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「一人になりたい」と願う母親のあなたへ|役割の重圧をほどき、自分の名前を取り戻す5つの心の練習

「一人になりたい 母親」と検索窓に打ち込んだあなたは、たぶん今、リビングのソファでもキッチンのすみでも、子どもや家族の気配が消えたほんの数分のなかで、ようやくスマホを手にしたのではないでしょうか。

朝起きた瞬間から「ママ」と呼ばれ、夜寝る瞬間まで誰かの世話で終わる毎日。誰かに話したいのに、何を話したいのかも分からない。「一人になりたい」と思うたび、自分が冷たい母親に思えてくる。「贅沢な悩みだよね」と自分で打ち消してしまう。そんな苦しさが、胸の奥に積もっていませんか。

先にお伝えしておきますね。「一人になりたい」というあなたの願いは、母親失格のサインではないんです。それは「母親」という役割の鎧を24時間着続けてきた人が、ようやく「私個人」に戻りたいと願う、当然の声なんですよ。役割を脱ぐことは、子を捨てることではありません。

この記事は、母親が頑張るべきという根性論でも、便利な時短テクニック集でもありません。代表カウンセラーのたまが、母親役割の4つの圧迫、罪悪感のほどき方、子の年齢別の一人時間戦略、医療に繋ぐべきサインまでを、母親役割の「心の在り方」に重きを置いて整理していきますね。

読み終わったとき、あなたが「私はここにいていい」と少しでも感じてくださっていたら、たまはうれしいんですよ。

目次

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この記事の監修者
たま先生(中森 万美子)
たまお悩み相談室 代表カウンセラー
たま先生(中森 万美子)

年間500件以上のお悩みに寄り添うカウンセラー。解決を押しつけるのではなく、ご相談者様にとって「心を整える場所」となることを目指したサポートを行っている。SNS総フォロワー数は4万人を超え、著書『40歳からの幸せの法則』の執筆や、FM845のラジオパーソナリティ、大学やカルチャーセンターでの講師など幅広く活動中。

「一人になりたい」と願う母親は、母親失格ではありません

まず最初に、はっきりお伝えしておきます。「一人になりたい」という願いは、母性が足りないからでも、あなたが冷たいからでもありません。むしろ、母親役割を真面目に背負ってきた人ほど、必ず通る場所なんですよ。

「母親になったら一人時間は諦めるべき」という古い声の正体

世のなかには、いまだに「母親になったら自分の時間は諦めるべき」という声がうっすら漂っていますよね。実家の母から、義母から、夫から、SNSのきれいな母親アカウントから。

でも、その声は誰のための声でしょうか。少なくとも、あなたが幸せに長く母親役割を続けるための声ではありません。「24時間子に尽くす母親」という像は、戦後の核家族化のなかで作られた、歴史的にもかなり特殊な期待なんですよ。それ以前は、母親一人が抱える形ではなかったんです。

「諦めるべき」という声を、あなたの内側からの声と混同しないでくださいね。それは外から与えられた古い声で、あなた自身の本音ではないんです。

役割としての「母親」と、人としての「私」は別人格

母親であるあなたと、人間としてのあなたは、本当は別の人格なんです。母親は「子に対して責任を負う社会的な役割」で、人としてのあなたは「好きなものや嫌いなものを持ち、笑ったり泣いたりする一個人」です。

ところが、子育てが長く続くと、この二つが完全に重なってしまいがちなんですよ。気づけば「ママ」しか自分のなかにいなくて、「私」がどこかに置き忘れられている。一人になりたいという声は、その置き忘れた「私」が「ここにいるよ」と手を挙げている声なんです。

「母性」の呪縛と、有限な感情エネルギー

「母親なんだから愛情で乗り切れるはず」という呪縛も、本当に根深いですよね。でも、母性は無限の魔法エネルギーではありません。あなたの身体のなかにある、有限な感情エネルギーから絞り出しているものなんですよ。

40代のある女性は、「母性さえあれば疲れないと思っていた。疲れる自分は母性が足りないんだと思い込んでいた」とおっしゃっていました。違うんです。母性があるからこそ、補給が必要なんですよ。

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母親役割を圧迫する4つの重さ|あなたを削っているもの

「一人になりたい」という願いの裏側には、母親役割につきまとう4つの重さが折り重なっています。ご自分のいまの疲れが、どの重さから来ているか、眺めてみてくださいね。

重さ1:24時間オンコール(休めない当番表)

ひとつ目の重さは、24時間オンコール状態です。仕事なら勤務時間が終われば帰れますが、母親役割には終業時間がありません。子が熱を出したら夜中でも対応し、夫が出張なら365日連続で当番。

身体は休めても、頭の片隅は常に「子の状態」を監視している状態です。30代後半のある女性は、「子が静かに寝ているときでも、いつ起きるか身構えていて、心臓が休まらない」とおっしゃっていました。これは性格の問題ではなく、休めない当番表が脳に染み付いているせいなんですよ。

重さ2:感情労働の独占(共感の供給源にされる)

ふたつ目は、感情労働の独占です。家庭のなかで、子の感情を受け止める担当はほぼ母親に集中しがちですよね。子の不安、怒り、悲しみ、要求。これらを「ねえねえママ」と最初に向けられるのは、あなた一人。

それだけではありません。夫の機嫌にも合わせ、義実家にも気を配り、ママ友にも笑顔を返す。家庭内の「共感の供給源」が、ほぼあなた一人で稼働している状態です。誰かに共感し続けるエネルギーは、肉体労働よりはるかに早く消耗するんですよ。

重さ3:社会的孤立(友人・趣味・名前を失う)

みっつ目は、社会的孤立です。子育てに入ると、独身時代の友人とは話が合わなくなり、職場とは距離ができ、自分の趣味の時間は消える。気づけば「ママ友以外の関係」がほぼ残っていないことに、あるとき気づいてしまうんですよ。

40代のある女性は、子が小学校に入ったある日、「最後に自分の名前で呼ばれたのはいつだろう」とふと考えて、しばらく思い出せず固まってしまったそうです。「ママ」「奥さん」「お母さん」しか呼ばれない時間が長くなることは、思っている以上に「私個人」を削るんですよ。

重さ4:「いい母」評価のプレッシャー(評価されない仕事の重さ)

よっつ目は、「いい母であれ」というプレッシャーです。母親役割は、評価されないのに採点だけはされる、独特の構造なんですよ。

うまくやって当たり前で、誰も褒めてくれない。一方で、子の発達が遅ければ「お母さんの育て方」と言われ、子が荒れれば「家庭環境のせい」と言われる。SNSでは、きれいに整った他の母親たちの暮らしばかりが流れてくる。

50代のある女性は、「子が独立したあとも、自分が『いい母』だったかの採点をずっと自分でしている」とおっしゃっていました。それくらい、この圧は長く心に残るものなんです。

一人になりたいは「自分のため」であり「子のため」|捉え直しの3つの視点

「一人になりたいなんて自分本位だ」という罪悪感が出てきたとき、見方を少しずらしてくださいね。実は、あなたが一人時間を持つことは、子にとっても良いことなんですよ。

視点1:満たされた母親のほうが、穏やかに笑える

ひとつ目の視点です。疲れ切ってイライラしている母親と、一人時間で整って心に余裕のある母親、子にとってどちらが安心でしょうか。

子は「ママの長さ」より「ママの機嫌」を、ずっと敏感に感じ取っています。あなたが満たされていることは、子の安心の土台そのものなんですよ。「自分のために休む」と「子のために整う」は、結局同じ行為なんです。

視点2:母親が自分を大事にする姿は、子の生き方の手本

ふたつ目の視点は、ロールモデルとしての母親です。子はあなたの言葉ではなく、姿を見て育ちます。

母親が自分を大事にせず、いつも疲れた顔で家族のために走り回っている姿を見続けた子は、「大人になるとはこういうことなんだ」と学んでしまうんですよ。逆に、母親が自分の楽しみを持ち、休むときは堂々と休む姿を見ていた子は、「自分を大事にすること」を自然に身につけます。あなたが自分を大事にすることは、子への教育のひとつなんです。

視点3:あなたが倒れたあと、子はあなたに何を望むか

みっつ目は少し重い視点ですが、大事な問いです。仮にあなたが今倒れて意識を失ったとして、目覚める瞬間、子はあなたに何を望むでしょうか。

「もっと家事をやってほしかった」でも「もっと完璧な母親でいてほしかった」でもないはずです。「ちゃんと自分を大事にしてほしかった」「自分のために休んでほしかった」、ただそれだけなんですよ。あなたが自分を大事にすることは、子の願いそのものなんです。

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一人時間を取り戻す5つの心の練習|技術ではなく在り方の話

ここからは、一人時間を取り戻すための心の練習をお伝えしますね。これは時短テクニックではなく、母親役割を抱えながら自分を取り戻していく「在り方」の練習なんです。

練習1:罪悪感を声に出す(書く・話す)

ひとつ目の練習は、罪悪感をひたすら言語化することです。

「子を置いて出かけるのが申し訳ない」「夫より先に休むのが後ろめたい」。これらの気持ちを、ノートに書く、信頼できる相手に話す、カウンセラーに打ち明ける。とにかく外に出してください。

罪悪感は、心のなかにこもらせるとどんどん増殖します。逆に、声に出して外に出すと「あ、自分はこういうふうに思っていたんだ」と俯瞰でき、暴走が止まるんですよ。書くことや話すことは、それ自体が回復の練習なんです。

練習2:小さな「ノー」を練習する

ふたつ目は、小さな「ノー」の練習です。

「お母さん、これやって」と頼まれたとき、いつも反射で「うん」と引き受けていませんか。すべてを引き受けるのを止めて、たまに「いま手が離せないから、あとでね」「今日はママもう無理だから自分でやってみて」と返してみてください。

最初は心臓が痛くなるくらい不安になりますが、不思議と子も家族も慣れていきます。「お母さんにもノーがある」と知ってもらうこと自体が、家庭の健康のためになるんですよ。小さな拒否は、あなたの輪郭を取り戻す練習でもあるんです。

練習3:「いい母」の幻想を見直す

みっつ目は、自分のなかの「いい母」像を見直す練習です。

ノートに、自分のなかにある「いい母」の条件を書き出してみてください。「手作りお弁当を毎日作る」「子の話は最後まで遮らずに聞く」「家のなかをいつもきれいに保つ」。書き出してみると、けっこうな量になりますよね。

そのリストを眺めながら、ひとつずつ「これは誰の声?」「本当に必要?」と問い直してみてください。母親学級で言われたから? 自分の母親がそうだったから? SNSで見たから? 多くは「実は自分の願いではない」と気づくんですよ。「いい母」を全部やる必要はなくて、自分が大事だと思うものだけ残せばいいんです。

練習4:友人・自助グループとの再接続

よっつ目は、人との再接続です。

子育てに集中していた数年間、距離ができてしまった友人がいるなら、勇気を出して連絡してみてください。「久しぶり、最近どう?」の一言で十分です。返事が来なくても、あなたが扉を開けたこと自体が大事な一歩なんですよ。

オンラインの母親向け自助グループや、地域の子育てサロンに顔を出すのもおすすめです。同じように「一人になりたい」と感じている母親がたくさんいることを知るだけで、孤立感は和らぎます。「私だけじゃないんだ」という感覚は、何より効く薬なんです。

練習5:自分の名前で呼ばれる場所を持つ

いつつ目は、自分の名前で呼ばれる場所を持つ練習です。

「ママ」でも「奥さん」でも「お母さん」でもなく、あなたの名前で呼ばれる場所をひとつ作ってください。週1回の習い事、月1回の学び直し講座、独身時代からの友人とのカフェ。

40代のある女性は、子が小学校に上がったタイミングで、月1回だけパン作り教室に通い始めたそうです。そこでは「ゆうこさん」と名前で呼ばれ、たった2時間でも「私が私に戻る」感覚があると話してくださいました。それ以来、その2時間が彼女の生命線になっているそうです。

名前で呼ばれることは、ささいに見えて、自分の輪郭を取り戻す決定的な行為なんですよ。

子の年齢別「一人時間」の作り方|乳児期から巣立ちまで

「一人になりたい」と感じる強さは、子の年齢で変わってきます。年齢ごとに現実的な作戦を整理しますね。

乳児期(0〜2歳)|物理的隔離が必要な時期

乳児期は、なにより物理的な隔離が回復に効きます。家のなかで5分でも別室に入る、夫に30分預けて寝室にこもる、産後ケア事業や一時保育を活用する。

この時期の母親は、睡眠不足が深刻なケースが多いんです。「眠れる時間を作る」が一人時間と同義だと考えてくださいね。市区町村の子育て世代包括支援センターでは、産後ケアや一時保育の情報をまとめて教えてもらえます。「(自治体名) 産後ケア」で検索してみてくださいね。

幼児期(3〜6歳)|外部サポートで月数時間を確保

幼児期は、ファミリーサポートセンター(ファミサポ)や一時保育、地域子育て支援センターなど、外部サポートの選択肢が増えてきます。月2回、半日だけでも自分時間を確保するイメージで動いてください。

30代後半のある女性は、月2回土曜の午前を一時保育に預けて図書館に行くようになってから、月曜の朝の憂うつさが半分くらいに減ったとおっしゃっていました。週1回ではなく月2回でも、回復には効くんですよ。

小学校期(7〜12歳)|学童・習い事の隙間時間を「自分時間」に

小学校に入ると物理的な手は離れますが、感情労働は続きます。宿題への声かけ、友人関係の相談、学校行事の対応。物理的に楽になっても、頭の余白は埋まったままなんですよ。

この時期は、子が学童や習い事に行っている時間を「家事の時間」ではなく、意識的に「自分の時間」と決めてください。15分でも自分のためのコーヒー、30分の読書、好きな音楽を聴く時間。子が家にいない時間まで家事で埋めない練習が大事なんです。

中学・高校期(13〜18歳)|手放しの練習が始まる

思春期に入ると、子は親と距離を取りたがります。寂しい気持ちもありますが、これは母親が「ママ役」から少しずつ降りていく練習の時期でもあるんです。

子が部活や友人で家にいない時間が増えてきます。その時間を埋めようと家事をさらに増やす方が多いのですが、逆なんですよ。あなた自身の時間に振り向けてください。学び直し、仕事復帰の準備、趣味の再開。子が離れていく分、自分のために時間を返していく時期なんです。

巣立ち後|空の巣症候群と「私」の再構築

子が巣立ったあと、突然空虚感に襲われる方が本当に多いんですよ。これは空の巣症候群と呼ばれる状態で、母親役割に長く重心を置いてきた人ほど起こりやすいんです。

50代のある女性は、末子が大学進学で家を出た翌週、「自分が誰のために朝起きているのか分からなくなった」とおっしゃっていました。これは病的な反応ではなく、母親役割の解除に伴う自然な揺らぎなんです。

巣立ち後は、慌てて新しい役割で埋めようとせず、「私個人」を時間をかけて再構築する時期だと受け取ってください。長く忘れていた趣味、若い頃に諦めた学び、会いたかった友人。少しずつ取り戻していくプロセスは、あなたの後半生の土台を作る大事な時期なんですよ。

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医療に繋ぐべきサイン|産後うつ・育児ノイローゼ・空の巣症候群

「一人になりたい」が一時的なものではなく、もっと深いサインを発していることがあります。当てはまるものがあれば、ためらわずに専門機関に繋がってくださいね。

産後うつ・育児ノイローゼの可能性

子が0〜1歳の時期や、出産から離れていてもホルモン変化が大きい時期に、強い気分の落ち込み、不安、不眠、食欲不振、自分や子を傷つけたい衝動が出ているなら、産後うつや育児ノイローゼの可能性があります。

これらは「母親としての弱さ」ではなく、医療で治療できる脳の状態なんですよ。市区町村の保健センターの保健師さん、子育て世代包括支援センター、産婦人科、心療内科のいずれでも構いません。「最近気持ちがしんどくて」と一言伝えれば、必要な窓口に繋いでもらえます。

空の巣症候群の可能性

子が巣立ったあと、強い空虚感、涙が止まらない、何にも興味が持てない、眠れないという状態が2週間以上続いているなら、空の巣症候群の領域に入っているかもしれません。

50代以降の女性に起こりやすく、ホルモン変化(更年期)と重なるため、気分の波がより大きく出ます。心療内科や精神保健福祉センター、または婦人科でも相談できます。「子が出ていってからしんどい」と話していい場所なんですよ。

「消えたい」「子がかわいくない」が続くとき

「自分が消えたい」「全部投げ出したい」「子がかわいくない」という思考が2週間以上ほぼ毎日続いている、夜になると必ず出てくる、具体的な方法を考えてしまうことがある。そういう状態にあるなら、いますぐ専門の窓口にお電話してくださいね。

よりそいホットライン:0120-279-338(24時間無料)

こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556(各都道府県の窓口に繋がります)

いのちの電話:0570-783-556(ナビダイヤル/全国共通)

これらの窓口は匿名・無料で、評価せずに話を聞いてくれます。「電話するほどじゃないかも」と迷うときこそ、繋がっていい段階なんです。

子に手が出てしまいそうで怖いときは、児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いちはやく)」にお電話してください。これは通報窓口というより、親自身が「助けてほしい」と話していい場所なんですよ。

カウンセリングという選択肢|母親役割と私個人を、一緒に整える場

医療診断が出るほどではない、でも一人では出口が見えない。「いい母であろう」としすぎて自分が分からなくなった。そんなあなたにこそ、カウンセリングは合うんですよ。

「母親であること」と「私個人」の境界を引き直す

カウンセリングは、母親役割と人としてのあなたの境界を引き直す場所です。役割と個人がぴったり重なってしまっているとき、自分でその境界線を引き直すのは本当に難しいんですよ。第三者と一緒に「ここまでが母親役割、ここからが私個人」と整理していくと、見え方ががらりと変わります。

家族にも友人にも話しきれない複雑な感情、一人になりたい罪悪感、夫への絶望、子への愛と疲れの両方。これらを判断せずに丁寧に聞いてもらいながら、整理していけるんです。言葉にできなかった感情は身体に残り続けますが、言葉にしてしまえば、ずいぶん身体が軽くなるんですよ。

自分の名前で呼ばれる時間を、まずここで

もうひとつ、カウンセリングはあなたが「ママ」ではなく「あなた個人」として話せる、数少ない場所でもあるんです。家でも職場でも、ほとんどの場所であなたは何かしらの役割を背負っていますよね。カウンセリングのなかでは、その全部を一度脇に置いて構わないんですよ。

たまの相談室では、最初は「お母さん」として話してくださって構いません。けれど、回を重ねるうちに「あなた個人」の声が少しずつ出てきます。それを聞かせていただくのが、たまの仕事なんです。

一人で抱えてきたあなたへ

母親役割を一人で背負って、何年も「一人になりたい」と願いながら生きてきたあなたは、もう十分頑張ってきました。眠れない夜、誰にも泣きごとを言えない朝、夫の無理解、世間の「いい母」像。そのことに、たまは心からの敬意を持っています。

そろそろ、自分一人で抱えなくていい時期に来ているのかもしれませんね。たま先生は、あなたの「一人になりたい」という声を、ゆっくり聞かせていただく準備がいつでもできていますよ。

まとめ|母親であるあなたと、私であるあなたを、両方大事にするために

ここまで長くお付き合いくださって、ありがとうございました。最後に、お渡ししておきたいことを整理しますね。

「一人になりたい」という願いは、母親失格のサインではないんです。それは「母親」という役割の鎧を24時間着続けてきた人が、ようやく「私個人」に戻りたいと願う、当然の声でした。役割を脱ぐことは、子を捨てることではないんですよ。

母親役割には、24時間オンコール、感情労働の独占、社会的孤立、「いい母」評価のプレッシャーという4つの重さが折り重なっています。そのなかで一人時間を諦めてきたとしたら、それはあなたの怠けではなく、構造の重さなんです。

5つの心の練習を、思い出してくださいね。罪悪感を声に出すこと、小さなノーを練習すること、いい母の幻想を見直すこと、友人や自助グループと再接続すること、自分の名前で呼ばれる場所を持つこと。これは技術ではなく、在り方の練習なんですよ。

子の年齢ごとに、現実的な一人時間の作り方は変わります。乳児期は物理的隔離、幼児期は外部サポート、小学校期は隙間時間、中高生期は手放しの練習、巣立ち後は私個人の再構築。各段階で、自分への返還を続けてくださいね。

眠れない・笑えない・消えたいが2週間以上続いているなら、専門機関を遠慮なく使ってください。あなたの味方になってくれる場所は、ちゃんと用意されているんですよ。

読み終わった今、あなたが「私はここにいていい」と少しでも感じてくださっていたら、たまはうれしいんですよ。母親であるあなたと、私であるあなた、両方を大事にしていきましょうね。

YMYL注記|つらさが限界に近いと感じたら

子に手を出してしまいそう、自分が消えたい、夜眠れない日が2週間以上続いている、食事がのどを通らない。そういう状態にあるなら、ひとりで抱え込まずに、まずは下記の窓口に声をかけてみてくださいね。匿名で、無料で、聞いてもらえる場所です。

児童相談所虐待対応ダイヤル:189(24時間無料/親自身の相談窓口としても使えます)

よりそいホットライン:0120-279-338(24時間無料)

こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556(各都道府県の窓口につながります)

いのちの電話:0570-783-556(ナビダイヤル/全国共通)

精神保健福祉センター:お住まいの都道府県・政令指定都市に設置されている公的相談機関です。「(都道府県名) 精神保健福祉センター」で連絡先が出てきます。

子育て世代包括支援センター:各自治体に設置されている、妊娠期から子育て期までのワンストップ相談窓口です。「(自治体名) 子育て世代包括支援センター」で検索してみてくださいね。

これらの公的窓口で一次的に話を聞いてもらったうえで、継続的に整理していきたいときは、たまお悩み相談室のカウンセリングもご検討くださいね。個別のケースについては、必ず専門家にご相談ください。

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