1. 更新情報
  2. 東洋医学
  3. 経絡
  4. 手の経絡は内臓の鏡!痛み・しびれの場所でわかる不調のサインとセルフケア

 最終更新日:

手の経絡は内臓の鏡!痛み・しびれの場所でわかる不調のサインとセルフケア

  • 「最近、スマホを持っていると親指の付け根が痛む」
  • 「朝起きると手がこわばっている気がする」
  • 「なんとなく腕全体がだる重い……」

毎日忙しく過ごしている40代〜60代の女性の皆さん、こんな手の不調を感じていませんか?

ただの使いすぎや疲れだと思って放置しているその手の痛み、実は内臓からの「助けて!」というサインかもしれません。

東洋医学では、手足の先には全身のエネルギーラインである「経絡(けいらく)」の始点や終点があるため、手は全身の状態を反映しやすいと考えられています。

今回は、鍼灸師である私が、手の経絡を通して不調の原因を読み解く方法と、今すぐできるセルフケアについて分かりやすくお話しします。

自分の手の声を聴いて、心も体も軽やかに整えていきましょう。

たま先生

たま先生(中森 万美子)

「中森万美子鍼灸院」院長、「たま お悩み相談室」代表カウンセラー。 東洋医学で体を整え、カウンセリングで心に寄り添う「心身一如」のケアが信条。 FM845パーソナリティ。SNSフォロワー4万人超。著書『40歳からの幸せの法則』。

📖 著書:40歳からの幸せの法則
目次

手の不調、実は「経絡(けいらく)」の滞りかもしれません

「手」は、私たちが起きている間、片時も休まず働き続けてくれているパーツです。家事、仕事、スマホの操作……。

でも、手の疲れは単なる筋肉疲労だけではありません。

手は「第2の脳」であり内臓の状態を映し出す鏡

手は「突き出た脳」とも呼ばれるほど、脳と密接につながっています。指先を動かすことで脳が活性化するのは有名な話ですよね。

それと同時に、東洋医学では手は内臓の状態を映し出す場所であると考えます。

例えば、胃腸が弱っている時は手のひらの特定の部分の弾力がなくなったり、呼吸が浅くなっている時は親指周りの冷えやこわばりが気になったりします。手が教えてくれるサインに気づくことは、未病(病気になる前の不調)を防ぐ第一歩なのです。

そもそも経絡とは?体の中を走る「気と血の線路」

「経絡(けいらく)」という言葉、難しそうに聞こえますよね。

簡単にイメージするなら、体の中を走る「気(エネルギー)と血(栄養)の線路」だと思ってください。

私たちの体には、エネルギーである「気(き)」と、栄養である「血(けつ)」が全身を巡っています。この通り道が経絡です。

経絡という線路は、内臓(駅)と手足(終点・始発駅)をつないでいます。

もし線路のどこかで土砂崩れ(コリや冷え、滞り)が起きると、電車(気血)がストップしてしまいますよね?

すると、つながっている内臓が元気になれなかったり、逆に内臓の不調が線路である腕や手に「痛み」や「しびれ」として現れたりするのです。

手に流れる6つの経絡ルートと内臓の関係

では、具体的に手にはどんな線路(経絡)が走っているのでしょうか。

人間の体には主要な12本の経絡(正経十二経脈)がありますが、そのうちの半分、6本もの経絡が手を通っています。

手には「陰の経絡」と「陽の経絡」が3本ずつ流れている

手をだらんと下げた時、内側(親指側〜手のひら側)を通るのが「陰の経絡」、外側(手の甲側)を通るのが「陽の経絡」です。

ざっくりと3つのラインに分けてイメージしてみましょう。

1. 親指側ライン(肺経・大腸経):呼吸器と排泄の要

  • 手の太陰肺経(たいいんはいけい):胸から腕の内側を通り、親指へ抜けるルートです。呼吸器系(肺、のど)、皮膚の状態、バリア機能(衛気)に関わります。
  • 手の陽明大腸経(ようめいだいちょうけい):人差し指から腕の外側を通り、肩、首、鼻へと上がるルートです。排泄(便秘・下痢)、皮膚のトラブル、鼻の症状などに関わります。

2. 小指側ライン(心経・小腸経):精神的な疲れと循環器

  • 手の少陰心経(しょういんしんけい):脇の下から腕の内側の一番下を通り、小指(内側)へ抜けるルートです。心臓の働き、睡眠、精神的な安定(不安・不眠)に深く関わります。
  • 手の太陽小腸経(たいようしょうちょうけい):小指(外側)から腕の外側を通り、肩甲骨、耳へと上がるルートです。栄養の吸収や、肩こり、首の寝違えなどに関わります。

3. 手の中心・薬指ライン(心包経・三焦経):全身の巡りとバランス

  • 手の厥陰心包経(けついんしんぽうけい):胸から腕の内側の真ん中を通り、中指へ抜けるルートです。心臓を守る働きがあり、精神的なストレスや胸のつかえ感に関わります。
  • 手の少陽三焦経(しょうようさんしょうけい):薬指から手の甲の真ん中、腕の外側を通り、耳の周りへ上がるルートです。全身の「気」と「水(津液)」の巡りを調整する働きがあり、むくみや耳・目の症状に関わります。

【場所別】手の痛み・しびれから読み解く不調とケア方法

「手のどこが辛いか」によって、弱っている経絡(内臓)が見えてきます。あなたの症状はどれに当てはまりますか?

親指・人差し指の付け根が痛い・凝る場合(スマホ首・呼吸の浅さ)

親指と人差し指の間は、肺経・大腸経のエリアです。

  • 考えられる不調:呼吸が浅くなっている、便秘がち、肩こり(特に前側)、スマホ首、目の疲れ。特に親指の付け根のふくらみ(魚際)が青黒くなっている場合は、血の巡りが滞っているサインかもしれません。
  • ケアのポイント:スマホの持ちすぎで親指が内側に入り込み、胸の筋肉が縮こまっていませんか? 親指を外側に反らすストレッチをして肺経を伸ばし、深い呼吸を意識しましょう。

小指側がしびれる・冷える場合(ストレス・不眠・肩こり)

小指側は、心経・小腸経のエリアです。

  • 考えられる不調:心の疲れ、ストレス、不眠、動悸、肩甲骨周りの頑固なコリ。小指が冷えている時は、心身の緊張が抜けにくくなっている可能性があります。
  • ケアのポイント:頑張りすぎているサインかもしれません。小指の付け根を優しく揉みほぐし、温かい飲み物を飲んでホッとリラックスする時間をとりましょう。

手の甲や手首が痛む場合(全身の倦怠感・巡りの悪さ)

手の甲の中心や手首周りは、三焦経などのエリアです。

  • 考えられる不調:全身の気の巡りの悪さ、むくみ、気圧による頭痛、耳鳴りなど。体全体の水分代謝(水はけ)が悪くなっている時にも反応が出やすい場所です。
  • ケアのポイント:全身の「巡り」が滞っています。手首を温めたり、手首をぶらぶら振って脱力したりして、滞った気を流してあげましょう。

今すぐできる!手の経絡を整える簡単ツボ押し&マッサージ

仕事の合間や電車の移動中でもできる、簡単な経絡ケアをご紹介します。痛気持ちいい強さで押してみましょう。

万能のツボ「合谷(ごうこく)」で首肩と顔面部のケア

  • 場所:手の甲側。親指と人差し指の骨が交わるV字のくぼみから、やや人差し指よりのところ。
  • 効果:大腸経の原穴(げんけつ:各経絡の基本となるツボ)です。「面目(顔や目)の病は合谷に収む」と言われるほど、首から上の不調(頭痛、目の疲れ、歯痛)によく効く万能ツボです。気の巡りを良くし、ストレス緩和にも役立ちます。
  • 押し方:反対側の親指で、人差し指の骨の下に潜り込ませるように、「イタ気持ちいい」強さで5秒押して離す、を繰り返します。

イライラ・胃腸疲れに効く「内関(ないかん)」と「神門(しんもん)」

  • 内関(ないかん):手首の内側のシワから指3本分肘側へ下がった、2本の筋の間。
    • 効果:心包経のツボです。胃の不快感、吐き気、乗り物酔いに効果的です。また、イライラや不安感を鎮める働きもあります。
  • 神門(しんもん):手首の内側のシワの上、小指側の端にあるくぼみ(骨と筋の間)。
    • 効果:心経の原穴です。その名の通り「精神(神)が出入りする門」。不安感、ドキドキする動悸、不眠を和らげ、心を落ち着かせる効果があります。

指先から肘まで流す「経絡リンパマッサージ」のコツ

ツボの位置が正確に分からなくても大丈夫です。経絡は「線」で流れています。

  1. ハンドクリームやオイルを少しつけます。
  2. 指先から手首、肘に向かって、腕の内側(陰の経絡)を優しくさすり上げます。
  3. 今度は手の甲側、腕の外側(陽の経絡)を、指先から肘に向かってさすり上げます。

※「気持ちいい」と感じる強さで、滞った気や水を流すイメージで行いましょう。

手の経絡ケアだけでは物足りないあなたへ

手のツボ押しやマッサージをすると、一時的にスッキリしますよね。でも、「すぐにまた凝ってしまう」「慢性的な疲れが取れない」という方も多いのではないでしょうか。

手の滞りは「肩・首・背中」から来ていることが多い

実は、手の経絡は単独で存在しているわけではありません。

例えば「肺経」は胸から始まっていますし、「大腸経」や「三焦経」は首や肩を通って頭までつながっています。

手の不調=全身の経絡の滞りの「末端症状」であることが多いのです。

水道のホースが根元で踏まれていたら、先っぽから水が出にくいですよね? それと同じで、体の中心部(体幹)や、経絡の根元である肩・背中・股関節が硬くなっていると、いくら手をマッサージしても根本解決にはなりません。

全身の経絡を伸ばして根本改善する「たま式 養生経絡ストレッチ」

「じゃあ、どうやって全身の経絡を整えればいいの?」

そう思ったあなたにおすすめしたいのが、私が考案した「たま式 養生経絡ストレッチ」です。

これは、難しいヨガのポーズをとるものではありません。

東洋医学の「経絡」の理論に基づき、「どのポーズをとれば、どの内臓の経絡が伸びるか」を計算し尽くした、40代〜60代の女性のためのオリジナルストレッチです。

  • 特徴1:1回60分、オンラインで自宅から気軽に参加できます。
  • 特徴2:激しい運動は一切なし。呼吸に合わせてゆっくり経絡を伸ばすので、運動が苦手な方でも安心です。
  • 特徴3:鍼灸師である私が、その季節や参加者の方の体調に合わせたメニューを組み立てます。

手先だけでなく、全身の「気・血・水」の巡りを良くすることで、頑固な肩こりや冷え、更年期のなんとなくの不調まで、体の中から整えていきます。

まとめ:手の経絡を知って、自分自身の体と対話しよう

手は、毎日あなたのために働いてくれている大切なパートナーであり、体の内側からのメッセージを伝えてくれるメッセンジャーでもあります。

「親指が痛いな、呼吸が浅くなっているのかな?」

「小指が冷たいな、少しストレスが溜まっているのかな?」

ふとした瞬間に自分の手を労り、経絡の流れを意識するだけで、体調管理はずっと上手になります。

そして、「もっと根本から体を整えたい」「巡りの良い体で、毎日をご機嫌に過ごしたい」と思ったら、ぜひ一度「たま式 養生経絡ストレッチ」を体験しに来てください。

あなたの心と体の巡りを整えるお手伝いができることを、楽しみにしています。

\全身の経絡を伸ばしてスッキリしませんか?/
たま式 養生経絡ストレッチの詳細を見てみる

参考文献

  • 『東洋医学はなぜ効くのか』(著:山本高穂/大野智)
  • 『基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書 オールカラー版』(監修:平馬直樹/浅川要/辰巳洋)
  • 『心も体もととのう漢方の暮らし365日』(著:川手鮎子)

体が整うことで、心も整う
たま式 養生経絡ストレッチ
詳細をチェック ▶
PAGE TOP