己回復」が始まる|睡眠・体調・感情の安定

同居中、慢性的な不眠や体調不良に悩まされていた方が、離婚後しばらくして「久しぶりにぐっすり眠れた」と話してくださることがあります。

身体が「もう警戒しなくていい」と理解すると、眠りの質が変わります。朝の頭痛が消え、胃の不快感が薄れ、肌の調子が戻っていく。長く張り詰めていた神経が、ほどけていく感覚です。

感情面でも、同じことが起こります。涙が出ないほど凍りついていた感情が、ふとしたときに動き出す。映画で泣ける、笑える、怒れる。感情の振れ幅が戻ってくるのは、自分が人間として生きている実感が戻ってきた証でもあります。

この自己回復は、離婚後すぐに始まるわけではありません。最初の数週間は、緊張がほどけて逆に体調を崩す方もいらっしゃいます。でも3ヶ月、半年と経つうちに、確実に変化は積み重なっていきます。

④「関係の再設計」ができる|夫・子ども・自分との距離

同居離婚は、すべての関係を「断ち切る」ことではありません。むしろ、毎日同じ屋根の下にいたから歪んでいた関係を、適切な距離で組み直す機会と捉える方もいます。

たとえば元夫との関係。離婚後も、子どもを介して連絡を取り合うケースは多いですが、距離ができたことで会話が穏やかになったとおっしゃる方もいます。「同居というプレッシャーがなくなったら、人として話せるようになった」と。

子どもとの関係も、再設計の対象です。同居中、義両親に気を遣って母としての判断を曲げていた場面が、離婚後はなくなる。子どもと正面から向き合える時間が増え、関係がむしろ深くなったという声もよく聞きます。

そして何より、自分自身との関係が大きく変わります。「誰かの嫁」「誰かの妻」というラベルを一度外して、「自分は何が好きで、何をしたいのか」を問い直す。40代・50代からの再設計は、人生後半を支える大きな土台になります。

同居離婚で向き合うべき4つのデメリット

メリットだけを見て決めると、後で必ず揺り戻しが来ます。同じ重さで、デメリットも見ておきましょう。

ここでお伝えするのは、「だから離婚はやめましょう」という話ではありません。事前に知っておくことで、備えられること、心構えしておけること、第三者の力を借りられることが見えてきます。

①「経済」の不安定化|世帯収入と住居コストの再設計

最も現実的で、最も多くの方が直面するのが、経済面の再設計です。

同居中は、住居費・光熱費・食費の一部が世帯で共有されていたかもしれません。離婚後は、住居費だけでも単身者として必要になり、子どもがいれば教育費もすべて自分側にかかってきます。

専業主婦だった方、パート勤務だった方は、収入の柱を作り直す必要があります。仕事復帰、転職、資格取得、公的支援の活用。これらを組み合わせて生活を立てていくには、時間も精神的な負荷もかかります。

事前に準備したい目安として、当面の生活費6ヶ月〜1年分(おおむね200〜400万円)の貯蓄、住居の初期費用、引っ越し費用などをイメージしておくと安心です。具体的な金額は世帯構成や住む地域で大きく変わるので、ファイナンシャルプランナーに一度相談してシミュレーションを作ってもらうのがおすすめです。

経済面の不安は、「具体的な数字に落とすこと」で大きく和らぎます。漠然とした不安のままにしないでくださいね。

②「世間体」のざわつき|親族・地域・ママ友の視線

頭ではどうでもいいと思っていても、実際に離婚すると、周囲の視線がざわつくことがあります。

親族からは「うちの子が悪かったのか」と責められる、地域コミュニティでは「あの家、離婚したらしいよ」と噂される、ママ友のあいだで微妙な距離ができる。こうした世間体のざわつきは、離婚直後に集中して、半年〜1年かけて落ち着いていきます。

カウンセリングでは「世間体は、どうせ一過性。長く続くのは、自分の人生の質のほう」とお伝えすることが多いです。

ただ、その一過性をどう乗り切るかは、人によって戦略が変わります。話せる友人を1〜2人持っておく、引っ越しのタイミングで環境を変える、SNSとの距離を一時的に取る。自分なりの「ざわつき期の過ごし方」を、事前にイメージしておくと楽になります。

③「子ども」への影響|環境変化と片親との距離

子どもがいる場合、もっとも慎重に考えたいのが、子どもへの影響です。

転校・引っ越し・生活リズムの変化に、子どもは大人以上に敏感です。とくに思春期前後の時期は、友人関係の急変が大きな負担になります。父親や祖父母と会う頻度が減ること自体に、強い喪失感を抱える子もいます。

ただ、これは「離婚しなければ問題ない」という単純な話ではありません。両親が不仲な家、義両親との緊張が日常化している家で育つことの影響も、また別の重さで子どもに残ります。

未就学の子なら、環境変化への順応力は比較的高い一方、両親の感情を鋭く感じ取ります。小学生は友人関係が大事な時期なので、転校の有無を慎重に。中高生はもう自分の意見を持ち始めているので、本人に話を聞く場を作る配慮が必要です。

「子どもに我慢させていないか」と「子どもの前で自分が我慢していないか」、両方を見てあげてください。

④「孤独」との付き合い直し|静けさが急に重くなる時期

同居中、いちばん欲しかったのは「静けさ」だったかもしれません。誰にも気を遣わない、誰にも見られない、自分だけの時間。

ところが、いざ離婚して静けさが手に入ると、最初の数ヶ月、その静けさが意外と重く感じられることがあります。家に帰っても、迎える人がいない。週末に予定を入れないと、まる一日誰とも話さない日が出てくる。

この「孤独感」は、同居中の「人疲れ」とは質の違う消耗です。とくに長年専業主婦をされてきた方、地域のコミュニティに深く根づいていた方は、想像していなかった寂しさに直面することがあります。

ただ、これも一過性です。半年〜1年ほどかけて、自分なりの新しい人間関係(友人・趣味のコミュニティ・仕事仲間など)が育ってくると、孤独感は確実に薄れていきます。

「最初の数ヶ月は孤独があるもの」と知っているだけで、その時期を乗り越えやすくなります。

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比較するための3つの時間軸|短期・中期・長期

メリットとデメリットを並べたら、次は「いつの自分から見るか」を切り替えてみてください。

同居離婚は、決断したその瞬間で評価が決まるものではありません。短期・中期・長期、それぞれの時間軸で見え方が変わります。3つの軸から眺めることで、判断の精度がぐっと上がります。

短期(離婚後〜半年)|混乱と解放が同時に来る

離婚直後の半年は、解放感と混乱が同時に押し寄せる時期です。

「やっと自由になれた」という気持ちと、「これからどうしていけばいいんだろう」という不安が、行ったり来たりします。手続き、引っ越し、子どもの環境調整、仕事の調整。やることが山積みで、感情を味わう余裕がない方も多い。

この時期に大事なのは、「決めなくていいことは決めない」ことです。新しい恋愛、大きな買い物、長期的なキャリアプラン。これらは半年経って心が落ち着いてからで十分。短期は、生活基盤の安定だけに集中してください。

体調を崩す方も多い時期なので、無理せず休んでくださいね。

中期(半年〜3年)|生活と心が落ち着いていく

半年を過ぎると、生活のリズムが少しずつ整ってきます。仕事や住まいが落ち着き、子どもの環境も新しい形に馴染んでいく。

このあたりから、「離婚してよかった」という実感が、じんわり湧いてくる方が多いです。同時に、寂しさや迷いも残っています。元夫を懐かしく思う夜もあれば、義実家の人たちのことをふと思い出すこともある。

この時期にやってほしいのは、「自分の変化を記録すること」です。半年前の自分と今の自分、何が違うのか。手帳でも、スマホのメモでも、書き出してみると、自分が確実に前に進んでいることが見えてきます。

中期は、新しい人間関係を育てる時期でもあります。趣味のコミュニティ、仕事仲間、ママ友以外の友人。「誰かの妻」という属性を外したところで人と知り合えるのは、意外と心地よい体験です。

長期(3年以降)|「決めてよかったか」が見える時期

3年を過ぎたあたりから、「あのとき決めてよかったか」の答えが、自分の中に見えてきます。

カウンセリングでお会いする方の多くは、「決めてよかった」と振り返ります。ただし、それは「離婚が正解だった」という単純な話ではなく、「自分で選び、自分で生きてきたこの3年が、自分の人生として誇れるものになった」という意味合いが強いです。

逆に、「決めなければよかった」と感じる方もゼロではありません。多くは、経済的な見通しが甘かった、子どもへの説明が足りなかった、感情の整理を後回しにしたまま走ったケースです。

この長期の見え方を、決断の前にあらかじめイメージしておく。3年後の自分が振り返ったとき、納得できる選び方をしているか。それが、決断の質を高めます。

決断の前に、自分に問いたい4つの問い

ここまで読んでくださった方は、頭の中でさまざまな比較が動いているはずです。

最後の整理として、決断前に自分に投げかけてほしい4つの問いをお渡しします。一気に答えを出す問いではありません。数日かけて、紙とペンを用意して、ゆっくり書いてみてください。

問い①|離婚しない場合の5年後を、具体的に描けますか

「離婚した5年後」は想像しやすいですが、「離婚しなかった5年後」を同じ解像度で描ける方は意外と少ないです。

このまま同居を続けたとして、5年後の自分は何歳で、どんな暮らしをしていて、どんな表情をしているか。義両親の年齢、夫との関係、子どもの状態、自分の体調。具体的に書き出してみてください。

そこに「耐えられる自分」がいるなら、いまは離婚を選ぶタイミングではないかもしれません。逆に「もう壊れている自分」が見えるなら、それも一つの答えです。

両側を同じ解像度で見ることが、フラットな比較の第一歩です。

問い②|「我慢」と「忍耐」を、自分の中で区別できていますか

我慢と忍耐は、似ているようで違うものです。

忍耐は、目的のために一時的に苦しみを引き受ける、能動的な選択。たとえば「子どもの受験まではこの環境を維持する」「あと2年で義母の介護体制が整うから、それまで頑張る」のように、終わりが見えていて、自分が選んでいる状態です。

我慢は、目的も終わりも見えないまま、ただ耐え続けている受動的な状態。「いつまでこれが続くのか分からない」「なぜ自分が耐えなければならないのかも分からない」状態が長く続けば、心は確実に消耗していきます。

いまの自分は、忍耐の中にいるのか、我慢の中にいるのか。区別するだけで、見える景色が変わってきます。

問い③|お金・住まい・仕事の見通しを、紙に書けていますか

感情だけで決めると、後悔します。逆に、現実だけで決めると、踏み切れません。両方を持ち合わせて、初めて納得のいく決断ができます。

紙に書いてほしいのは、3つの項目です。離婚後の月収見込み(仕事復帰・転職・養育費・公的支援を含めて)、住居費を含む月の固定費、当面の生活を支える貯蓄額。

書いてみると、「思っていたほど怖くない」と感じる方もいれば、「もう少し準備期間が必要だ」と気づく方もいます。どちらの結論でも、紙に書く前と後では、決断の質がまったく違います。

数字の見通しが立たないなら、ファイナンシャルプランナーに一度シミュレーションを作ってもらうと、霧が晴れます。

問い④|誰の人生を生きたいか、自分に聞けていますか

これがいちばん根っこの問いです。

これまでの暮らしの中で、あなたは誰の人生を生きてきましたか。義両親の期待に応える人生、夫の機嫌を保つ人生、子どもの成長を支える人生。それらは大切な役割であると同時に、いつのまにか「自分の人生」を脇に置いてしまう時間でもあります。

これからの人生で、誰の人生を生きたいですか。

この問いに「自分の人生を生きたい」と答えが出てきたなら、あとはそれを実現する手段として、離婚を選ぶか、別の道を選ぶかを考えればよいだけです。離婚は手段であって、目的ではありません。

逆に、「やっぱり、家族の中の自分でいたい」という答えが出てきたなら、それも尊い選択です。その場合は、いまの環境のどこを変えれば家族の中で自分らしくいられるか、という方向に思考を切り替えていきます。

問いの答えに「正しさ」はありません。あるのは、「自分にとっての納得」だけです。

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第三者を上手に使い分ける|弁護士・FP・カウンセラー

同居離婚を考えるとき、頼りたい第三者は複数います。役割を間違えると、相談しても答えにたどり着けません。3つの専門家の使い分けを整理しておきます。

法律のことは弁護士に|できることと限界

財産分与、慰謝料、養育費、親権、年金分割。法的な手続きや権利のことは、弁護士の専門分野です。

最初から代理人を立てる必要はなく、まずは「法律相談」だけ受けるのも一つの方法です。多くの自治体で無料相談の窓口があり、30分程度の枠で具体的な質問に答えてもらえます。

ただし弁護士は「法的にどうなるか」のプロであって、「離婚すべきかどうか」の答えはくれません。感情的な迷いを弁護士にぶつけても、適切な対応は得られない場合が多いので、相談の目的を明確にしてから行くのがおすすめです。

具体的な手続きが見えてくる段階になったら、複数の弁護士事務所と面談して、相性のよい人を選んでください。

お金のことはファイナンシャルプランナーに

「離婚後にやっていけるか」の不安は、ファイナンシャルプランナーへの相談で大きく軽減できます。

現在の収入・貯蓄・年金の見込み、離婚後に必要となる住居費・生活費・教育費・老後資金。これらを表にして、月単位・年単位でシミュレーションを作ってもらえます。

数字で見通しが立つと、「いつまでにいくら準備すれば踏み切れるか」が明確になります。漠然とした経済的不安を抱えたまま決断するのと、数字に基づいた見通しを持って決断するのとでは、心の落ち着き方がまったく違います。

無料相談を実施しているFPもいますが、有料相談で個別シミュレーションを作ってもらうほうが、決断の質を高めます。

感情のことはカウンセラーに|決断を支える伴走者として

法律でも、お金でもなく、「自分の気持ち」を整理したいときに頼っていただきたいのが、私たちカウンセラーです。

夫にも、家族にも、友人にも話せない。話したら止められそうで言えない。話したら泣き崩れそうで言えない。そういう気持ちを、利害関係のない場所で言葉にしてみる。それだけで、見えてくるものがあります。

カウンセラーは、「離婚しなさい」とも「やめなさい」とも言いません。あなたの中にすでにある答えを、一緒に取り出していく作業をします。決断は、最後はご自身がするものです。でもその決断にたどり着く道のりを、一人で歩くのか、伴走者と歩くのかで、迷う時間は大きく変わります。

たまお悩み相談室でも、同居離婚を考えている方からのご相談を、これまで数多くお受けしてきました。「決断できないままここに来ました」とおっしゃる方が、話していくうちに「自分はこうしたかったんだ」と気づかれる瞬間に、何度も立ち会ってきました。

迷っていることそのものを、安心して話せる場所を持っておいてくださいね。

まとめ|メリット・デメリットを並べて、自分の答えを選ぶ

長い記事になりましたが、最後にお伝えしたいのはシンプルです。

同居離婚は、勧められて選ぶものでも、止められて諦めるものでもありません。メリットとデメリットを自分の目で並べ、自分の人生の物差しで測り、自分の答えを選ぶもの。それが、後悔しない決断の作り方です。

今日お伝えした内容を、最後にまとめておきますね。

  • 同居離婚を考える自分を責めない。同居という形には構造的な無理がある
  • 得られる4つのメリットは「自由」「時間」「自己回復」「関係の再設計」
  • 向き合う4つのデメリットは「経済」「世間体」「子ども」「孤独」
  • 比較は「短期・中期・長期」の3つの時間軸で
  • 決断前の4つの問いで、自分の答えを取り出す
  • 法律は弁護士、お金はFP、感情はカウンセラー、と専門家を使い分ける

決断の答えは、人によって違います。離婚を選ぶ方もいれば、同居を解消して別居という中間解を選ぶ方もいます。同居のまま、関係性を組み直すことに成功する方もいます。どの選択も、自分が納得して選んだものなら、正解です。

もしいま、頭の中で答えがぐるぐる回っていて、出口が見えない感覚があるなら。一人で抱え込まないでくださいね。誰かに話すことで、ようやく自分の答えが見えてくる。それが、人の心の不思議なところでもあります。

あなたの声を聞かせてくれる場所は、ちゃんと用意されていますからね。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別のケース(法的手続き・財産分与・親権・年金分割など)は、必ず専門家(弁護士・ファイナンシャルプランナー等)にご相談ください。


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