60代女性の「暇つぶし」は人生の黄金時間。一人でもお金をかけなくても心が満たされる20の知恵

「毎日やることがなくて、なんだか申し訳ない気持ちになる」

「夫が退職してから、家にいるのが少し息苦しい」

「お金はかけたくないけれど、何か夢中になれることを探したい」

60代を迎えた女性のクライアント様から、このようなご相談をよくいただきます。

今まで子育てや仕事、家事に全力疾走してきたあなたにとって、急に訪れた「空白の時間」は、少し戸惑うものかもしれませんね。

でも、安心してください。あなたが今探している「暇つぶし」は、決して無駄な時間ではありません。それは、これからの人生をより豊かに輝かせるための「黄金時間」の入り口なのです。

今回は、60代女性の心と体に寄り添いながら、一人でも、お金をかけなくても心が満たされる時間の過ごし方をご提案します。

60代女性が「暇つぶし」を探すのは悪いこと？寂しさを充実感に変える心の持ち方

検索画面に「60代女性 暇つぶし」と打ち込む時、少しだけ罪悪感を感じてはいませんか？

「みんなは充実しているのに、私だけ何もない」と自分を責める必要は全くありません。まずは、その「暇」の正体を一緒に紐解いていきましょう。

子育て・仕事の終了後の喪失感は「次のステージ」への準備期間

60代は、人生の大きな転換期です。

子どもが巣立ち、仕事も定年を迎えたりペースを落としたりと、これまであなたを支えていた「役割」が手放される時期でもあります。

心にポッカリ穴が空いたような寂しさ（空の巣症候群）を感じるのは、あなたがこれまで懸命に役割を果たしてきた証拠。

この「暇」な時間は、神様がくれた「これまでの疲れを癒やし、新しい自分に出会うための準備期間」です。今は焦らず、心のエンジンを少し休ませてあげましょう。

「誰かのため」から「自分のため」へシフトする絶好のチャンス

これまでの人生、家族のため、会社のために時間を使ってきませんでしたか？

60代からの「暇つぶし」は、100%「自分のため」に使っていい時間です。

誰かに評価される必要も、誰かの役に立つ必要もありません。

「自分が楽しいか、心地よいか」。基準はそれだけで十分。このマインドセットを持つことが、充実したセカンドライフへの第一歩です。

家で一人でも楽しい！お金をかけない60代女性の暇つぶし【室内編】

「外に出るのは億劫」「お金をかけずに楽しみたい」

そんな方におすすめの、自宅で一人でも没頭できる過ごし方をご紹介します。

懐かしい時間を整理する「思い出断捨離」とアルバム整理

単に物を捨てるだけでなく、「思い出」を整理してみましょう。

昔のアルバムを見返しながら整理したり、着なくなった着物をリメイク用に仕分けたり。

過去の自分と対話する時間は、脳にとっても良い刺激になります。「あの頃も頑張ってたな」と自分を認めてあげることで、自己肯定感も自然と高まりますよ。

脳の活性化に！スマホや無料アプリを使った新しい学び・ポイ活

スマホは最強の暇つぶしツールです。

「難しそう」と敬遠せずに、新しい扉を開けてみませんか？

• 脳トレアプリ: パズルやクイズで楽しみながら認知症予防。
• ポイ活: 歩数計アプリやレシート撮影で、ゲーム感覚でお小遣い稼ぎ。
• 語学学習: 無料動画やアプリで、いつか行きたい旅行のために英語を学ぶ。

小さな「できた！」の積み重ねが、毎日のハリになります。

手先を使って自律神経を整える「大人の塗り絵」やリメイク手芸

東洋医学では、指先を使うことは脳の血流を良くし、「気」の巡りを整えると考えられています。

特に「大人の塗り絵」は、無心になれる瞑想のような効果があり、自律神経を整えるのに最適です。また、家にある端切れで小物を作るリメイク手芸も、お金をかけずに創造性を発揮できる素晴らしい趣味です。

映画やドラマの世界に浸る！動画配信サービスの上手な使い方

NetflixやAmazonプライムなど、月額数百円から楽しめる動画配信サービスを活用しましょう。

昔好きだった名作映画を見直したり、話題の韓国ドラマにどっぷり浸かったり。物語の世界に入り込むことで、日常のストレスや孤独感を忘れてリフレッシュできます。

「今日は映画の日！」と決めて、お気に入りのお茶とお菓子を用意すれば、自宅が最高の映画館になりますよ。

体と気分をリフレッシュ！健康維持にもなる60代女性の暇つぶし【外出編】

家にずっといると、どうしても気分が塞ぎがちになります。

そんな時は、少しだけ外の空気を吸ってみましょう。ハードな運動は必要ありません。

近所の神社や図書館へ「小さな冒険」として散歩に出かける

いつもの散歩コースを変えて、隣町の神社や、久しぶりの図書館へ行ってみませんか？

図書館は、空調が効いていて静かで、何より無料で本や雑誌が読み放題の素晴らしい空間です。

神社でお参りをして手を合わせるだけでも、心がスッと洗われます。「今日はあそこへ行ってみよう」という小さな冒険心が、脳を若々しく保ちます。

無理なく続くウォーキングと写真撮影で季節の花を楽しむ

ただ歩くだけでは飽きてしまうという方は、スマホを持って「季節の花」を探しに行きましょう。

道端の小さな花や、空の雲の形。

「綺麗だな」と感じて写真を撮る瞬間、あなたの感性は瑞々しく磨かれています。撮った写真を家族にLINEで送ったり、SNSにアップしてみたりするのも、新しい社会との繋がりになります。

人間関係が面倒な人へおすすめの「単発ボランティア」や「1日体験教室」

「サークルに入ると人間関係が面倒くさい…」

そんな方には、単発の活動がおすすめです。

地域の清掃ボランティアや、1日だけの陶芸教室など、「その場限り」の関係性なら気楽に参加できます。

「少しだけ誰かと話したい」「社会と繋がりたい」という欲求を、負担なく満たすことができる良い方法です。

「何をやっても楽しくない」と感じる時は？身体からのSOSサインかも

ここまで色々な暇つぶしを紹介してきましたが、もしあなたが今、

「何を見てもやる気が起きない」

「楽しそうなことなんて何一つない」

と感じているとしたら、それは単なる「性格」や「気分の問題」ではないかもしれません。

60代特有のホルモンバランスの乱れと「気」の停滞について

60代は、閉経後のホルモンバランスの変化が落ち着く時期ですが、その影響が遅れてやってくること（ポスト更年期）があります。

東洋医学で言うと、エネルギーである「気（き）」が不足し、さらにその気が巡らない「気滞（きたい）」の状態になっている可能性があります。

気が不足すると、どんなに楽しいことでも億劫に感じてしまうのです。

その無気力やイライラは性格のせいじゃない！更年期の名残りかもしれません

「もう閉経したから更年期は関係ない」と思っていませんか？

実は、60代になっても自律神経の乱れや、謎のイライラ、無気力が続くことは珍しくありません。

もし、「暇つぶしを探す気力すらない」「なんだか体調がすぐれない」と感じているなら、一度ご自身の心と体の状態をチェックしてみることを強くおすすめします。

私が作成した簡単なセルフチェックリストがあります。

今のあなたの不調が、どこから来ているのかを知る手がかりになるはずです。

更年期診断｜イライラ・不調はサイン？10の質問で今すぐセルフチェック

自分の状態を知るだけで、「なんだ、私のせいじゃなかったんだ」と心が軽くなることがありますよ。

鍼灸師が教える「やる気スイッチ」を入れる簡単なツボ押しと深呼吸

まずは深呼吸を3回してみましょう。

そして、手にある「合谷（ごうこく）」という万能のツボを押してみてください。

（親指と人差し指の骨が交わる部分の、少し人差し指寄りのくぼみです）

ここを痛気持ちいい強さで押すと、滞っていた気が巡り始め、少しだけ「動いてみようかな」という気持ちが湧いてくるかもしれません。

60代女性の暇つぶしは「わがまま」でいい。これからの人生をあなたらしく

「暇つぶし」という言葉には、「時間を潰す」という少しネガティブな響きがあるかもしれません。

でも、たま先生はこう思います。

それは「自分を愛でる時間」だと。

家族のためでも、仕事のためでもなく、あなたがあなたのためだけに使う時間。

ゴロゴロしてもいい、一日中韓流ドラマを見てもいい、夢中で手芸をしてもいい。

誰にも気兼ねせず、自分の心が喜ぶことを「わがまま」に選んでください。

もし、心のモヤモヤが晴れなかったり、体調の不安が消えない時は、いつでも「たま お悩み相談室」や「中森万美子鍼灸院」を頼ってくださいね。

あなたのこれからの人生が、穏やかで笑顔あふれるものになりますように。