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経絡体操(けいらくたいそう)とは?40代からの不調を整える効果と簡単なやり方を鍼灸師が解説

  • 「最近、なんとなく体がだるい…」
  • 「マッサージに行っても、すぐに肩が凝ってしまう」
  • 「イライラしたり、急に不安になったり、気持ちが安定しない」

40代、50代と年齢を重ねるにつれて、病院に行くほどではないけれど、すっきりしない不調(未病)を感じることはありませんか?

それは、あなたの体が「曲がり角」を迎えているサインかもしれません。

そんなゆらぎ世代の女性にこそ、私が自信を持っておすすめしたいのが「経絡体操(けいらくたいそう)」です。

「経絡って難しそう…」と思われるかもしれませんが、大丈夫。

実は、とてもシンプルで、頑張らなくてもできる、大人のためのセルフケアなんです。

今回は、鍼灸師であり心理カウンセラーでもある私の視点から、経絡体操がなぜ40代以降の女性の不調に効くのか、そして今日からできる簡単なやり方をご紹介します。

たま先生

たま先生(中森 万美子)

「中森万美子鍼灸院」院長、「たま お悩み相談室」代表カウンセラー。 東洋医学で体を整え、カウンセリングで心に寄り添う「心身一如」のケアが信条。 FM845パーソナリティ。SNSフォロワー4万人超。著書『40歳からの幸せの法則』。

📖 著書:40歳からの幸せの法則
目次

なぜ今、「経絡体操」が40代・50代の女性におすすめなのか?

更年期や閉経を迎えるこの世代は、女性ホルモンの変化だけでなく、東洋医学的にも体質が大きく変わる時期です。だからこそ、激しい運動よりも、体の内側を整える「経絡体操」が適しているのです。

更年期や自律神経の乱れ…その不調、「気・血」の滞りかもしれません

東洋医学では、健康な体は「気(き)・血(けつ)・津液(しんえき)」がスムーズに巡っている状態だと考えます(津液とは、血液以外の体液、いわゆる「水」のことです)。

しかし、40代を過ぎると、生命力の源である「腎(じん)」の力が自然と弱まり始めます。すると、体を温める力や、気・血・津液を全身に送り出す力が不足し、巡りが悪くなってしまうのです。

巡りが悪くなると、どうなるでしょうか?

川の流れが滞ると水が濁るように、体の中で「気」や「血」が渋滞を起こします。これが、頑固な肩こり、冷え、のぼせ、イライラといった不調の原因になるのです。

無理な運動は逆効果?経絡体操が「頑張らなくていい」理由

「健康のために運動しなきゃ」と、いきなりジョギングや筋トレを始めて、逆に疲れてしまった経験はありませんか?

気や血が不足しがちな世代にとって、激しすぎる運動は、かえって大切な「気」を消耗させてしまうことがあります。

経絡体操の素晴らしいところは、「頑張らなくていい」こと。

経絡(エネルギーの通り道)を意識して、ゆったりと伸ばすだけで、滞っていた気や血が流れ始めます。筋肉を鍛えることよりも、「巡らせること」を目的としているため、体への負担が少なく、運動が苦手な方でも安心して続けられます。

ヨガやストレッチとの違いは「意識する場所」にあり

よく「ヨガやストレッチと何が違うの?」と聞かれます。

動き自体は似ていることもありますが、決定的な違いは「経絡(けいらく)を意識するかどうか」です。

一般的なストレッチが「筋肉」を伸ばすのに対し、経絡体操は「経絡(ツボの道)」を刺激します。

例えば、腕を伸ばす動き一つでも、「ここは肺につながる経絡だから、呼吸を深くしよう」と意識するだけで、体への効果が変わってくるのです。

東洋医学の知恵を使って、体だけでなく、つながっている内臓や心の調子まで整えられるのが、経絡体操の大きな特徴です。

そもそも「経絡(けいらく)」って何?東洋医学の視点でわかりやすく解説

経絡体操をする前に、少しだけ「経絡」について知っておきましょう。イメージできると、体操の効果がぐんとアップしますよ。

全身を巡るエネルギーの「線路」!経絡と臓腑(五臓六腑)の関係

経絡とは、全身に張り巡らされた「エネルギー(気・血)の線路」のようなものです。

そして、この線路は、体の表面だけでなく、体の奥にある「五臓六腑(肝・心・脾・肺・腎など)」という駅とつながっています。

  • 体の内側(臓腑)と外側(皮膚や筋肉)をつなぐ連絡通路
  • 気や血を全身のすみずみまで届けるパイプライン

これが経絡の正体です。

つまり、体の表面にある経絡を刺激してあげることで、線路でつながっている内臓の調子も整えることができるのです。

経絡を伸ばすと体にいいの?東洋医学の「通則不痛」という考え方

東洋医学には「通ずれば則(すなわ)ち痛まず、通ぜざれば則ち痛む」という言葉があります。

これは、「流れがスムーズなら痛みや病気は起きないけれど、滞ると痛みや不調が出る」という意味です。

経絡体操で体を伸ばしたりひねったりするのは、線路の途中で起きている「渋滞」や「土砂崩れ(気滞や血瘀など)」を取り除く作業。

線路が通りやすくなれば、エネルギーが臓器にしっかり届き、自然治癒力(正気)が高まっていきます。これが、経絡体操で体が元気になる仕組みなんです。

【お悩み別】今日からできる!簡単な経絡体操のやり方

それでは、実際に経絡体操をやってみましょう。

今回は、40代~60代の女性に特に多いお悩みに合わせて、3つの経絡へのアプローチをご紹介します。

1. 肺経・大腸経を伸ばして「呼吸」と「肩こり」を楽にする体操

【こんな方におすすめ】

  • 肩こり、首こりがつらい
  • 呼吸が浅い、息苦しい
  • 悲しい気持ち、落ち込みやすい(肺は「悲・憂」の感情と関係します)

【やり方】

  1. 足を肩幅に開いて立ちます。
  2. 体の後ろで両手を組みます(親指同士を絡めます)。
  3. 息を吸いながら、組んだ手を後ろへグッと伸ばし、同時に胸を大きく開きます。天井を見上げるように。
  4. 息を吐きながら、ゆっくりと前屈します。組んだ手は天井の方へ高く引き上げます。
  5. 親指側(肺経・大腸経のライン)が伸びているのを感じながら、3回深呼吸します。
  6. ゆっくりと体を起こします。

【ポイント】

「肺経」は胸から腕の内側を通って親指へ、「大腸経」は人差し指から腕の外側を通って鼻へと流れています。腕全体を伸ばし、胸を開くことで、呼吸機能が高まり、気持ちも前向きになります。

2. 肝経・胆経へのアプローチで「イライラ」や「目の疲れ」をリセット

【こんな方におすすめ】

  • イライラする、怒りっぽい
  • 目が疲れる、視力が落ちた気がする
  • 偏頭痛がする
  • 生理不順や更年期ののぼせ

【やり方】

  1. 足を肩幅より少し広めに開いて立ちます。
  2. 両手を頭の上で組み、手のひらを天井に向けます。
  3. 息を吸って背筋を伸ばし、吐きながら体を真横(右)に倒します。
  4. この時、体の側面(脇腹から足の外側)が気持ちよく伸びるのを意識します。
  5. 視線は天井に向け、3回深呼吸します。
  6. 吸いながら元に戻り、反対側(左)も同様に行います。

【ポイント】

「肝経」は足の親指から脚の内側、脇腹を通って頭へ、「胆経」は目の横から体の側面、足の外側を通って足の薬指へ流れています。肝は「疏泄(そせつ)」といって、気のスムーズな流れをコントロールし、情緒を安定させる働きがあります。脇腹を伸ばすことで、詰まっていたイライラ(気滞)が流れ出し、心も体もスッキリしますよ。

3. 腎経・膀胱経を刺激して「冷え」と「アンチエイジング」対策

【こんな方におすすめ】

  • 足腰が冷える、だるい
  • むくみが気になる
  • 白髪や抜け毛が増えた
  • 将来の老化が心配(腎は「生命力」を司ります)

【やり方】

  1. 床に足を伸ばして座ります(長座)。
  2. 息を吸って両手を上に伸ばし、背骨を引き上げます。
  3. 息を吐きながら、股関節から折り曲げるようにして、上半身を前に倒します(前屈)。
  4. 手で足の指先をつかむか、届かなければ足首やすねを持ちます。
  5. 膝の裏、太ももの裏、背中全体が伸びているのを感じながら、ゆったりと5回深呼吸します。

【ポイント】

「腎経」は足の裏から内側を通って胸へ、「膀胱経」は頭から背中、足の裏側を通って小指へ流れます。背中から足の裏面全体を刺激することで、生命力の貯蔵庫である「腎」を養い、体の芯から温める効果が期待できます。

経絡体操の効果を最大化する「3つのポイント」

同じ動きをしていても、効果が出る人と出にくい人がいます。

鍼灸師として大切にしている、効果を高めるコツをお伝えしますね。

形よりも「呼吸」を深く意識する

「ポーズをきれいにやらなきゃ」と思う必要はありません。一番大切なのは「呼吸」です。

東洋医学では、気は呼吸と共に動くと考えます。息を吸うことで新しいエネルギー(清気)を取り入れ、吐くことで古いエネルギー(濁気)を外に出します。

「伸びている経絡に、呼吸を送り込む」ようなイメージで行ってみてください。

痛みはNG!「痛気持ちいい」感覚を大切に

「痛いほうが効く」は大間違いです。痛みを感じると体は緊張し、かえって気の流れが止まってしまいます。

目指すのは「痛気持ちいい(いたきもちいい)」感覚。

体が喜ぶ範囲で伸ばすことで、リラックス効果が高まります。

心の状態も観察する(心身一如の考え方)

体操をしている時、あなたの心は何を感じていますか?

「あ、ここが詰まってるな」「今日はちょっとイライラしてるな」

そんな風に、自分の体の声に耳を傾けてみてください。東洋医学には「心身一如(しんしんいちにょ)」といって、心と体はつながっているという考え方があります。体を整えることは、心を整えること。自分自身を慈しむ時間として体操を行ってみましょう。

独学で不安な方は「たま式 養生経絡ストレッチ」で正しく整えましょう

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まとめ:経絡体操で自分の体を慈しむ時間を

40代からの不調は、決して「年だから仕方ない」と諦めるものではありません。

体からの「少し休んで」「ケアして」というサインです。

経絡体操は、そんな体の声に応えるための、優しくて力強いツールです。

1日5分でも構いません。自分の体の「線路」を整えて、心地よい毎日を取り戻していきましょう。

もし、一人で続けるのが難しくなったら、いつでも「たまお悩み相談室」を頼ってくださいね。

あなたの健やかな毎日を、心から応援しています。

参考資料

  • 『基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書 オールカラー版』 平馬直樹・浅川要・辰巳洋 監修(ナツメ社、2014年)

体が整うことで、心も整う
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