「はぁ……」
気がつくと、今日もまた大きなため息をついていませんか?
そして、その直後に「あ、またため息ついちゃった。幸せが逃げちゃう」なんて、自分を責めてしまってはいないでしょうか。
仕事に家事、介護や育児……。毎日目の前のタスクをこなすことに必死で、自分のことは後回し。
そんな頑張り屋さんの40代〜60代の女性から、よくこんなご相談をいただきます。
「最近、意識していないのにため息ばかり出るんです。どこか悪いんでしょうか?」
「ため息をつくと周りの雰囲気も悪くなるし、やめたいのに止まらなくて……」
まず、はっきりお伝えしますね。
ため息をつく自分を、絶対に責めないでください。
ため息は、あなたがサボっているから出るものでも、不幸を呼ぶものでもありません。
むしろ、限界まで頑張っているあなたの体を守ろうとする「救命措置」のようなものなのです。
今回は、なぜ「ため息ばかり出る」のか、その本当の原因を東洋医学と自律神経の観点から紐解き、心と体をフッと軽くするリセット法をお伝えします。
たま先生(中森 万美子)
「中森万美子鍼灸院」院長、「たま お悩み相談室」代表カウンセラー。 東洋医学で体を整え、カウンセリングで心に寄り添う「心身一如」のケアが信条。 FM845パーソナリティ。SNSフォロワー4万人超。著書『40歳からの幸せの法則』。

- 1. 「ため息ばかり出る」のはなぜ?スピリチュアルな迷信と本当の心理
- 1.1. 「ため息をつくと幸せが逃げる」は嘘?実は身体を守る防衛反応
- 1.2. 無意識に出る深い呼吸は、脳と身体が酸素不足になっているサイン
- 1.3. ストレスだけじゃない?隠れている「頑張りすぎ」の心理状態
- 2. 40代・50代女性に多い「ため息ばかり出る」状態の正体とは
- 2.1. 更年期世代の自律神経の乱れと「交感神経」のオーバーワーク
- 2.2. 東洋医学で見る「気滞(きたい)」と呼吸の浅さの関係
- 2.3. デスクワークや家事で「胸が閉じている」ことが物理的な原因かも
- 3. ため息ばかり出る時に試したい!心と体を緩める3つの対処法
- 3.1. 1. まずは吐き切ることから。「強制リセット呼吸法」のやり方
- 3.2. 2. 「あ〜疲れた」と声に出してもいい。感情を解放する大切さ
- 3.3. 3. ガチガチの背中と胸郭を緩めて、自然と空気が入る体を作る
- 4. ため息を「深い呼吸」に変える「たま式 養生経絡ストレッチ」
- 4.1. なぜ、ため息ばかり出る人に「経絡ストレッチ」が有効なのか
- 4.2. 激しい運動は逆効果?40代〜60代女性に必要なのは「養生」の動き
- 4.3. 1回60分で心も体も巡らせる。オンラインレッスンの特徴
- 5. ため息はリラックスへの第一歩。まずは自分の体を労ろう
「ため息ばかり出る」のはなぜ?スピリチュアルな迷信と本当の心理
ため息に対してネガティブなイメージを持っている方は多いですが、実は医学的・心理的に見ると、非常に理にかなった行動なのです。
「ため息をつくと幸せが逃げる」は嘘?実は身体を守る防衛反応
昔から「ため息をつくと幸せが逃げる」と言われますよね。でも、これは医学的には間違いです。むしろ逆で、ため息をつくことで、崩れそうになる心身のバランスを保っているのです。
ため息の実態は「深い呼吸」です。
ストレスや緊張で浅くなってしまった呼吸を、身体が強制的に深くしようとして起こる生理現象。つまり、「ため息をつくことで、逃げそうな幸せ(健康)を必死に引き留めている」というのが正しい解釈なんです。
だから、「あ、私いま自分を守ろうとしてるんだな」「体がお疲れ様って言ってるんだな」と、まずは自分を肯定してあげてくださいね。
無意識に出る深い呼吸は、脳と身体が酸素不足になっているサイン
人が無意識にため息をつく時、体の中では血中の酸素濃度が低下していることが多いです。
悩み事があったり、何かに集中してパソコンに向かっていたりすると、私たちは無意識に息を詰めてしまいます。呼吸が浅くなると、脳や全身に十分な酸素が行き渡りません。
すると脳が「酸素が足りない!危険だ!」と判断し、横隔膜を大きく動かして大量の酸素を取り込もうと指令を出します。これが「ため息」の正体です。
いわば、身体の「自動換気システム」が作動している状態なんですよ。
ストレスだけじゃない?隠れている「頑張りすぎ」の心理状態
「特に悲しいことがあったわけじゃないのに、ため息が出る」という方もいます。
これは、「感情の抑制」が原因かもしれません。
「私が我慢すれば丸く収まる」「弱音を吐いてはいけない」
そんな風に、言いたいことを飲み込んでいませんか?
言いたい言葉や感情をグッと飲み込む時、喉や胸の筋肉は緊張して硬くなります。これが続くと、胸が圧迫され、息苦しさを感じるようになります。
ため息は、言葉にならなかった感情を、空気と一緒に外に出そうとする心のデトックス作用でもあるのです。
40代・50代女性に多い「ため息ばかり出る」状態の正体とは
特に更年期世代の女性にとって、ため息は体調変化の重要なサインでもあります。鍼灸師の視点で、その体の内側を見てみましょう。
更年期世代の自律神経の乱れと「交感神経」のオーバーワーク
40代〜60代は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少により、自律神経のバランスが乱れやすい時期です。
自律神経には、活動モードの「交感神経」と、リラックスモードの「副交感神経」がありますが、忙しい現代女性は交感神経が優位になりっぱなし。
常にアクセル全開の状態だと、血管が収縮し、呼吸も浅く速くなります。
この「過緊張」を緩め、副交感神経(リラックス)にスイッチを切り替えるためのスイッチが、実は「ため息」なのです。ため息の「はぁ〜」という長く吐く息は、副交感神経を優位にする効果があります。
東洋医学で見る「気滞(きたい)」と呼吸の浅さの関係
東洋医学では、ため息ばかり出る状態を「気滞(きたい)」と呼びます。
「気(エネルギー)」の巡りが滞っている状態です。
気が滞ると、胸やお腹が張って苦しくなったり、イライラしやすくなったり、喉に何かつっかえているような感覚(梅核気)を覚えたりします。
身体の中にパンパンに詰まった「気」を、外に逃がして圧力を下げようとする反応がため息です。
これは、エネルギーがうまく循環していないという、体からのSOSサインなのです。
デスクワークや家事で「胸が閉じている」ことが物理的な原因かも
心理的な要因だけでなく、物理的な姿勢も大きく関係しています。
デスクワークでのパソコン操作、スマホの見過ぎ、前かがみでの家事……。
これらはすべて「巻き肩」や「猫背」の原因になります。
肩が内側に入ると、胸郭(肺が入っているカゴのような骨組み)が圧迫され、物理的に肺が広がりにくくなります。
「吸いたくても吸えない」状態になっているのです。
この物理的な窮屈さを解消しようとして、身体は必死にため息をついているのかもしれません。
ため息ばかり出る時に試したい!心と体を緩める3つの対処法
では、どうすればこの「ため息ループ」から抜け出せるのでしょうか?
今すぐできる、簡単な対処法をご紹介します。
1. まずは吐き切ることから。「強制リセット呼吸法」のやり方
酸素不足だと感じると、つい「吸おう」としてしまいますが、実は「吐く」ことが先です。肺の中に古い空気が残っていると、新しい空気は入ってきません。
- 口をすぼめて、細く長く息を吐き出します(身体の中の悪いものを全部出し切るイメージで)。
- 「もう吐けない」と思ったら、そこからさらにひと押し、息を吐き切ります。
- 吐き切ったら、自然と鼻から空気が入ってくるのを待ちます。
これを3回繰り返してみてください。吸おうと頑張らなくても、身体が自然と深く呼吸できるようになります。
2. 「あ〜疲れた」と声に出してもいい。感情を解放する大切さ
「疲れた」と言うことは、悪いことではありません。
ため息が出る時は、お風呂に入った時や寝る前に、あえて声に出して「あ〜、今日も私、よく頑張った!疲れた〜!」と言ってみてください。
ため息に「言葉」という音を乗せることで、それは単なる呼吸から「感情の解放」へと変わります。自分の今の状態を認めてあげること(自己受容)が、一番の薬になります。
3. ガチガチの背中と胸郭を緩めて、自然と空気が入る体を作る
呼吸が浅い人は、背中や脇腹がガチガチに固まっています。ここを物理的に緩めてあげることが、ため息解消の近道です。
- 脇腹伸ばし: 片手を上げて、反対側に体を倒し、脇腹(肋骨の間)を広げるようにストレッチします。
- 胸開き: 後ろで手を組み、肩甲骨を寄せて胸を斜め上に突き出します。
これだけでも、胸が広がり、呼吸がスッと入りやすくなるのを感じるはずです。
ため息を「深い呼吸」に変える「たま式 養生経絡ストレッチ」
- 「自分でストレッチをしようと思っても、続かない」
- 「やり方が合っているのかわからない」
- 「一人だとつい考え事をしてしまってリラックスできない」
そんな方におすすめしたいのが、私が考案した「たま式 養生経絡ストレッチ」です。
なぜ、ため息ばかり出る人に「経絡ストレッチ」が有効なのか
私のストレッチは、単に筋肉を伸ばすだけではありません。
東洋医学の「経絡(けいらく)」という、気の通り道を意識して動かしていきます。
ため息の原因である「気滞」を解消するには、肝(かん)や肺(はい)の経絡を刺激することが非常に効果的です。
経絡を意識してゆっくり体を動かすことで、滞っていた気が巡りだし、無理に深呼吸しようとしなくても、自然と深い呼吸ができる体へと変わっていきます。
激しい運動は逆効果?40代〜60代女性に必要なのは「養生」の動き
「運動不足だからジムに行かなきゃ」と焦る方もいますが、疲れ切ってため息が出ている時に、激しい筋トレや有酸素運動は逆効果になることもあります(さらに交感神経を高めてしまうため)。
40代〜60代の女性に必要なのは、「鍛える」ことよりも「養う(養生)」こと。
頑張りすぎた心と体を、優しく緩めて、エネルギーをチャージするような動きです。
「たま式」は、運動が苦手な方や体が硬い方でも安心してできる、ゆったりとしたプログラムです。
1回60分で心も体も巡らせる。オンラインレッスンの特徴
「たま式 養生経絡ストレッチ」は、オンラインで行う60分のレッスンです。
- 東洋医学のプロが指導: 鍼灸師である私が、その季節や気候に合わせた養生法をお伝えしながら進めます。
- 自宅でリラックス: すっぴん・パジャマでもOK。誰の目も気にせず、自分のためだけの時間を過ごせます。
- 心も整う: ただ体を動かすだけでなく、自分の内側と向き合う時間を大切にしています。レッスンが終わる頃には、重たかった胸のつかえが取れ、視界が明るくなるのを実感していただけるはずです。

ため息はリラックスへの第一歩。まずは自分の体を労ろう
ため息が出るのは、あなたの体が「そろそろ休もうよ」「力を抜いていいんだよ」と教えてくれているサインです。
どうか、ため息をつく自分を責めないでください。
その「はぁ……」というため息を、心地よい「深呼吸」に変えていくお手伝いを、私にさせていただけませんか?
もし、一人で抱え込んで辛い時は、ぜひ「たま式 養生経絡ストレッチ」を体験してみてください。
画面越しですが、私があなたの心と体に寄り添い、凝り固まったものを一緒にほぐしていきます。
あなたが今日、少しでも楽に息ができるようになりますように。
