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経絡とは?「体の不調」の正体を東洋医学のプロがわかりやすく解説!巡りを整えるセルフケア

「病院に行くほどではないけれど、なんだか体がだるい」

「マッサージに行っても、すぐに肩こりがぶり返す」

「検査では異常なしと言われたけれど、調子が悪い」

もしあなたがそんな悩みを抱えているなら、それは「経絡(けいらく)」の流れが滞っているサインかもしれません。

「経絡って、ツボのこと?なんだか難しそう…」と思われるかもしれませんが、安心してください。

経絡は、私たちの体を巡る「エネルギーの線路」のようなもの。この仕組みを知るだけで、自分の体の不調の原因がストンと腑に落ち、どうケアすれば楽になるのかが見えてきます。

今日は、現役鍼灸師である私が、東洋医学の要である「経絡」について、専門用語をなるべく使わずにわかりやすく解説します。

今日からできる簡単なセルフケアもお伝えしますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

たま先生

たま先生(中森 万美子)

「中森万美子鍼灸院」院長、「たま お悩み相談室」代表カウンセラー。 東洋医学で体を整え、カウンセリングで心に寄り添う「心身一如」のケアが信条。 FM845パーソナリティ。SNSフォロワー4万人超。著書『40歳からの幸せの法則』。

📖 著書:40歳からの幸せの法則
目次

経絡とは「気と血」が流れる体の線路図

東洋医学では、人間の体には「気(き)・血(けつ)・水(すい)」という3つの要素が巡ることで、健康が保たれていると考えます。

  • 気:目に見えない生命エネルギー(元気、やる気など)
  • 血:血液と、それが運ぶ栄養
  • 水:血液以外の体液(リンパ液、汗、涙など)

このうち、特に「気」と「血」が全身を巡るために通る「専用の道路」や「線路」にあたるのが「経絡(けいらく)」です。

血管や神経とは何が違うの?目に見えないエネルギーの通り道

「それって血管や神経のことじゃないの?」とよく質問されますが、少し違います。

血管や神経は解剖すると目に見えますが、経絡は基本的に「目に見えないもの」とされてきました。 東洋医学では「目には見えないけれど、確かにそこにある機能的なルート」として、数千年前から治療のベースに使われてきたのです。

例えるなら、血管が「水道管」だとしたら、経絡は「Wi-Fiの電波」や「地下鉄の運行ルート」のようなイメージです。管そのものは見えなくても、そこには確かに情報やエネルギーが流れ、全身の臓器や手足を連絡し合っているのです。

経絡とツボ(経穴)の切っても切れない関係(線路と駅の話)

ここで登場するのが、皆さんもよく知る「ツボ(経穴・けいけつ)」です。

経絡とツボの関係は、「線路と駅」の関係にそっくりです。

  • 経絡 = 線路
  • ツボ = 駅

電車(気・血)が線路(経絡)をスムーズに走っていれば健康ですが、どこかの駅(ツボ)でトラブルが起きたり、ゴミが溜まったりすると、その路線全体が遅延(不調)してしまいます。

鍼灸治療やツボ押しは、この「駅」を刺激することで、線路全体の流れをスムーズにする作業なんですよ。

私たちが本来持っている「自己治癒力」を運ぶルート

なぜ経絡が重要かというと、それが「自己治癒力」を運ぶルートだからです。

私たちの体には、風邪を引いても治そうとする力や、傷を修復する力が備わっています。経絡は、この修復エネルギーを体の隅々まで届ける役割を担っています。

つまり、経絡の流れが良い人は「寝れば治る体」であり、流れが悪い人は「いつまでも不調を引きずる体」になってしまうのです。

その不調、実は「経絡の渋滞」が原因かも?

「検査で異常なし」と言われたのに辛い症状がある場合、それは臓器そのものが壊れているのではなく、「臓器と臓器をつなぐ経絡が渋滞している」可能性が高いです。

流れが滞ると現れる「未病」のサインとは

東洋医学には「未病(みびょう)」という言葉があります。これは「病気の一歩手前」の状態。

経絡の流れが悪くなると、体は必死にサインを出します。

  • なんとなく体が重だるい
  • 手足が冷える、または火照る
  • 以前よりイライラしやすくなった
  • 肌のツヤがなくなった

これらはすべて、「経絡という道路が渋滞していますよ!」という体からのSOSなのです。

肩こり・腰痛・イライラ…症状別に見る経絡の乱れ

経絡は全身に張り巡らされていますが、不調の出方で「どの路線」が滞っているかある程度推測できます。

肩こり・首の痛み
体の側面や背面を通る「胆経(たんけい)」や「膀胱経(ぼうこうけい)」の流れが悪くなっていることが多いです。ストレスや緊張が強い人によく見られます。

胃の不調・足のむくみ
お腹の正面から足へと流れる「胃経(いけい)」のトラブルかも。考えすぎや、甘いものの食べ過ぎが影響します。

イライラ・目の疲れ
「肝経(かんけい)」の滞り。肝は自律神経や感情のコントロールに関わるため、ここが詰まると情緒不安定になりやすくなります。

なぜ病院の検査では異常が見つからないのか

西洋医学の検査(血液検査やレントゲン)は、あくまで「臓器そのものの形や数値」を見るのが得意です。

一方で、経絡の滞りは「機能や流れ」の問題なので、数値には現れにくいのです。

「異常なし」と言われても、「気のせい」ではありません。あなたの体の中で起きている「流れの滞り」に気づいてあげられるのは、あなた自身と、東洋医学の視点だけなのです。

経絡は怪しい?科学的な視点(ファシア)から見る最新の解釈

「気とかエネルギーとか、やっぱりちょっと怪しい…」

そう感じる方もいるかもしれません。しかし近年、科学的な視点からも経絡の正体が解明されつつあります。

WHO(世界保健機関)も認める経絡・経穴の効果

実は、WHO(世界保健機関)も鍼灸治療の効果を認めており、全身にある361個のツボ(経穴)の位置や名称が国際的に統一されています。経絡やツボは、世界中で補完代替医療として活用されているのです。

最新研究でわかってきた「筋膜(ファシア)」と経絡の共通点

最近の研究で注目されているのが、「ファシア(筋膜などの結合組織)」と経絡の関連性です。

ファシアとは、筋肉や臓器を包んでいる薄い膜のこと。全身をボディスーツのように覆っています。 驚くことに、最新の解剖学的な研究において、古来から伝わる経絡のルートと、このファシアの重なり合うライン(筋膜のつながり)が、多くの部分で一致していることが指摘されています。

つまり、経絡を刺激するということは、「癒着して硬くなった筋膜をリリース(解放)し、全身の連動性を高めること」と、解剖学的にも説明がつく可能性が出てきているのです。

「経絡=怪しい」ではなく、「経絡=数千年の経験則に基づく、人体ネットワークの地図」と捉えてみてください。

西洋医学と東洋医学、それぞれの得意分野を理解しよう

西洋医学
救急救命、手術、細菌感染など、「悪い部分をピンポイントで治す」のが得意。

東洋医学
慢性的な不調、体質改善、自律神経系など、「全身のバランスを整える」のが得意。

どちらが良い悪いではなく、あなたの今の悩みに合わせて使い分けることが大切です。特に、慢性的な不調には、経絡からのアプローチが非常に効果的です。

全身を巡る「十二経脈」と内臓の深いつながり

私たちの体には、メインとなる12本の経絡(正経十二経脈)があります。これらはすべて、内臓の名前がついており、それぞれの臓器と深くリンクしています。

代表的な経絡のルートと対応する五臓六腑

全部を覚える必要はありませんが、代表的なものを知っておくとセルフケアに役立ちます。

  1. 肺経(はいけい):呼吸器系や皮膚に関係。風邪を引きやすい人はここをケア。
  2. 大腸経(だいちょうけい):排泄やデトックスに関係。肩こりとも関連が深い。
  3. 胃経(いけい):消化吸収に関係。食欲不振や胃もたれだけでなく、思い悩む時にも反応が出ます。
  4. 腎経(じんけい):生命力や老化に関係。足腰の冷えや、アンチエイジングの鍵となる経絡。

あなたのタイプは?経絡の状態でわかる心と体の傾向

経絡はペアになってバランスを取り合っています。

例えば、「肺」と「大腸」はペア。便秘(大腸の不調)が続くと、肌荒れ(肺・皮膚の不調)が起きるのは、このペアの経絡が影響し合っているからです。

自分の弱い経絡を知ることは、自分の「弱点」を知り、先回りしてケアするための第一歩になります。

自分で経絡を整える!今日からできる養生セルフケア

「じゃあ、どうやって経絡を流せばいいの?」

鍼灸院に行くのも良いですが、毎日のセルフケアで流れを良くすることも十分可能です。

ツボ押しよりも簡単で効果的?「経絡ストレッチ」のすすめ

ツボ押しは「ここだ!」という正確な場所を探すのが素人には少し難しいもの。 そこでおすすめなのが「経絡ストレッチ」です。

経絡は「線」です。ツボという「点」を狙わなくても、経絡が走っているライン全体を気持ちよく伸ばしてあげるだけで、そのライン上にある全てのツボを刺激したのと同じような効果が得られます。

  • 手を高く上げて体側を伸ばす(胆経のケア)
  • 胸を大きく開いて深呼吸する(肺経のケア)

これだけでも立派な経絡治療になります。

心と体がほどける呼吸と動きのポイント

経絡ストレッチのコツは、「頑張らないこと」です。

痛いのを我慢して伸ばすと、体は防御反応で逆に硬くなってしまいます。「イタ気持ちいい」ところで止めて、ふーっと息を吐く。

呼吸に合わせて気が巡るイメージを持つことが大切です。

経絡の流れを良くするために避けたいNG習慣

せっかくケアしても、普段の生活で流れを止めてしまっては意味がありません。

冷やさない
冷えは経絡の大敵。足首、手首、首(3つの首)を温めましょう。

締め付けない
きつい下着や服は、皮膚表面の経絡の流れ(ファシアの滑走)を阻害します。

同じ姿勢を続けない
長時間座りっぱなしは、経絡の「圧迫」につながります。1時間に1回は立ち上がりましょう。

1人では難しい…という方は「たま式 養生経絡ストレッチ」で根本改善を

ここまで経絡についてお話ししてきましたが、「自分の不調がどの経絡から来ているのかわからない」「正しくストレッチできているか不安」という方もいらっしゃるかもしれません。

特に、長年の生活習慣で染み付いた体のクセは、自分一人ではなかなか気づけないものです。

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これは、激しい運動ではありません。東洋医学のプロである私が、お一人お一人の体の状態を見ながら、「今のあなたに必要な経絡」を伸ばす動きをお伝えする、大人の女性のための養生時間です。

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経絡の知識を持ったプロと一緒に、週に一度、自分の体と向き合う時間を作ってみませんか?

「経絡」という知恵を味方につけて、10年後も心地よく動ける体を手に入れましょう。

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参考文献

  • 『東洋医学はなぜ効くのか ツボ・鍼灸・漢方薬、西洋医学で見る驚きのメカニズム』山本高穂・大野智 著(講談社ブルーバックス)
  • 『基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書 オールカラー版』平馬直樹・浅川要・辰巳洋 監修(池田書店)
  • 『心も体もととのう漢方の暮らし365日』川手鮎子 著(自由国民社)

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