「上司に少し注意されただけで涙が出てしまった」
「悔しい気持ちを伝えたいのに、言葉より先に涙があふれてしまう」
「また泣いてしまったと、夜一人で自己嫌悪に陥る……」
あなたは今、そんなふうに悩んでいませんか?
私の相談室にも、「すぐ泣く自分が嫌いなんです」「もっと強くなりたい」と、涙ながらに訴える方がたくさんいらっしゃいます。
まず、これだけは言わせてください。あなたがすぐ泣いてしまうのは、あなたが弱いからでも、ダメな人間だからでもありません。
むしろ、誰よりも真面目で、感受性が豊かで、一生懸命生きている証拠なのです。
この記事では、カウンセラーとしての視点から、涙が出るメカニズムや、すぐ泣いてしまう自分を責めずに心を楽にする方法、そしてとっさの時の対処法をお伝えします。
読み終わる頃には、「泣いてしまう自分も、まあ悪くないかな」と、少しだけ自分を許せるようになっているはずですよ。

たま先生
『たま お悩み相談室』代表カウンセラー / 鍼灸師
『たま お悩み相談室』の代表として、夫婦関係・人間関係・人生の悩みなど、誰にも言えない気持ちに寄り添いながら、一人ひとりが“自分を大切にできる生き方”をサポートしています。
著書『40歳からの幸せの法則 ― 自分ファーストで心も時間も自由になる』
FM845にて10年以上、ラジオパーソナリティを務める
SNS総フォロワー数:3万人以上
Voicyにてラジオ配信中
- 1. 「すぐ泣く自分が嫌い」その悩みは、あなたが真面目で優しい証拠です
- 2. なぜ涙が止まらないの?すぐ泣いてしまう3つの主な原因
- 2.1. 脳の「扁桃体」が敏感?感情があふれるメカニズム
- 2.2. HSPや感受性が豊かな気質の影響
- 2.3. キャパオーバーのサインかも?蓄積疲労とストレス
- 3. 職場で涙が出そうになったら…その場でできる緊急対処法
- 3.1. 脳を切り替える(上を向く・深呼吸・数字を数える)
- 3.2. 「お手洗いに行きます」で物理的に場を離れる技術
- 3.3. 泣いてしまった後はどうする?周囲へのスマートなフォロー
- 4. 「すぐ泣く自分が嫌い」な気持ちを手放し、自己肯定感を高める考え方
- 4.1. 「弱さ」ではなく「高い共感力」と捉え直す
- 4.2. 自分の感情を否定せず「泣いてもいい」と許可を出す
- 4.3. ノートに感情を書き出して客観視する(ジャーナリング)
- 5. 一人で抱え込まず、プロに話して心を整理しませんか?
- 5.1. もしかして心の病気?自分では判断できない時は
- 5.2. たま お悩み相談室で「自分らしい生き方」を見つけよう
- 6. まとめ:「すぐ泣く自分」を嫌いにならなくて大丈夫。あなたの涙は優しさです
まずはあなたのストレス度を
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「すぐ泣く自分が嫌い」その悩みは、あなたが真面目で優しい証拠です

「すぐ泣く自分が嫌い」と検索してこの記事にたどり着いたあなたは、きっと日頃から「周囲に迷惑をかけたくない」「ちゃんと仕事をこなしたい」という責任感の強い方だと思います。
どうでもいいと思っていることに対して、人は涙を流しません。
悔し涙が出るのは「もっと頑張りたかった」という向上心の表れですし、悲しくて泣いてしまうのは、相手の気持ちや場の空気を敏感に感じ取れる「優しさ」があるからです。
まずは、「泣いてしまうこと」=「悪」というレッテルを一度剥がしてみましょう。あなたは自分の弱さを責めているかもしれませんが、それは裏を返せば、あなたの素晴らしい長所でもあるのです。
なぜ涙が止まらないの?すぐ泣いてしまう3つの主な原因
「気持ちはわかったけれど、それでもやっぱりコントロールできない涙に困っている」
そうですよね。では、なぜ意図せず涙が出てしまうのでしょうか? ここでは心理学的・生理学的な視点から原因を紐解いてみましょう。理由がわかれば、漠然とした不安も少し減るはずです。
脳の「扁桃体」が敏感?感情があふれるメカニズム
私たちの脳には「扁桃体(へんとうたい)」という、不安や恐怖、不快などの感情を感じ取る部位があります。
ストレスを感じると、この扁桃体が興奮し、自律神経に指令を出します。すると交感神経が優位になり、心拍数が上がったり、涙腺が緩んだりするのです。
すぐ泣いてしまう人は、この扁桃体の反応が人よりも少し敏感な傾向にあります。これは脳の特性であり、あなたの意志の弱さとは関係がありません。「脳が反応しているな」と客観的に捉えるだけでも、パニックを防ぐ一歩になります。
HSPや感受性が豊かな気質の影響
最近よく耳にする「HSP(Highly Sensitive Person)」という言葉をご存じでしょうか?
生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質を持った人」を指します。全人口の約5人に1人があてはまると言われています。
HSPの方は、他人の感情や場の空気を深く読み取ってしまうため、自分のことのように悲しくなったり、相手の怒りを過剰に受け取ってしまったりします。もしあなたが「映画やニュースでもすぐ泣いてしまう」「大きな音が苦手」といった特徴があるなら、それはHSPという気質によるものかもしれません。
キャパオーバーのサインかも?蓄積疲労とストレス
普段なら流せるような些細なことでも涙が出てしまう場合、あなたの心が「キャパオーバー」を起こしている可能性があります。
- 慢性的な睡眠不足
- 仕事のプレッシャーが続いている
- 人間関係の我慢が積み重なっている
こういった状態では、感情をコントロールする脳の前頭葉の働きが低下します。涙は「もう限界だよ、休んで!」という心と体からの緊急サインなのです。
職場で涙が出そうになったら…その場でできる緊急対処法

原因がわかっても、職場や会議中など「今は絶対に泣きたくない!」という場面はありますよね。
そんな時に使える、物理的に脳のスイッチを切り替えるテクニックをご紹介します。
脳を切り替える(上を向く・深呼吸・数字を数える)
涙が出そうになった瞬間、感情に飲み込まれる前に「別の動作」を挟むことで、脳の暴走を一時的に止められます。
- 物理的に上を向く: 涙がこぼれるのを防ぐだけでなく、姿勢を変えることで気分転換になります。
- 深呼吸をする: 4秒吸って、8秒吐く。吐く息を長くすることで、高ぶった交感神経を鎮めます。
- 数字を数える: 「100から7を順番に引いていく(100, 93, 86…)」など、少し頭を使う計算をします。脳の使われる場所が「感情系」から「思考系」に切り替わり、涙が引っ込みやすくなります。
「お手洗いに行きます」で物理的に場を離れる技術
涙をこらえるのが限界だと感じたら、無理にその場に留まる必要はありません。
「すみません、少し席を外します」「お手洗いに行ってきます」と伝えて、物理的にその場を離れましょう。
個室に入って一人になり、思いっきり深呼吸をしたり、冷たい水で手を洗ったりすることで、冷静さを取り戻せます。「逃げる」のではなく「態勢を立て直すための戦略的撤退」と考えてください。
泣いてしまった後はどうする?周囲へのスマートなフォロー
それでも泣いてしまった場合、一番つらいのはその後の気まずさですよね。
そんな時は、後からメールやチャット、または直接一言添えるだけで印象がガラリと変わります。
- 「先ほどは取り乱してしまい申し訳ありませんでした。ご指摘いただいた点はしっかり修正いたします」
- 「真剣に考えすぎてしまい、涙が出てしまいました。お恥ずかしい限りです」
このように、「真剣だったからこそ」というニュアンスを伝えつつ、謝罪と前向きな姿勢を見せることで、周囲も「一生懸命なんだな」と受け止めてくれます。
「すぐ泣く自分が嫌い」な気持ちを手放し、自己肯定感を高める考え方

対処法も大切ですが、根本的に「すぐ泣く自分」を許せるようになるには、マインドセットの変化が必要です。
「弱さ」ではなく「高い共感力」と捉え直す
「すぐ泣く」=「弱い」という図式を捨てましょう。
「すぐ泣く」=「感受性が豊か」「人の痛みがわかる」「情熱がある」と言い換えてみてください。
カウンセリングの現場でも、よく泣く方は、他者の痛みにも敏感で、素晴らしい聞き手やサポーターになれる資質を持っています。あなたの涙は、誰かを癒やす力にもなり得るのです。
自分の感情を否定せず「泣いてもいい」と許可を出す
「泣いちゃダメだ」と思えば思うほど、緊張が高まり涙が出てしまうものです。
逆説的ですが、「泣いてもいい」「悲しいんだから仕方ない」と自分に許可を出してあげると、不思議と心は落ち着きます。
家で一人になった時くらいは、感情の蓋を外して思いっきり泣いてください。涙にはコルチゾールというストレス物質を体外に排出するデトックス効果もあります。泣くことは、心のメンテナンスなのです。
ノートに感情を書き出して客観視する(ジャーナリング)
モヤモヤした感情が頭の中で渦巻いていると、涙が止まらなくなります。
そんな時は、ノートに今の気持ちを書き殴ってみましょう。
- 「悔しかった」
- 「本当はこう言いたかった」
- 「自分が情けなくて悲しい」
書くことは、感情を「外に出す」行為です。文字にして客観視することで、高ぶった感情が整理され、冷静さを取り戻すことができます。これを「ジャーナリング(書く瞑想)」と呼び、メンタルヘルスケアとしても非常に効果的です。
一人で抱え込まず、プロに話して心を整理しませんか?

ここまで対処法をお伝えしてきましたが、もし「毎日わけもなく涙が出る」「食欲がない」「眠れない」といった状態が2週間以上続いている場合は、注意が必要です。
もしかして心の病気?自分では判断できない時は
自分の性格だと思っていたものが、実はうつ病や適応障害などのサインであるケースも少なくありません。
「これくらいで病院に行っていいのかな?」と迷う必要はありません。自分一人で抱え込まず、心療内科やメンタルクリニックの受診を検討してみてください。
たま お悩み相談室で「自分らしい生き方」を見つけよう
「病院に行くほどではないけれど、誰かに話を聞いてほしい」
「自分の性格を理解して、もっと生きやすくなりたい」
そんな時は、ぜひ「たま お悩み相談室」を頼ってください。
当相談室では、あなたの「すぐ泣いてしまう悩み」を否定することなく、その背景にある心理や、あなたに合った具体的な解決策を一緒に探していきます。
HSP気質の方や、職場での人間関係に悩む方からのご相談も多く承っています。「話す」ことは「放す」こと。プロのカウンセラーと話すだけで、絡まった心の糸がほどけることもありますよ。
まとめ:「すぐ泣く自分」を嫌いにならなくて大丈夫。あなたの涙は優しさです
「すぐ泣く自分が嫌い」
そう思ってしまうのは、あなたがそれだけ今の状況を良くしたいと願っているからです。
涙が出る自分を責める必要はありません。
まずは「今日はよく頑張ったね」と自分を労ってあげてください。
感受性が豊かなあなただからこそ、感じられる幸せや喜びもきっと人一倍多いはずです。
その素敵な感性を大切にしながら、少しずつ生きやすい方法を見つけていきましょう。
心が苦しくなったら、いつでも私に声をかけてくださいね。
あなたの心が少しでも晴れることを、心から応援しています。


