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本当の自分がわからない…それは心が疲れているサインかも?原因と自分を取り戻す3つのステップ

ふと立ち止まったとき、「あれ? 私って何が好きだったっけ?」「本当はどうしたかったんだっけ?」と、自分のことがわからなくなって途方に暮れてしまうことはありませんか?

毎日一生懸命に過ごしているのに、どこか他人の人生を生きているような虚しさ。

「本当の自分がわからない」というご相談は、実はとても多いんです。

そして、そう悩んでしまう方は、例外なくとても優しくて、真面目で、頑張り屋さんです。

自分がわからなくなってしまったのは、あなたがダメだからではありません。あなたがこれまで、誰かのために、何かのために、自分を後回しにして頑張り続けてきた「勲章」のようなものなのです。

今日は、なぜ「本当の自分がわからない」という状態になってしまうのか、その心の仕組みと、少しずつ自分を取り戻していくためのリハビリ方法についてお話しします。

まずは肩の力を抜いて、温かいお茶でも飲みながら読んでみてくださいね。

「本当の自分がわからない」と感じてしまう主な3つの原因

なぜ、私たちは自分自身のことがわからなくなってしまうのでしょうか?

カウンセリングの現場で多くの方のお話を伺っていると、共通する心の癖や背景が見えてきます。

周囲の期待に応え続けてきた「過剰適応」と「他人軸」

「本当の自分がわからない」と悩む方の多くは、幼い頃から「空気を読む」ことに長けています。

  • 親が喜ぶ進路を選んできた
  • 職場の雰囲気を壊さないように意見を飲み込んできた
  • 友人が楽しむことを優先してきた

このように、自分の気持ち(自分軸)よりも、相手の期待やその場の正解(他人軸)を優先して生きることを、心理学的には「過剰適応」と呼んだりします。

カメレオンのように周囲に合わせて色を変え続けているうちに、元々の自分の色が何色だったのか、わからなくなってしまった状態と言えるでしょう。

自分の感情に蓋をする癖がついている

ネガティブな感情を感じたとき、「こんなことを思っちゃいけない」「我慢しなきゃ」と無意識に蓋をしていませんか?

怒り、悲しみ、不満。これらは本来、あなたの大切な一部です。

しかし、ネガティブな感情を抑圧し続けると、心はバランスを取るために、喜びや楽しさといったポジティブな感情の感度も下げてしまいます。

結果として、心のセンサー全体が麻痺し、「自分が何を感じているのかわからない」という状態に陥ってしまうのです。

真面目で優しい性格ゆえの「役割」の演じすぎ

「良い母親でいなければ」「頼れる上司でなければ」「良き妻でなければ」

真面目な方ほど、社会や家庭での「役割」を完璧に演じようとします。

役割という仮面(ペルソナ)を長時間つけ続けていると、仮面が皮膚に張り付いて取れなくなってしまうようなことが起こります。

鏡を見ても、映っているのは「役割としての自分」ばかり。「本当の自分」が仮面の下で息を潜めてしまっているのです。

心と身体はつながっている!「わからない」は身体からのSOS

私は鍼灸師としても活動していますが、東洋医学では「心身一如(しんしんいちにょ)」といって、心と身体はつながっていると考えます。

心が迷子になっているとき、身体は必ずサインを出しています。

頭で考えすぎている時は、身体の感覚に耳を傾ける

「本当の自分」を頭で考えて探そうとしても、思考は「こうあるべき」という理屈で嘘をつくことがあります。

でも、身体は嘘をつきません。

  • 言いたいことを飲み込んだ時の、喉の詰まり感
  • やりたくないことを引き受けた時の、胃の重さ
  • 無理をして笑った後の、頬の強張り

もし言葉で自分の気持ちがわからなくなったら、「今、身体のどこが緊張しているかな?」と問いかけてみてください。その身体の違和感こそが、本当のあなたが発している「No」のサインかもしれません。

40代・50代の不調はホルモンバランスの変化が影響している可能性も

特に40代、50代の女性の場合、心のモヤモヤや自己喪失感が、更年期による女性ホルモンの変化から来ていることも少なくありません。

エストロゲンが減少すると、自律神経が乱れ、理由もなくイライラしたり、落ち込んだり、決断力が鈍ったりすることがあります。これを「私の性格の問題だ」と責めてしまう方が多いのですが、実は身体の仕組みによるものかもしれません。

「もしかして?」と思った方は、一度ご自身の今の状態をチェックしてみることをお勧めします。

身体のケアをするだけで、驚くほど視界がクリアになり、「自分」が戻ってくることもありますよ。

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本当の自分がわからない状態から抜け出すためのリハビリ方法

長年かけてわからなくなってしまった自分を、一日で見つける必要はありません。

長い間ギプスをしていた手足を動かすように、少しずつリハビリをしていきましょう。

「好きなこと」を探すより「嫌なこと」に気づく練習をする

よく「好きなことを見つけましょう」と言われますが、自分がわからない状態の時に「好き」を見つけるのはハードルが高いものです。

なぜなら、「好き」は「憧れ」や「他人からの評価」と混ざりやすいから。

おすすめなのは、「本当は嫌なこと」に気づくことです。

「本当はこの集まりに行きたくない」「本当はこの家事を休みたい」

この「嫌だ」「やりたくない」という感情は、誰のものでもない、まぎれもないあなたの本音です。

まずは「私、これが嫌なんだな」と認めてあげるだけで、自分という輪郭がはっきりしてきます。

今日のランチから始める「小さな選択」の積み重ね

「なんでもいいよ」が口癖になっていませんか?

今日から、小さな選択を自分に取り戻しましょう。

コンビニでお茶を買う時、ランチのメニューを決める時。

値段やカロリー、一緒の人が頼んだものではなく、「今の私の舌は、本当は何を味わいたい?」と聞いてみてください。

たとえ小さなことでも、「自分で選んだ」という感覚の積み重ねが、自分への信頼感を取り戻す第一歩になります。

湧き上がった感情をジャッジせずにただ認める

もし、黒い感情や情けない気持ちが出てきても、「こんなこと思っちゃダメだ」と自分を叱らないでください。

「あぁ、私は今、腹が立っているんだな」「悔しいと思っているんだな」と、ただ実況中継するように認めるだけでOKです。

どんな感情も、あなたの一部。

否定せずに「そうなんだね」と受け止めてあげることが、一番の自分への優しさです。

ひとりで抱え込まず、誰かに話すことで見えてくるもの

自分一人で自分の背中が見えないように、自分の心の中も、一人ではどうしても死角ができてしまいます。

ぐるぐると同じ悩みを繰り返してしまう時は、誰かの力を借りるのも一つの手です。

カウンセリングで客観的な視点を取り入れるメリット

カウンセリングは、病気の人が行くだけの場所ではありません。

絡まってしまった思考の糸を、対話を通じて一緒にほどいていく場所です。

「たま お悩み相談室」では、あなたが安心して「本音」を話せる場を用意してお待ちしています。

話しているうちに、「私、本当はこう言いたかったんだ!」と、ポロリと本音がこぼれ落ちる瞬間。その瞬間に立ち会えることが、私にとって何よりの喜びです。

まとめ:本当の自分は必ず見つかります。焦らずゆっくり進みましょう

「本当の自分がわからない」と悩むことは、決して悪いことではありません。

それはあなたが、これまでの生き方を見直し、より自分らしく幸せに生きるための新しいステージに立っているという証拠です。

今の「わからない」という感覚さえも、「今はわからなくていいんだ」と許してあげてください。

焦らなくて大丈夫。

身体を整え、心の声を聴く練習をしていけば、必ず霧は晴れていきます。

もし道に迷ったら、いつでもここに来てくださいね。

たま先生は、あなたが「本当の自分」と再会できる日を、心から応援しています。

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